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「稼ぎたいならスキルを高めるな」とは具体的にどういうことか


今日はちょっと難しいテーマについて書きます。

「関係性を売る」ということについてです。



僕はよくコーチやカウンセラーのような仕事を個人でやっていきたい人に対して、「スキルを高める努力をやめて関係性を売りましょう」という話をします。その理由は簡単で、スキルを高め続ける限り競争に巻き込まれるからです。


他のコーチとの対比で競争に勝ち続ければ(スキルを高め続ければ)美味しい思いをできるかもしれませんが、どうしても上には上がいるもの。「キリがないのでさっさと自分の世界を作っちゃいましょう」というのが僕の考え方です。


と、口で言うのは簡単なのですが、なかなか理解されないのが現状です。それも当然と言うか、個人が自分のサービスをこんなに簡単に売り買いできるようになったのは本当にここ最近のことなので、やり方を知らない人がほとんどなんですね。


だから教えられる人がいないというか、自分で実際にやりながら方法論を確立させていくしかないんです。


そうとう優秀でないと個人では食っていけない?そんなわけないっすよ


僕も実際にこの世界に飛び込む前は「個人で食っていけるコーチなんて相当優秀なんだろうな」と考えていました。


ですが自分のコーチに「僕もコーチをやりたいのですが何から始めたらいいですか?」と聞いてみたところ、「なおとさんなら今のまま十分やっていけると思うよ、好きにやりな」と言ってもらえたので、今日まで好きにやって生きてきたと言う感じです。


誰かに教えてもらったわけでもないし、自分の技術は自分で作ってきました。


僕のYouTubeを初期の頃から見てくれている人はわかると思うんですけど、僕はコーチングススクールや認定資格に対して当たりが強いところがあります。それは別に個人的に何か恨みがあるとか嫌いだとかそういうわけじゃなくて、「とりあえず資格」「まずは先生に教えを乞う」という潜在的な受け身のスタンスに対して疑問を持っているんです。



生徒は「売れるレベルになるまで授業を受ける」が、商売人は「売りながら試行錯誤する」



最初から教えを乞う姿勢は商売人のありかたに反すると僕は考えています。商売人は「とにかく売ってみる」をベースに、仮説検証を繰り返して自分の商売を確立させるものです。


スクールに行ってまで「人との対話に価値がある」と信じている人が、生徒として教えを乞えば乞うほど商売から遠ざかり、学びに投資するも儲けられず、資金が回らないから対話に集中できない。これは悪循環だなあと感じています。


そこに価値があるならそれはお金になるんだから、ちゃんと儲けて好きなことずっとやろう。と伝えたいんですけど中々伝わらない…泣



話を戻します。そもそもほとんどの対話師たちは「個人が食っていける程度の対話商売」というものを理解していません。全体像が見えていないので、「とりあえず資格」「とりあえず勉強」「とりあえず無料セッション」と今いる部分から場当たり的な施策を打つことしかできず、結局「これでどうやって食えるんだ」と頭を抱え、「コーチとして食っていくことは難しいんだぞ」と後進に言い伝えるわけです。



そうやってこの「個人で食っていくのは難しいけど、コーチングは素晴らしいから、みんなで価値を伝えよう!」という風潮ができているのではないでしょうか(と勝手に思っています)。



食えてる人間は「食うのは難しい」って言わないよ




いやいやそもそも知らないだけかのかも知れませんよと。食えてる人と話したことありますか?どうやってお客さんと出会っているか、どうやって提供するものの価値を伝えているか、マーケティングはどのくらいやっているのか、そして大前提に「何を売っているのか」「商売をどう捉えているのか」観察しましたか?「あなたが私の立場だったらどうしますか」って聞いてみたりはしました?


