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沖縄黒糖は、料理に使っていいのか。

この調査結果に興味がわいた。

これによると、黒糖に興味がある人は多いのだけれど、

「どんな時に黒糖を食べると良いのかわからない」
「黒糖に合う料理を知りたい」

という声があったそう。

白い砂糖よりも黒糖の方が体には良さそうなのはわかるけど、どう使えば良いのかわからない。

そんな意見が多いのかも知れない。沖縄黒糖を料理で使っていいのか、砂糖(上白糖)との違いってなんだろう。

じゃがいもの煮物で違いを探る

基本的なじゃがいもの煮物を上白糖と沖縄黒糖とで作ってみて、比較検討してみた。

同じ重量のじゃがいもと、だし汁、塩、みりんで味付けをする煮物を作る。
そして左側の鍋には上白糖、右側には沖縄黒糖(多良間産・粉末)を入れた。 

本来ならばしょうゆを入れたくなるレシピだけど、色づきがわからなくなるのでここは塩だけに。

砂糖以外は、調味料、火加減、加熱時間、蓋をするタイミングを全く同じにした。

左が上白糖、右が沖縄黒糖

まず、色が違う。
上白糖の方はやわらかい黄色。黒糖の方は黄土色〜赤みのある茶色。

そして、煮汁の量に少し違いが。(写真ではわかりづらいですが…)
上白糖の方は煮汁がほぼなくて、黒糖の方は底に煮汁が残っていた。
この違いについては、上白糖のもつ吸湿性が関係していそうだ。上白糖は水分をひき寄せる性質をもつ。じゃがいもに吸収された上白糖が煮汁を中に吸い込ませたのではないかと。

断面を見てみる。

上白糖の方がほくほくとしている感じ。黒糖の方はしっとりとしているように見える。よく見ると、上白糖の方が中心部まで色が変わっているので、火の通りは上白糖の方が早そうだ。

食べ比べてみた結果では、煮物として甘み、うま味がおいしいと感じたのは沖縄黒糖の方。だけど食感は上白糖の方が良いと感じた。上白糖の吸湿性が、じゃがいもの仕上がりをよくしていることがよくわかった。どうやら沖縄黒糖を使って煮物を作る時には、煮込み時間を少し長めにしてあげると良さそう。

栄養価を見てみる。今回の煮物で使ったのは大さじ1杯程度。

エネルギーはほぼ変わらない。違うのは鉄、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルだ。鉄は血液の酸素を運ぶのに必要な成分。カルシウムは骨の成長と健康に大切な栄養素。カリウムは体の中のpHバランスを保つ役割をもつ栄養素。マグネシウムはエネルギーを生み出すサイクルに必要な栄養素。

栄養価的には沖縄黒糖の方が優れていると言える。

価格の違い

最後に検討したのは、価格のこと。前述の調査結果に、

「黒糖を今より安い価格で買いたい」

という声があったように、黒糖は高いというイメージがあるようだ。実際に比較してみる。(1袋500グラムあたりの比較)

結果は圧倒的に上白糖の方が安価だ。こうしてみると沖縄黒糖は高いと感じるのはその通りだと思う。日本人の1日の「砂糖」摂取量は50g程だが、そのうち料理で使う大さじ1杯を上白糖→沖縄黒糖に代用したときに、1ヶ月あたり270円ほど砂糖にかける金額が高くなる。
購入先も、上白糖に比べると限られてくる。

ただし沖縄県内にお住まいの方だと、スーパーに行けば大体手に入るし、価格も県外に比べると安い傾向だ。

黒糖を料理で使えるか。そのこたえは「YES」

煮物を作るときに、沖縄黒糖は上白糖の代用として使えることがわかった。
ただし、その時の注意することがいくつかある。

煮込み時間は上白糖の時よりも少し長めにとる。2人前程度の煮物の場合は+5分程度が目安。
1歳未満のお子さんには控える(黒砂糖には「ボツリヌス菌」の芽胞が含まれる可能性がある。はちみつと同様に1歳未満の赤ちゃんには控えた方が良いとされている。)

価格が高いと感じる課題については、その方の価値観だと思っている。

だけどミネラルが摂れるという面にフォーカスすると、天然のサプリメントと考えられるのではないか。毎日の食事でサプリメントをとる=未来の自分の健康への投資。私はそう思っちゃうんだよね。


最近では、黒糖を使ったお菓子や甘いドリンクが増えた。それもおいしいのだけれど、外国産の黒糖やショ糖を添加するなど加工して作られているものもあり、少し味気がないものもある。

おすすめは「沖縄黒糖」の認証マークのついているものだ。サトウキビの味、沖縄の潮風や大地から受け取ったミネラル、うま味があり味わい深い。

そのまま食べるのもよし、料理に使ってみてその化学反応を楽しむのも、心を豊かにしてくれるような気がしている。

沖縄黒糖のこんな楽しみかたも。

少しでも沖縄黒糖に興味がわいたら 「スキ」 をぜひ♡

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