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無職になって行った手続き、得た手当、犯した過ちの歴史

昨年末に会社を退職し、今年から晴れて無職となりました。これで人生5回目の無職です。

仕事を辞めるたび荒れたり隠したり高飛びしたりと様々な無職ムーブをかましてきましたが、前回の無職期間では「雇用保険きっちり納めてきた分の元取らねぇと」と失業手当獲得のため奔走してちょっとだけ賢くなりました。

そんな、履歴書には刻まれることのない「無職」という時代の歴史を振り返ってみたいと思います。
 

<1度目の無職>

新卒入社したのは社長とわたし二人の教育関連会社でした。入社後早い段階から音楽性の違いでピリついており、ヘソを曲げて日々業務を放棄していたら入社2ヶ月後のある日クビになりました。当然です。
とはいえ当時は被害者意識100%。クビにした社長への恨みつらみをツイッターで吐き散らし、各所にめちゃくちゃ怒られました。犯した過ちです。友人たちの手厚いサポートによりメンタルと社会性を回復しました。

会社都合退職の場合、会社は退職した社員に対して、退職から2ヵ月間は給与を支払わなければいけない義務があったため、そのお金でしばらくダラダラ家に引きこもる生活を続けました。1ヵ月ほどで飽きて転職活動を始め、3週間ほどで転職先が決まりました。
 

<2度目の無職>

2社目の会社はメンタル激病みして二ヶ月で自主退職しました。当時は実家から通勤しており、さすがに2社連続2ヶ月退職は親に顔向けできない……と、退職後もしばらくは朝いつも通りの時間に家を出て駅に向かう、と見せかけて近所のでかい図書館に1日中こもる日々を続けました。
奇跡的に退職から3週間で転職先が決まり、そこで初めて母に「実はこないだ退職して来月転職することになった」と伝えたら「まあ退職は気づいてたけど。あんた早い時間に帰ってきて布団もぐってやろ」と指摘されました。ツメが甘い。 
 

<無職ではないのでノーカウントの退職>

3社目の会社は1年半で辞め、直後にフリーランスのライターとして仕事を始めたので厳密には無職じゃないです。
余談ですが、20代後半で私と同じように会社員→フリーランスに転向した友人が「失業手当もらえたはずやのに存在を知らんかった、悔しい」と言っていたのを覚えています。3社目の会社では契約社員1年&正社員半年だったので、どうせわたしには受給資格なかったよな~と聞き流していたのですが、よく考えたら「受給資格:雇用保険加入期間が1年以上(雇用形態に限らず)」であればバッチバチに受給対象であり、気づいた時には悔しくてハンカチを10枚ほど噛み千切りました。
 

<3度目の無職>

フリーランスから会社員に戻ろうと、リハビリがてら期間限定の派遣社員となり、9ヵ月の契約を終えて3度目の無職となりました。
時間と移動に自由の利かない会社員生活の反動で「どこでもいいから遠くに行きてぇ!!」と、1~2ヵ月の宿付き農業バイトやリゾートバイトなどを見漁り、兵庫県豊岡市・竹野にあるゲストハウス「ひととまる」にて1ヵ月間住み込みヘルパーをさせてもらい、かつてないほど豊かで楽しい無職の夏休みを過ごしました。当時の思い出はこちら→兵庫・竹野の海辺でゲストハウスのヘルパーをした、無職の夏休み

その後はリラクゼーションマッサージの仕事をしようと思っていたので、関西の某店に応募しました。採用の方向で技術研修に入ったのですが、「仕事ではガマンが当たり前」「お客様のためなら無理をする」「年末年始、大型連休ほど働くもの」みたいな内容の張り紙がババババッと壁に貼られた研修部屋に恐れおののき、かつて在籍していた体育会系の会社を思い出して胃痛がしたので、研修2日目にめちゃめちゃ謝って辞退させてもらいました。

直後にかなり条件のいい派遣求人を発見し、再び制作職の派遣社員としてWeb制作会社で働くことになりました。

<4度目の無職>

大阪で同棲していた彼氏と別れて、今後の暮らしを考えた結果「やっぱり沖縄に住みたい」と思い、会社のほうは入社9ヵ月目で契約終了をお願いしました。退職から1ヵ月後には沖縄にいました。

「今度こそ失業手当をもらうぞ」という確固たる意思のもと、前職と前々職の離職票を握りしめて那覇市内のハローワークへ。勤めていた会社が違っても、「離職日から過去2年間に、雇用保険に12ヶ月以上加入している」という条件を満たせば受給対象になるようです。やったね。
自己都合の退職であれば受給待機期間が3ヵ月ほど発生しますが、わたしの場合は派遣社員&契約終了による退職だったからか、手続きから1ヵ月前後くらいで第1回目の失業手当が振り込まれた記憶があります。(この辺りはちょっと曖昧です)

失業手当の手続きから1ヵ月後には転職したので、ハローワークにて「再就職手当」を申請。振り込まれる予定だった残り2回分の失業手当(全額ではなかったかも)をいただきました。
さらに、入社半年後には「就業促進定着手当」も申請。前職よりも収入が落ちた場合に、各月給与の前職との差額×6ヵ月分がいただけるような制度だったかと思います。前職より給与は上がっていたのですが、入社後3ヵ月間が試用期間価格だったので、計算してみたら受給対象に当てはまりました。

失業手当+再就職手当+就業促進定着手当、合計で60万円弱くらいはいただけた気がします。改めて「会社員ってめちゃめちゃ守られた存在なんだなぁ」としみじみ感じました。

<5度目の無職> 

イマココです。この記事はデパートリウボウ内にある樂園カフェにて執筆しており、終わり次第向かいにある那覇市役所にて国民健康保険への切り替え申請をする予定です。ついでに原付の廃車手続きも。

直近の会社には2年3ヵ月勤めたので、再び失業手当受給資格を得ました。ただ、次は会社員ではなく個人事業主になるため、前回とは少し違う勝手になりそうです。

失業手当受給期間中は収入を得てはいけないので、そうなるとしばらく仕事ができないのはちょっと困るな……てか会社員から個人事業主になる人へのフォロー甘くない……??などと平民らしい不満を漏らしていたのですが、よくよく調べてみると「失業認定を受ける→その後に開業&再就職手当を申請→受給決定から1ヵ月後くらいに事業継続しているかの確認がくる→継続が確認できたら手当振込」というルートがあるようです。やったね。2月には留学予定のため、帰国後にもろもろ申請やら開業やらを進めようと思っています。

5度の無職自体は誇れることではないですが、当初から考えると各種制度や手続きについてはずいぶん詳しくなり、相当の恩恵も受け、社会制度を可能なかぎりフル活用しよう&そのためにあらゆる制度を知っておこうと、国や市のいろいろな制度をチェックするクセがつきました。涙の数だけ強くなれるし、無職の数だけ賢くなれる。

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文学フリマ京都@みやこめっせにて販売予定です。
 
ブースは「こ13」
ブース名は「ヨコハマと真崎」です。
 

表紙
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いろんな方に遊びにきてほしい&私たちの本を手に取っていただけたら嬉しいです◎
 
 

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