いくら学校で具体的な方法を教えてくれなくったって、諦める必要ないと思うんですよね。全体像が見えていないからどっちに進んでいいかわからないだけ。「スキルを高めて売る」という考え方をしている時点で、そもそもの出発点が違うんです。


その戦い方をしても食えないことはないけれど、そこは血の海ぞ。よっぽど優秀な人以外はそこで戦ってはいけない。勝つことは容易でも勝ち続けることは難しい…



どうすれば「個人が食っていける程度の対話商売」を成り立たせることができるのか



ここからは「個人が食っていける程度の対話商売」についてもう少し深堀していきます。個人で活動すると言うことは時間にもお金にも限りがありますから、選択と集中が命です。優先順位をつけること。「とりあえず」をやめることです。「とりあえず」スクールに通う。「とりあえず」上級資格を取る。「とりあえず」体験セッションをやる。よくないです。



これから食っていきたい人が一番最初にやるべきこと、それは何度も言っていますが「食えている人間と一緒に方向性を決める」ことです。目指す方向を定めて、自分の現在地点を把握して、そこからやっとスタート。


スクールに通うことが悪いのではなくて、スクールに通って対話の魅力に気づいて、「コーチとして食っていきたい」と思ったのに、その先もいつまでもスクールという「教えてもらうことが前提の場所」に所属し続けることがよくないのです。食うことを目指した瞬間からあなたが身につけるべきは「スキル」ではなく「商売のあり方」なのだから。


自分の目指している道が変われば付き合う人も変わって当然です。それはおかしいことでもなんでもない。コーチングを学んでいる人ならわかるはずです。コンフォートゾーンが変われば人付き合いも変わりますよね。



「なにをするか」より「なにをしないか」



「自分は何に時間を使うべきか」というところに徹底的にフォーカスしてください。スキルの向上は本当に必要でしょうか?他のコーチを見て「自分も遅れを取らないように」と思っていませんか?その時点であなたは競争に巻き込まれています。競争している時点で「個人が食っていける程度の対話商売」からは遠ざかります。


時間もお金もエネルギーも有限なので、ど真ん中芯食ったこと以外はやってはいけません。つまり競争はするなってことです。競争するなら腹を決めて競争して、競争社会で生きてください。コーチという仕事はまだ社会的にあまり認知されていないので椅子の数は激少です。


コーチとして誰かと競っている時点で「100人で3つの椅子を取り合うゲーム」に参加していると思ってください。期待値3%のゲームです。あなたは競争に勝つためにコーチをやるのですか。


そうでないなら今すぐ降りてください。「自分らしくていいんだよ」とクライアントに言いたいなら今すぐ競争から降りてください。心技体一致でいきましょう。そのほうが健康的ですから。



さて、競争から降りるとなると一気に押し寄せてくる不安があります。「だったらどうやって稼げっていうんだ?」僕たちはお金を稼ぐことと優秀であること(=競争に勝つこと)を無意識で強く結びつけすぎていますから、他者との比較から抜け出して(「他のコーチと違うところはここです」「こんな成果をお約束しまーす!」と言わないこと)報酬を得る方法がわかりません。そんなことどうやったらできるの?!というところまで話して、今日の小難しい話は終わりにしましょう。


骨が折れるテーマだよ、ほんとに…



競争するな、関係性を築け



この一言に尽きるというか、もうこの時代に個人が食っていくにはこれしなかないと思っています。関係性を築くこと。キャッチコピーひとつで売れようとするなと。サービスの独自性で勝負をするなと。本当にたったこれだけです。


僕がなんでこんなブログを毎日のように書いているかというと、関係性を築くためです。つまりコミュニケーションです。毎回スキをくれる人のアカウントは全員見に行ってます。リアクションをしなくても読んでくれている人がたくさんいることも知ってます。


これはコミュニケーションなので、読者に「役に立つこと」も大事なんですけど、それ以上に「好きになってもらうこと」が大事です。どうやったら好きになってもらえるか?ここは人によって答えが異なると思いますが、僕は「あなたの考え方は面白いね」と言われることが大事だと思っています。


人より優れていることよりもオリジナルであること。役に立つかどうかは二の次です。



そもそも商売の構造を考えたら、コーチに「優れている要素」はいらないんじゃない??



