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o3nji流、レシピ本の選び方

前回、o3njiのはじまりについてnoteに、製菓の独学をするうちに「レシピ本研究家」になっていたことを書きました。

今回は、o3nji流のレシピ本の選び方を紹介します。

1.何のために、レシピ本を読むのか?

レシピ本を読む前に、レシピ本を読む理由を考えます。

下の理由のいづれかに当てはまっている場合は、→以下の項目を読んで下さい。それぞれに適したレシピ本ぼ選び方を紹介します。

•レシピに載っているお菓子や料理をそのまま作りたい(再現したい)のか?

→Aへ

•レシピ本からお菓子や料理のアイデアを得たいのか(つまり、今晩のご飯何しよっかなー、とりあえず読んでみよみたいな時)?

→Bへ

•なんだか美味しそうだから、読んでる!

→Cへ

•なんだかかわいい、素敵だから読んでる!

→Cへ

A.レシピに載っているお菓子や料理をそのまま作りたい(再現したい)


レシピを再現するためには、レシピ本の作り手と同じか、それに似た条件を整えることが大切です。

ここでは、お菓子教室も開催されている小嶋ルミ先生が共著のレシピ本を例に挙げて説明します。

まず、親切なレシピ本には、巻頭にお菓子作りの前提条件となる項目が記載されています。

お菓子作りには、材料の軽量も大切ですが、この前提条件を整えないと、できあがりの感じがちょっと違うということになりがちです。

そして、紹介しているこのレシピ本のなによりも良い点は、混ぜ方について詳しい説明が載っていることです。

独学を始めた当初一番困ったのは、当たり前ですが、教えてくれる先生がいないこと。どんなレシピ本にも材料については、何を何グラムと書いているけれど、それをどうすればよいかわからない。

適当に混ぜていると、この前はうまくいったのに、今日はなんだか膨らまないなぁということが繰り返されていました。

それが紹介しているレシピ本で、混ぜ方を学ぶと、仕上がりレベルが一定になります。混ぜ方を変えるとケーキの膨らみ方が格段に良くなり驚きました。

小嶋先生のレシピ本の多くに、混ぜ方について詳しく載っているページがありますので、ケーキの膨らみが悪かった経験のある方は、小嶋さんの本を一読してみてはどうでしょうか。

そして、もう一つこの本の長所を挙げるとしたら、それは温度についての記述があること。温度を気にしてお菓子作りをすると、私は本当に失敗をする回数が減りました。

B.レシピ本からお菓子や料理のアイデアを得たい

アイデアを得たい時には、テーマの決まったレシピ本を当たるのがよいと思っています。つまり、チーズケーキならチーズケーキばっかり、パウンドケーキならパウンドケーキばっかり、といった具合です。

アイデアを得たい時に、どうしてテーマを絞られた本がよいのかというと、テーマが絞られている分、多様なバリエーションを紹介しているからです。広く浅くつまみ読みするのではなく、あるテーマを深掘りすることがかえって色々な着想を得られるのです。

このような深掘りをいろいろなテーマで繰り返すうちに、深い知識を幅広く持つことができるため、そのうちに、レシピ本に頼らなくてもある一定のレベルのアウトプットができるようになってきます。

余談ですが、この手法は、料理に限らず、何かを学ぶ時はとても有用なやり方だと思います。私は、若かりし頃のガリ勉時代にこのやり方を身につけました。

C.なんだか美味しそうだから、読んでる

    なんだかかわいいから、読んでる

こちらの場合は、自分が楽しめるレシピ本ならなんでもいいかと思います。

こういう場合は、読み方が大切です。

読み方としては、まず、いつかこのレシピを使おうと思うものに目星をつけておきます。

私の場合は、これいいかも!と思ったページを写真に撮るか、メモか、コピーをして記録を残しておきます。

そして、これいいかも!と思うレシピの共通点を見つけておくことがポイントです。共通点を見つけたら、それを今度は深掘りして読むレシピのテーマとして採用します。

例えば、ローズマリーとマーマレードのケーキ、カモミールとりんごのケーキの両方が気に入った場合、共通点はハーブと果物です。

ですから、次はハーブ図鑑やハーブティーに関するレシピを深掘りするテーマに決めるという具合です。

(*テーマが決まったらBの項目の読み方を参照してください。)

この共通点を探す方法をすれば、なんとなくの流し読みを、未来につながるアイデアに繋げることができます。

かわいいお菓子のレシピについては、「かわいい」の理由を考えます。

お菓子の盛り付け方はどうか?

お菓子の色なのか?

アイシングの絵の書き方なのか?

写真の撮り方を工夫すればよいのか?

自分の「かわいい」の定義を分析して、それに応じたテーマを深掘りして研究していけばいいのです。

ここまで、長く書きましたが、このnoteを読んでくださった方がお気に入りのレシピ本に出会い、美味しいものを楽しめますように*.*.’*.**

〔参考文献〕

1.小嶋ルミ「ミトン流シンプルテクニックのお菓子」 主婦と生活社 2009年。

2.石橋かおり「新版 チーズのケーキ」毎日コミュニケーションズ 2009年。

3.セキグチテルヨ「circusのどこにもないパウンドケーキ」誠文堂新光社 2015年。

4.「&Premium 52 お茶の時間にしましょうか」マガジンハウス 2018年4月号。

5.ナディーヌ・レゼピ「DOWNTIMEダウンタイム」KADOKAWA 2018年。









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