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2022年にクリアしたゲーム 全13作品を振り返る


 2022も残すところあとわずか。そろそろ今年触れた様々なコンテンツを総括し、順を追って振り返っていきたい。
 まずはクリアしたゲーム(主にRPG)から。とりわけ長文の感想となった作品、もしくは過去記事で深く語った作品には●を付した。


※ネタバレは一切含まないのでご安心下さい。

・「ドラゴンクエスト4」(iOS)



 「ドラクエ4」を遊ぶのは約10年振り、そして3〜4回目。今回こそ普段使わない仲間(ミネア・ブライ・トルネコ)を一軍に据えようとしたが、やはりアリーナ・クリフト・ライアンorマーニャの強メンバーに落ち着いた。
 流石はドラクエ、何度遊んでも面白い。特に船入手後の自由度の高さが素晴らしく、世界が一気に開けたような感慨を抱かせてくれた。細かいストーリーチャートを程よく失念していたので、NPC仲間:パノンの居場所がどうしても思い出せず攻略サイトを見てしまった。非常に悔しい。


・●「Pokémon LEGENDS アルセウス」(Switch)



 アクション・ハンティング要素を交えた新時代のポケモン。大いに夢中にさせて貰った。詳しくは上記記事をご覧下さい。
 とにかく新鮮で素晴らしい体験ができたので、他の地方を舞台にした続編を熱烈希望中。もしイッシュ地方の過去が舞台ならアメリカ西部開拓時代風の世界観になるのだろうか。妄想が膨らむ。


・「ELDEN RING」(PS4)

 各所で話題の高難易度オープンワールドアクションRPG。足掛け約70時間でクリア。
 お手軽最強技“霜踏み”弱体化前にレベル上げを済ませたおかげで、アクション下手な俺でもエンディングまで辿り着くことができた。プレイヤースキルが無くても、ステータスと装備品のゴリ押しで強引に乗り切れる。この“ズル”にも近い自由度の高さは有り難い。



 ボス戦の強さばかり語られがちな本作だが、本作の白眉はオープンワールドマップとダンジョンの探索要素。特に主要ダンジョンの作り込み・ルート探索の楽しさは「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」のハイラル城並み。なのでハイラル城探索にハマった方々に、俺は本作を強くお勧めしたい。


・「FINAL FANTASY 1 ピクセルリマスター」(iOS)

 かつてワンダースワン版を積んだままだった「FF1」を、新たにリマスター(と言う名の新規リメイク)化されたスマホ版を購入してクリア。これで遊んでいないナンバリングFF作品は11のみとなった。
 ダンジョンの煩雑さ・エンカウント率の高さ・難易度曲線の不自然さ(ラスボスのみ異様な強さ。ピクセルリマスターのみの仕様らしい)等々、かなり荒削りな作品であったように思える。明らかにバランス調整に失敗しているか、そもそもバランス調整を放棄しているとしか思えない。少なくとも「初めてFFを遊ぼうとする人」に、俺は本作を勧めない。豊富な追加要素と適切なバランス調整がウリのGBA版・PSP版・旧スマホ版を購入して遊べばよかった。



 <余談>
 原作(ファミコン版)の情報を見る限り、終盤のダンジョン「浮遊城」の正体はスペースコロニー、或いは宇宙ステーションの廃墟らしい(何と内部には核攻撃を仕掛けてくる雑魚敵が。恐ろしすぎる)。一方、今回のリマスター版(もしくは他のリメイク版)はラピュタばりの浮遊するお城のグラフィックに再解釈されていた。“機械感丸出しの廃墟”の方が、ポストアポカリプス的なロマンがあって良いのに。なお、この設定は「FFオリジン」でもしっかり拾われていた。


・●「STRANGER OF PARADISE FINAL FANTASY ORIGIN」(PS4)


