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韓国エッセイ本「女ふたり、暮らしています。」

最近読んで面白かった本をご紹介。韓国のエッセイ本です。

「女ふたり、暮らしています。」

シングルでも結婚でもない、 女2猫4の愉快な生活

単なるルームメイトでも、恋人同士でもない。

一人暮らしに孤独や不安を感じはじめたふたりは、尊敬できて気の合う相手を人生の「パートナー」に選んだ。

小説家チョン・セランも絶賛した韓国で話題の名作エッセイ、ついに日本上陸!

本の帯から引用

感想

私は韓国語が好きで、かれこれ20年以上ダラダラと勉強しているような人間なので、韓国文学にも興味があってこれまでにも何冊か読んだ。

日本と韓国は、似ているところがたくさんある。女性が40歳を過ぎて独身でいたら生きづらいのは韓国も同様。おそらく「家」の意識は日本より韓国の方が強いから、生きづらさもより強く感じるのかもしれない。

だけど、女友達と二人暮らしをしてみたら、面白いくらいいろんなことがうまくおさまっていった、という実話。お互いの得意・不得意をパズルのように補いながら、ご近所さんとも上手に手を取り合って暮らしている。

「結婚」や「血縁」という"確固たるもの"がない分、ちゃんと思いを擦り合わせていく必要がある。それは簡単なことではないけれど、"確固たるもの"の影で何かを押し殺して生きる必要もなく、うまくいけばとても健全な生き方ができる。

私はときどき考える。もしこの年まで結婚しないで独身でいたらどうしていただろう?って。おそらく「結婚しなきゃやばい」と思ってマッチングアプリやお見合いを一生懸命やってるか、逆に「一生一人で生きていく」と言ってマンションでも購入してるかのどちらかだろう。結婚以外の道で、誰かと手を取り合って生きていこうという選択肢が思い浮かんでいる自信はない。

この本を読んで、誰とどう生きるかって本当に自由だし選べるんだなと感じ、ワクワクさせられた。著者たちのこれからさらに歳を重ねての変化もぜひ見せてもらえたらうれしい。

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