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なぜ人は、大切なことを守るための判断を間違えてしまうのか?

年明けからマンションの工事が始まった

私は、在宅で仕事をしているフリーランス。
そんな在宅ワーカーのマンションで、大規模修繕工事が始まったのは2023年の年明けだった。

大規模修繕工事は、建物自体の劣化や損傷の修繕が中心に行われ、住居人が安心して暮らせるようにするために必要なこと。

…と、工事の必要性を頭では理解していても、実際に工事の爆音や、異臭、家のすぐ外に作業員がいること、聞こえてくる会話や怒号…これらにメンタルをすり減らされてしまうのも仕方がない。

実際、スマホのアプリで工事音を測ってみると、最大で97dbを記録した。

月〜土まで毎日…

セミの鳴き声が70db、パチンコ店が80dbなどと言われている。それ以上の音が、毎日9時〜17時まで鳴り響いている場所で生活することになかなか慣れず…..ついに私は、メンタルが崩壊してしまった。


なぜそうなる前に外へ出なかったのか

私は、一緒に暮らしている愛兎なすび君🐰を守りたかった。

うさぎはとても繊細な生き物で、少し模様替えをしたぐらいでもストレスを感じる。ストレスが原因で、急死することもある。(人間も同じだろうけど)

過去に、なすび君と一緒に公園でお散歩をしていた時のこと。
公園には、同じくお散歩中の保育園児の集団がいた。しかも20人ぐらい。
子どもたちに悪気は無いんだけど…、みんな、なすび君の姿を見た瞬間に、全速力で駆け寄ってきて、大声で話しかけ、耳を握ろうとしたり、ワーキャーワーキャー•••

なすび君は、私の腕の中で怯えていた。
私もそんななすび君を見て耐えきれず、子どもたちに冷たくしてしまった。「うさぎさんは大きな音が苦手だから、大声を出すのはやめてあげて」
それでも子どもたちはわめき続け、なすび君は私の腕から飛び出し、逃げるように走り、私を筆頭に子どもたちがまた追いかけるという…

今でもこの時のことを忘れられない。
私がなすび君を守らなきゃ、ということを強く感じた経験だった。


今回の工事においても、大きな音からなすび君を守るために、できる限り側にいることにした。

・2時間に1回、なすび君の様子を見る
・足ダンしたら、なだめる
・お昼休みは一緒にまったり過ごす
・あまりにも音が大きい時は、なすび君の耳を塞ぐ

その甲斐もあったのか、なすび君は、大きな音が鳴り響く工事中でも、リラックスして眠る姿を見せてくれた。

すぐ外では大きな音が鳴り響いている


だから私は、なすび君を守るために
家で仕事をし続けることを選び、
足ダンが聞こえるようイヤホンをしないことを選んだ。


音でメンタルが崩壊したのは人間だった

大切ななすび君を守れたと思ったら、、私は、自分自身を守れなかった。
その結果、大切なパートナーにまで嫌な思いをさせてしまった

メンタルが崩壊し、些細なことでもイライラしたり、必要以上に悲しい気持ちになったり。面と向かって話すと、思ってもいない「嫌ごと」を言ってしまいそうで、仕事から帰宅した彼に、口を開くことが怖かった。

「いよいよもう限界だ。」
工事に対してそう思った日の夜、家の中には重たい空気が流れた。


問題なのはメンタル不調なことではなく、間違えた判断をしたこと

彼は、息苦しい沈黙を破り、正直に思ってることを話してくれた。

「これからも一緒に人生を歩んでいくと思っているから正直に話すけど、、この状況、意味わかんないよね」

朝から晩まで、外で仕事をしてきて帰ってきたら、元気がない私(と、いつも通りゴロゴロしているなすび君)がいる。

彼の目から見ても、どう見ても
・なすび君🐰は元気
・私は異常
だった。


私が「元気なくてごめんね」と言うと、元気がないことは仕方ない、と。
問題なのは、その判断をしたことだ、と言う。


なすび君のために、と言う気持ちは分かるけど、他の選択肢を試すこともせずに今の状況を選び、結果人間が元気をなくしてしまっている。きっと、いずれは、なすび君も影響を受け、ストレスを感じてしまうんじゃないだろうか。


そう言われて初めてハッとした。
私は大切ななすび君を守ろうとして、判断を間違えてしまったんだ。


判断を間違えてしまった理由は2つある

なぜ、私は判断を間違えてしまったのだろうか。

理由としてひとつ考えられるのは、「コスパで考えてしまう」という点である。
「日中、なすび君と一緒に行けるカフェやレンタルスペースで過ごそう」という策があったとしても、お金がもったいない・移動する時間がもったいない・管理会社側から払ってもらいたい…そう考えてしまう。
だから結局、地球上で最もコスパが良い「自分が我慢する」という判断をしてしまった。


もうひとつの理由は、「ひとりで考えてしまう」ということ。
私は、
色んな局面において「自分でできるようになりたい」と思う。難しいことも、やったことないことも。
その性格もあってなのか、今回の対策も「在宅を選んだ自分の試練だから、自分で解決しなきゃ」という気持ちで、ひとりで考え込んでいた。
彼に、「今日も音やばかった〜」と愚痴をこぼすたびに、彼は「ホテル暮らしとかでもする??」と言ったり色んな策を挙げてくれてたけれど、私は「ううん、大丈夫〜あと少しだろうから我慢する〜」と言っていた。
人の意見を取り入れず、自分ひとりで考えてしまった結果、メンタルが爆発した。



おしまい

「いよいよもう限界だ。」と思い、彼から判断力を指摘された日のピロートーク中のこと…

彼から、「杏花ちゃん(私)、君には明日、3つの選択肢がある」と言われた。

その選択肢は、
1. 僕と一緒に、僕の会社に行って仕事をする
2. 僕と一緒に、コワーキングスペースで仕事をする
3. 僕と一緒に、スパに行って仕事をする


ねぇ…どれも最高やん…


私は、彼の横で仕事をするのが好きなので、どの選択肢も私にとって嬉しいものだった。こんな風に一瞬で私を立て直してくれる彼は、まさに神様…


私たちは翌朝、なすび君に何度も「行ってきます」の挨拶をして、コワーキングスペースに行った。
1日で、2日分の仕事をしたのでは?と思うほど仕事が捗った。

そして帰宅すると、なすび君は…

ちょっとだけ不貞腐れて
ちょっとだけ人見知りしたけど

しばらくするといつも通り、人の周りをうろちょろし、足や腕を掴んでマウンティングをしていた…(笑)


しっかりご飯も食べていて、うんちもしていて元気でした。

なすび君、パートナー、心配かけたね。
君たちは、私が思っている以上に逞しくて優しくて愛情深い生き物だね…そんな君たちと一緒に過ごせて、私は本当に幸せ者ですよ…


この教訓を胸に、次の判断はしっかりキメたいと思います😌


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
何かしらの気づきになると嬉しいです🌷

それでは午後も良い時間を

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