 「キャラクター達がラーメン屋の店員にしか見えねぇ!」「主人公がスマホで音楽聴いてる…」「あらすじが不自然、怪電波を発している」等と散々ネタにされてしまった、「FF1」に連なるハクスラ系アクションRPG。残念ながら売上は振るわなかったようだが、埋もれるには少々惜しい内容だった。
 まず絶妙な難易度設定──雑魚戦は爽快感、ボス戦は歯応え(かつ、冷静に対処すれば必ず勝てる隙)があるゲームバランスは大いに評価に値する。近接パワー系・スピード系・魔法系、どのジョブ・武器の操作感も良好で、自分に合ったプレイスタイルを模索する楽しみ方もできる。もしも本作の戦闘システムと「ELDEN RING」の探索要素が合わさっていたら、とてつもない神ゲーが産まれていたことだろう。



 ゲーム性自体はそれだけ楽しかった本作であるが、ストーリーと設定開示の雑さで大いに損をしていた。まず公式が発信しているこの投げやり・説明不足なあらすじを見て、一体どこに期待を、そしてどんな感情を抱けば良いのだろうか。

「混沌の闇」に覆われるコーネリアの大地でジャックは、
ジェド、アッシュと出会う。

目的を同じくする仲間とともにカオス討伐の旅が始まる。
彼らは半ば渇望するようにカオスを倒すことだけを考え、
モンスターを斬り伏せ続ける。

コーネリアの救世主だと考えられているが、
彼らが持っているのは黒い水晶だった。
「FFオリジン」公式サイトより。原文ママ。一言も弄っていません。


 一応擁護しておくと、本作の物語そのものや設定自体は決して悪くない。いや、プロットだけに目を向けるならむしろ良作の匂いさえする。
俺自身、物語の背景・真相が開示された終盤以降はストーリーにのめり込み、最初は“常に不機嫌で暴力的なオッサン”としか感じられず全く好感を抱けなかった主人公:ジャックにもすっかり感情移入。決して幸福な結末だったとは言えないが、どこか“やり遂げた感”と爽やかさを感じさせるエンディングも気に入った。だからこそ、序盤〜中盤にかけてプレイヤーを置いてけぼりにする雑な展開が非常に惜しまれる。



 ストーリー面以外の不満としては、劣悪すぎる視認性──総じて暗いマップなのにキャラクターの衣装が黒いものばかりで、移動・操作に差し障りが出る点も気になった。ただ、もしかしたら現状はアップデートで改善されているのかもしれない。


・「FINAL FANTASY 15 MULTIPLAYER: COMRADES」(PS4)

 「FF15」のオンラインマルチ版(本編とのデータ共有は無し)。「FFオリジン」に触れたことで、他にもアクション寄りのFFが遊びたくなりプレイ。元々エンディングは見ていたものの“アップデート後の追加シナリオ”を遊んでいなかったので、そちらを今度こそクリア。マルチプレイが主体のゲームながら完全に過疎化しており、一切マッチングしなかったのが寂しい…。


諸々の部分が荒削りだった本編より、俺はこのマルチプレイ版の方が好きで、一本のゲームとしても優れていると常々感じている。本編のバトルシステムをブラッシュアップしたアクションの軽快さと絶妙なテンポの良さ、そして映画「KINGSGLAIVE FINAL FANTASY 15」と「FF15」本編のミッシングリンクになるシナリオは味わい深い。特に映画のサブキャラ(主人公の元同僚):リベルトとの共闘は熱かった。
 シンプルな狩りゲー、もしくはハクスラゲーとして楽しめるので、「FF15」本編をあそんでいない方にも薦めたいところ。本作のシステムを一作で捨てるには惜しいので、是非ともシステムを流用した“FFモンスターハンター”的なソフトを遊びたい。

・●「ラジカル・ドリーマーズ 盗めない宝石」(Switch)



 「クロノ・トリガー」のスピンオフとなる幻のゲームソフト、念願の初プレイ・初クリア。詳しくは上の記事をご覧下さい。「クロノ・クロス」ファン、かつ本作を未プレイの方は是非ともプレイして頂きたい。


・「クロノ・クロス」(Switch)

