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【予算850億の元バイヤーが解説】バイヤーの商談スケジュールに合わせていつ何をすべきか?

こんにちはのじです。
(私の記事は #NP企画  で検索できます)

大手ドラッグストアで10年化粧品バイヤー、1年半雑貨のカテゴリーマネージャーをしてました。辞める年は850億の予算を管理してました。

今は化粧品メーカーでマーケティング本部のディレクターやってます。

今回はバイヤーの月別の商談スケジュールについてお話します。

もちろん企業によって商談の時期は多少ずれる可能性もありますが、ここで伝えたいのはそれを知った上で最大のパフォーマンスを発揮するためにどうすべきかと言う事をお話したいと思います。

ここから先は5月31日まで無理公開です。


商談スケジュールと棚割実施月

時期 商談内容 小売実施内容
4月 7月商談 店舗春夏棚替実施
   秋冬季節品商談

5月 8月商談 大手秋冬新商品説明会
   秋冬棚割商談

6月 9月商談 秋冬季節品棚割 
   秋冬棚割商談

7月 10月商談 BY秋冬棚割作成

8月 11月商談 BY秋冬棚割作成

9月 12月商談 店舗秋冬棚替実施

10月 1月商談 店舗秋冬棚替実施
   春夏季節品商談

11月 2月商談 大手春夏新商品説明会
   秋冬棚割商談

12月 3月商談 春夏季節品棚割
   秋冬棚割商談

1月 4月商談 BY春夏棚割作成

2月 5月商談 BY春夏棚割作成

3月 6月商談 店舗春夏棚替実施
   秋冬季節品商談


ほとんどのドラッグストアの場合半期に1回(カテゴリーによっては1年に1回)棚割があります。

実現度は企業によって異なりますが棚割に入らないと安定した売上は見込めません。

では棚割に入れるにはどうすれば入りやすいか?

新商品の場合

当然商品の企画力、商品力がないと話になりませんが、商談のタイミングにベストのプレゼンが出来る事を前提として動いて置く必要があります。

例えば秋冬の商品であれば毎年4月下旬から5月位にかけて大手メーカーは主要な小売のバイヤーを呼んで新商品説明会や取組会議などを行います。

そこに合わせてマーケや営業の方が何日も前から色んなデータや資料を集めて知恵を絞ってバイヤーがやりたくなるようにプレゼン資料を用意してくれています。

当然そこには見本や販促物のイメージ図、プロモーションの予定などを盛り込んだ内容となっています。

またメーカーによっては企業毎に棚割のどこに展開すると最大のパフォーマンスが提供出来るか、棚に並んだ時にどんな見え見え方をするかという提案を用意しています。

つまり、発売のタイミング合わせて逆算で生産計画をしているだけではなく、棚割商談のタイミングに合わせて逆算していつ何を用意したらベストな提案に間に合うかを考えているのです。

ただそうは言っても中小企業の場合は大手のように発売何ヵ月も前から商談見本用に1ロット生産するというのはキャッシュフローの面で厳しい企業も多いと思います。

大手のようにたくさんのデータも持っていない企業も多いと思います。

だからこそ大手以上に事前に何が用意出来るかを会社として考えて動いていく必要があります。

例えば棚割を何店舗かベンチマークして毎週見に行く事は会社の規模に関係ありません。

店を見て大々的にエンドで展開している商品がどんな販促物でどんな内容を訴求をしてどんな成分なのかを確認するのも会社の規模に関係ありません。

また発売日もメモしていけば毎年どのタイミングでどの大手メーカーが新商品を発売するかの傾向値も見えてきます。

どんな容器、どんな色だと棚の中でどんな見え方をするか?

定番のプライスポップを差し込むレールの幅が何センチなのか?

どの企業はどんな販促物は使えてどんな販促物は使えないのか?

薬事法に引っ掛からないレベルの攻めた表現はどんなものがあるかなどなど

事前にインプットしているかいないかで商品を発売する前に出来る事の質が変わってきます。

バイヤーは何百という商品を聞いて何人とも商談しています。この人は視点がいいな、事前にちゃんと考えて来ているなというのはすぐわかります。
出来ると思った人にはその後の見方も変わってきます。

仮にもし棚に入らなかった時にも『ダメだったか』、で終わる人と『どこがダメなのかを聞いて次に活かそう』と考える人では後者の方が圧倒的にその後の糧になります。

また新商品は発売後すぐの売上が非常に重要になります。売れている商品の情報は店舗間でも共有されるので新商品発売時はなるべく店舗のラウンドをして実際の売れ行きを確認しましょう。

動きが良いようなら店長さんにアピールするのもいいかも知れません。

既存品の場合

棚割に何を入れて何を残すかは当然棚割前の実績で評価します。

と言うことは?

棚割り前の売上を最大化しておかないと棚割に残すという点においては意味がありません。

つまりいくら棚割の実施後に大量に広告投資して売上が上がったとしても棚割には反映されません。

一般的に

春夏棚割は10~12月または1月の実績

秋冬棚割は4~6月または7月の実績

が棚割の評価で使う実績になります。

もちろん最終的にはエンドユーザーの消費者が買ってくれないと行けないのでどの期間の広告も意味がないわけではありません。

ただどこに広告の厚みを持たせるかいう点で考えると上記の期間の方が絶対に良いです。


まとめ
買う側の視点で考えて逆算して行動する事で最大のパフォーマンスを発揮する事が出来ます。

情報が少ないと圧倒的に不利になるので有意義な情報を集めて活用して行きましょう。

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最後まで読んで頂いてありがとうございました。

のじ

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