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読書感想文#63〜同志少女よ、敵を撃て〜

久しぶりに今回は読書感想文を書こうかなと思います。

今回は、逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』です。

2022年度本屋大賞受賞など、他にも数多くの賞にノミネートされた一冊であり、知名度も高く読まれた方も多いかなと思います。

そんな、この本を通して私が強く感じた2つの事について今回は書いていきたいと思います。

その前にあらすじから。

あらすじ

突如として平和な日常を奪われたセラフィマは、赤軍の女性兵士イリーナに、

「戦いたいか、死にたいか」

と問われ、母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。

とあるドイツの狙撃兵と上官であるイリーナへの復讐を決意し、戦うことを選んだロシア人狙撃兵の物語です。

戦争の怖さを感じた

率直に戦争の怖さを感じました。

怖さと言っても、いくつかあり
・あっけなく人が死んでいく様子
・拷問で苦しめられる様子
・一般人も巻き込まれる様子
・戦争を通して人格が変わっていく様子 など

かなり、リアルに描写が描かれていると感じたからこそ、死への恐怖や日常が奪われていく怖さを感じました。

また、特に印象的だったのが人格が変わっていく様子。
主人公のセラフィマ含め、ただの平和な土地で暮らす女の子だった子達が、訓練や実戦を含め、人格が変わっていきます。

技術だけでなく、心まで戦闘兵と成り上がってってしまうことは、とても怖さがありました。

戦争に関する描写も、本では描けないようなことが、リアルでは起きているのかなと想像するだけでも、震えるほどの怖さはありました。

一人ひとりにストーリーがある

この作品ではロシア側の視点で描かれているため、敵であり、悪者であるのはドイツ軍というふうに感じてしまいます。

これを重ね合わせることが正しいとは思いませんが、現在のロシア-ウクライナの戦争も、ロシアが悪者でウクライナは良い者のように感じます

これに関しては侵略している側とされている側に分かれるため、良いもの悪いものという考えが正しいのかもしれません

ここで私が伝えたいのは、そこではなく
仮に良いもの悪いものに分けたとしても、それぞれにストーリーがあるということです。

100人犠牲者が出れば、100人分のストーリーが失われるのです。

100人それぞれに、帰りを待つ人がいて、帰るべき場所があり、それぞれの平和な日常があり、今後の幸せな未来があったはず

そう言った幾つものストーリーが戦争を通して、あっけなく失われているのだということをこの作品を通して強く感じました

終わりに

この作品はだいぶ長編であり、読むために時間も労力もかかるとは思いますが、一度は目を通してみて欲しい一冊だなと感じました

ただニュースで戦争が起きているということを聞くこととは、比べ物にならないくらい考えさせられる作品だと思います

こんな世の中だからこそ、一度は読んでおくべき一冊だと感じました。

余談ですが、私は蔦屋書店に通い詰めこの本を読みました。読むのが遅いこともあり、スタバで4回ドリンクを頼み、話題のダブル抹茶ティーラテも2回飲んでしまいました笑

飲みかけですみません🙇‍♂️

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