 こちらも念願だった「クロノ・クロス」現行機リマスター。
 低画質でブロックノイズが多いムービー、ウリにしていた追加楽曲がタイトル画面でしか使われていない等、リマスター作品として完璧だったか?と問われると、素直に首を縦には触れない。現行機で遊べるだけ幸せと考えるべきだろうか。とはいえ後述の「サガ・フロンティア」リマスター版の気合の入れようを見る限り、もう少し手を加えてくれても良かった気がする。
 今回こそグレン・キッド以外の仲間(レナ・ピエール・ファルガ辺り。何故か俺が好きなキャラは青属性に偏りがちだ)でラスボスに挑もうとしていたが、結局物語・戦力ともに優遇されている前述の二人を使ってしまった。「ドラクエ5」でスライムナイト:ピエールを毎回一軍に入れてしまうようなものである。


・「サガ フロンティア」(Switch)


 初プレイ。人気のレッド編(特撮ヒーロー物)・アセルス編(耽美系? 人間ルートを選択)のみクリア。術の仕様・妖魔の成長方法などを理解せぬまま遊んだが、それでも十分楽しかった。他のシナリオもいずれ遊ぶ予定。
 本作は操作性の向上や追加シナリオなど、原作から相当手を加えられているらしい。ならば当然「サガフロ2」リマスターのバグ修正・追加シナリオにも期待が膨らむ。「ミンサガ」の次こそ「サガフロ2」…。頼むよ河津さん!



 <余談>
レッドとアセルスが幼馴染って設定、滅茶苦茶良くないですか…?あまり二次創作を見かけないので、割と見過ごされがちな関係性なのだろうか。


・「ポケットモンスター シャイニングパール」(Switch)


 「金銀」→「ハートゴールド・ソウルシルバー」並の追加要素が存在しない、バグが多い等で騒動になったが、一本のRPGとしては及第点。
 レアポケモン入手の為に必須の行為:地下洞窟の発掘は辛かった。作業感が凄まじすぎる。いや、ひたすら無心になって掘っていたため、逆にストレス解消になった気も…?


・「リトルノア 楽園の救世主」(Switch)


 元松野組イラストレーター、吉田明彦氏がキャラクターデザインを務めたソーシャルゲーム(現在はサ終。未プレイ)の世界観を継いだメトロイドヴァニア+ローグライク型アクション。価格が1500円と安く気軽に遊べて楽しかった。本稿の執筆中に無料大型アップデートがされていたことを知ったので、近々再び遊ぶ予定。



 本作のようにサ終したソーシャルゲームには、素晴らしいアートワーク・世界観を持っていたものが数多くあるはず(例えばミストウォーカーの「テラバトル」)。本作のような小規模なタイトルにより、こうした失われし世界を蘇らせてくれるのは実に有り難い。


・●「ゼノブレイド3」(Switch)

 今年、俺が発売を最も楽しみにしていたRPG。
 仲間キャラクター・グラフィック・マップ・戦闘・サブシナリオは文句無しに素晴らかった。特に「FF5」のジョブシステムを思わせる育成面は「ゼノブレ」シリーズ随一の面白さ。仲間6人+NPC1人という大所帯を編成する楽しみも味わえた。

 一方でイベントムービーの多さ・肝心のメインシナリオとその演出・敵キャラの人物造形には難があった。
 まず、フィールドを歩く→短いスパンでボイス付きイベント…の過剰な繰り返しが続く問題。過去のRPGであればテキストで済ませていたであろう些細なやり取りにも豊富にボイスが付くので、テンポが悪くなってしまったように思える。



 ストーリー面の不満…特に重要な設定がことごとく不明瞭、もしくは単にガバガバ?である件はネタバレを含む為ここでは書かないが、敵集団:メビウスの8割が“ファッション狂人系悪役”で辟易させられた件は言及しておきたい。
 「ヒャッハハハァ!!」等と性格が豹変・高笑いして主人公達を煽ってくるボスキャラが十数人…メンバーの過半数を超えている。そんな彼らと遭遇する度に「またこのパターンか…悪役のバリエーション少なすぎだろ」とゲンナリし、勝利のカタルシスよりも不快感が強く残った。そういった人物が居るのは一向に構わないが、流石に一辺倒では困る。仲間達の人物像が魅力的なだけに余計にチープに、そして陳腐に感じる。


nintendo switch 2022 ─今年の振り返り─ より。


 …と苦言めいたことを述べてしまったが、結果的に120時間以上も楽しませて貰ったのだから、スタッフの皆様には感謝しなくてはならない。今後DLCの追加シナリオであらゆる謎が解き明かされ、真の大団円を迎えられることを祈っている。


