蝉時雨
シャワシャワシャワとけたゝましくなる
蝉時雨が夏の到来を報せてくれている。
梅雨のような土砂降りの雨がようやくあがった
つかの間のとき。
照り返す太陽の熱と、アスファルトから放たれた水分の蒸発とでじんわりとした暑さだ。
わたしは通い慣れたこの道を、一歩いっぽ歩いた。楽しいときも、嬉しいときも、辛いときも。
そうして話しを聞いてもらっていた、
日々のことを静かにおもいだしていた。
いつもあなたは傍にいて、わたしのことを見守ってくれていましたね。
ありがとう。
もう少ししたら、この土地を離れ新しい環境で過ごすこととなります。
でも時々またここに来ても良いですか?
そう心で尋ねたとき、すっと風が吹き
蝉時雨がシャワシャワシャワと音を立てて応えてくれた。
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