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あなたの直感は砂で作ったお城よりも儚い

あなたは日常生活の中で、どれぐらい"直感"に頼るだろうか。
それに関する論文はまだ見つけた事はないが、多分、日常の大半を直感に頼っている事と思う。
それはそうだろう。あなたは彼女(または彼氏)とデートの最中、彼女(または彼氏)がここの飲食店に行ってみたいと言われた時、あなたはリュックから髪とペンを出してここの飲食店がハズレでない確率を計算したりしないだろう。そこの飲食店の外見、何を売っているかで入店したりすると思う。
ここで言う直感は、「ある状況が判断材料を与える。その判断材料をもとに過去の自分の記憶から良し悪しを判断する思考法」という事にしよう。

直感に対して言いたいことは山ほどある。
まずは、なぜ直感に僕たちは頼ることが多いかということから話そう。
結論を言ってしまうと、「楽だから」である。わざわざ計算するよりもパッと決めたりすることの方が時間もかからないし認知負荷も少ないだろう。
なぜ直感の方が楽なのかと言う質問に対しては、僕たちが多少賢かった猿の時まで時計の針を戻せばわかる。
つまり、楽だから直感を使うのであってそれは決して直感の正確性を表しているわけではない。
問題はここにある。直感の使い方、使うべき状況を間違えすぎているのだ。
直感が悪いなんて一言も言っていない。最後には僕たちの直感が役に立つ状況も紹介する。
僕たちは、日々、多くの事を直感で決めているから、そして、その直感が間違えていると言う事を目にしないからそのおかげで自分の直感にいつの間にか自信を持ち(自信を持っている事にも気づいてない)、直感を使うべき状況を間違える。

あなたが直感に頼る時にかかるバイアス(思考の偏り)について書いてみよう
・偶然を考慮できない
・自分の記憶からの思い出しやすさやもっともらしさで判断する
・その時のあなたの気分にも左右される
・アンカリングに大いに左右される(後の記事で語る)
・直感は平均回帰(後記事説明)を無視する
・客観性よりも主観性を大事にする
・直感がたまたま当たった時、自分に過剰な自信を持つ
・ある一つの判断が他の状況にも当てはまると考えがち
・スキルの錯覚(後記事説明)
・認知容易性と一貫性

などなど。まだ足りないがこれぐらいにしておこう。
そして前提として、あなたは、自分を疑いたくないし、自分の事はよく知っていると思っているし、あなたは自分の過去をとても理解していると思っているし、自分を否定し続ける事はできないと言う前提を頭の片隅に入れておこう。

直感に関する本や論文を読んできて、得られた教訓は世界は僕たちが理解出来るほど単純でないと言う事と、僕たちは自分自身の事が思っている以上に好きだと言う事である。

上の箇条書きはエキスパート(専門家)や一般市民にも誰にでも当てはまる事であると言うことも忘れないように。

そして、こんなツッコミどころ満載のボケにも頼って良い状況がある。
それは、
・十分に予知可能な規則性を備えた環境である
・長期間にわたる訓練を通じてそうした規則性を学ぶ機会がある
と言う二つの状況をどちらも満たしている時である。
ポーカーやチェスは統計的規則性を備えており、ある一つのスキルとして習得は可能である
しかし、長期にわたっての状況を予測する投資家などは状況による妥当性が極めて低いことから、勝ち続けることができるなどと戯言を言っている投資家とは関わらない方が良いということも言える。

直感に関しての話は統計などによる前提知識を持ち合わせている方が理解しやすいので、いつかこの記事が色々な人に知れ渡るようになったら統計の知識と共に直感についてもっと詳しく話していこうと思う。
ではまた次回!

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