・●「ポケットモンスター バイオレット」(Switch)

 ポケモン初のオープンワールドRPG。サクサクした操作感・戦闘無しに捕獲可能だった「アルセウス」の操作性に慣れると少々煩わしさがあり、やり込みの幅が過去作より狭い…といった不満点もあるが、結果的にはポケモン図鑑を完成させる程にドハマりした。



 多くの方々が言及されているように、本作はシナリオが意外にも良く出来ていた。個人的には「赤緑」以降のポケモン本編でナンバーワン。良質な部類の「劇場版ポケットモンスター」を観た気分。多少ゲーム性に粗があっても、シナリオが良ければ許す。そんなスタンスの俺にとって、本作は“神ゲー認定”せざるを得ないゲームとなった。
 特に忘れ難いのはラストバトルのメタ的な演出。どことなく「NieR」「MOTHER」シリーズを彷彿とさせられた。絶望的な状況を覆す起死回生の“とある選択肢”については、本当にネタバレを回避できたことを嬉しく思っている。しばらく“その手段”に気付かず本気で戸惑ってしまったのも良い思い出だ。



 お気に入りポケモンは構え方・立ち方がキュートなパーモット、そしてぬいぐるみが欲しくなる癒し系のドオー。お気に入りキャラクターは保健室のミモザ先生。アニポケ出るなら録画して観る。チリちゃんがどんな声をしているかも気になるな。


・未クリアのゲームと、来年への期待

 「スプラトゥーン3」も定期的に遊んでいるが、ヒーローモード(=ストーリーモード)は未クリア。つい対人戦を遊んでしまうからだ。「ファイアーエムブレム 聖魔の光石」久々の再プレイも途中で止まっている。確か「スプラトゥーン3」の発売によりプレイを浮気したからだった気がする。「リングフィットアドベンチャー」も一応継続中だが、最近は週一プレイすれば多い方。身体がすっかり鈍ってしまった…。



 さて、来年期待しているゲームについても述べておこう。
 特に俺は「ファイアーエムブレム エンゲージ」(1月予定)、そして「FINAL FANTASY 16」(6月予定)を待ち望んでいる。特に後者は「FF10」(2001年発売)以来久々に製作チームがトラブっていなさそうなナンバリングFF、そして「FFタクティクス」等の松野泰己作品に多大な影響を受けていそう、といった点に期待を掛けている。実際、本作の脚本を務める前廣和豊氏はいわゆる「松野組」に所属し、「FFタクティクス」のサブシナリオ「空想魔学小説」を手掛けた人物。恐らく企画当初は松野氏にも脚本オファーを掛けていたのでは…?とも想像している。



 FFナンバリング史上初のCERO:D(17歳以上対象。PVで残酷表現・男女の事後と思わしきシーンが確認できる)、落ち着いた中世ヨーロッパ風の世界観は良いが少々キャラクターデザインのケレン味が少ない、等の不安要素もあり、恐らく売上は振るわないだろう。それでも俺は本作に発売初日から飛び付き、思う存分に堪能するつもりでいる。まずはPS5を入手するところから始めなければならないが…。



 未だに謎のベールに包まれている「ドラクエ12」は新情報──特にキャラクターイラストとグラフィックだけでも、「ドラクエ3」リメイクは発売日を発表してくれれば御の字だろう。現状はどちらも2023年の発売は無い、と予想している。いずれにせよ、来年の5月27日=「ドラクエの日」に何らかの発表があることを祈るしかない…。



 そんな訳で、2022年に遊んだゲームの総括を終えたい。
上記に挙げた製作者の皆様、誠にお疲れ様でした。楽しませてくれてありがとうございます。
 開発中のゲームの関係者の皆様、どうか身体を壊さぬように製作なさって下さい。

※12/16 追記
5月発売予定の「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」、すっかり失念してました。もちろん発売日に買います。

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