お金を払うことを別のコストで変換してみる
モノやサービスに支払いをする時、何が決め手になりますか?
私たちは何かを購入する時に、経済的コストを払いますが、その代わりに別のコストを払わずに済んでいます。
今回は、支払いしたサービスやプロダクトを例に、経済的コストと交換した別のコストについて考えてみたいと思います。
まず、コストの種類は以下の通りです。
経済的コスト(お金)
時間的コスト(時間)
肉体的コスト(労力・手間)
頭脳的コスト(思考)
精神的コスト(不安・気を遣う・楽しい)
参考:https://www.noc-net.co.jp/blog/2014/11/column_014/
上記のコスト分類を元に、例をみていきます。
新幹線の指定席
少し前になりますが、「新幹線の自由席に座る人はお金持ちになれない納得の理由」という記事を読みました。
席の料金を払わずに済む自由席に座ることで、時間や体力などが奪われる。だったら経済的コスト(指定席代)を払ってしまった方がベター。そういった判断ができないと未来の自分にうまく投資できず、結果的にお金持ちになれないのでは?という見解でした。
最初の例なので図の説明もしておきます。鉄道会社と乗客の関係の中で、料金と指定席が交換されています。
料金は乗客が払う経済的コストです。
そして、引き換えに払わずに済んだコストが下記です。
・自由席に座るために早く家を出なければならない時間的コスト
・自由席に座るために列に並んだり、座れなかった場合に立ったままでいる肉体的コスト
・家を早く出ても、列に並んでも座れない不安などの精神的コスト
東京―新大阪間なら、指定席代は830円です。この場合だったら、おそらく経済的コスト払った方が楽ですよね。
ポケットwifi
ポケットwifiですが、フリーwifiのあるカフェなどもありますので無料でも使えますが、やはり繋がりが悪かったり場所的な制限は否めません。
だったら月契約をして持ち歩けるwifiを使った方が、時間的な無駄はないですし、精神的ストレスもなくてすみます。
この場合、月額払うことで通信環境を買っているのだと思います。
有料note
「webコンテンツにお金を払う」習慣がまだ付いてこないということがあるのかもしれませんが、自分に必要な「知的生産物」であれば買ってしまった方がコストは低くてすむのではないでしょうか。
有料でnoteを売る方は、専門的な分野を持っていることが多く、その分野の知識や見解を導き出すのには時間的、頭脳的コストがかかっています。
時間が無限にあれば、自分で地道に調べたりしても良いかもしれませんが、note課金分以上に時間的、頭脳的コストがかなりかかると思います。
これ、書籍でも言えることですね。
ミールキット
Kit OisixやTastyTableなど、最近は家でできる簡単な調理キットが浸透してきています。
もし調理という家事労働にコストを払いたくないのであれば、外食や出前という方法もあるかと思いますが、「出来立てを家で食べる」という点に関してはミールキットは優れていると思います。
普段の家庭料理を調理するよりも、時間を短縮できるので労力も最小限です。また、献立の選定や食材の使い切りに関して思考するコストも省けます。
さらにKit Oisixは野菜メインのキットですし、TastyTableは普段の家庭料理ではできないレストランのようなメニューを作ることができ、特色のあるサービスが出てきているのも魅力です。
ルンバ
必要な人は限られるのかもしれませんが片付いたフローリング面積の広い部屋であれば時間的、肉体的、精神的コストはかなり削減できると思います。
旧来型の掃除機は、人間の体を使って歩いたりして操作しないといけなかったので、肉体的負担はかかりますし、「掃除機をかけるのが面倒」という精神的コストがありました。また、自分で操作しなければいけないのでその文時間が拘束されます。
ルンバに関しては、床にものが散乱していない片付いた環境があって初めて機能するとも言えます。
さて、ここで質問です。
床にものを置かない習慣を作ってあとは自動で掃除するか、床にものを置いたり片付けたりしながら手動で掃除するか。あなたは、どちらの方がコストがかかると思いますか?
経済的コスト以外のコストを考えてみることによって、購入の決断を早めることができると思います。これは欲望と自分のセンスのバランスなのではないでしょうか。
ただ、このバランスは人によって違ったり、同じ人であっても時期などで変ります。例えば10代の時欲しかったものと30代になってから欲しくなるものが違うように。
「コストをかけたくないこと」を考えることによって、その時、自分の本当に必要としているものが見えるかもしれません。
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