コーチという商売の構造を考えてみてください。あなたがコーチを依頼するとき、コーチを選ぶ基準は「日本で一番優れているコーチ」でしょうか?違いますよね。「話したいと思えるコーチ」ではありませんか?「


特に優れたセールスポイントを打ち出しているからこの人にしよう」と思います?僕は全然思いませんけど??暮らしのマーケットでエアコン掃除を頼むなら「安くて評判がいい人にしよう」ですけれど、コーチってそういうものじゃないですよね。


「コーチング受けたい!誰にしよう?」よりも「この人の考え方がすごく好きだからもっと関わりたいな」で選ばれるものじゃないですかね。いい関係性がすでにある(それが一方的なものだったとしても)ということです。


人のSNSアカウントを見て一目惚れするなんてこと、ないですよね?ここまで理解してブログを書くと書く内容が変わってくると思いませんか??



僕がブログを書く理由は、あなたとコミュニケーションが取りたいからだよ



だから僕はブログを書いて、自分の色を前面に出して、たとえそれが受け入れられようと受け入れられなかろうと、淡々と書き続けています。もちろん調子の波で書ける時期と書けない時期があるのは仕方がないことなんですけど、とにかく先に関係性を築くことを一番大事にしています。


ブログを使って読者のあなたとコミュニケーションをする。1本読んでもらっただけでは足りない。「この人面白いな!」って思ってもらえたときに、読みきれないほどの過去記事があって、YouTube動画もあって、stand.fmにはラジオも300本ある。これだけのコンテンツがあれば、関係性ができます。


流石に僕のブログ全部読んだ後に「この人だれ?知らない」とはならないですよ。特別な存在になれます。


現に僕の記事をここまで読んでくれているあなたにとって、僕は特別な存在になりつつあるのではないですか?その他大勢のコーチと僕を同じレイヤー(領域)で見てますか?頭ひとつ飛び抜けるどころか、僕は唯一無二ではないですか?



こんな状態の人が100人200人いればですね、「今!今会いにいきたいんです!!」と毎月連絡がくるので、あとは楽しくドライブすればこれで終わりなんですよ。そういう商売です。誰とも競争してませんよね。




ほら、競争しなくても商売になった



僕はブログを通じて読者と関係性を築くことだけを考えています。売り込もうとも、選んでもらおうとも思ってません。とにかく自分の考えていることをアウトプットして、他の人とは被らないことをして、覚えてもらう。


芸人さんがよく言う「名前だけでも覚えて帰ってね」と同じです。そこに全エネルギーを投下する。そうしたらね、個人が食っていけるだけの商売なんてね、成り立つんですよ。



「関係性を築けばいいんだね!ところで何を書けばいいの?」と疑問に感じたあなた、グットクエスチョンです。最後にそこにさらっと触れて今日の話を終わりにします。



書く内容はそんなに大事じゃない。とにかく場数をこなして「文章でコミュニケーションをとること」に慣れろ


結論「なんでもいい」です。ここまで簡単に話を進めてきましたが、「関係性を築く文章」って想像以上に難しいんです。日頃書く習慣がない人にはまず書けない。


仕事でよく文章を書く人ですら「自分の考えていることを書いてください」と言われると途端に書けなくなってしまうものです。だからトレーニングが必要です。


何を書くか悩んでいるということは、前提に「いいテーマを扱えればうまくいく」と思っているということです。そんなに簡単な話じゃない。どんなテーマでも書ける人間が書けば面白いし、書けない人間が書けば読むに堪えない文章になります。


なので、とにかく書きましょう。と言われてもわからないでしょう?想像できないと行動できないのも人間です。


なのであなたはまず、このブログの感想を僕の公式LINEに送りつけることから始めましょう。


まっさらなブログに好きなことを書けと言われるより簡単でしょう?僕があなたと関係性を築くために書いているこのブログを読んで、今度はあなたから僕に文章を送ってみてください。長い分にはどれだけ長くても構いません。これはコミュニケーションです。下手くそとか経験がないとか関係ない。


できる人はブログの感想をTwitterやnote記事にまとめて送ってくれてもいいです。見つけ次第リツイートします。とにかくアウトプットを通じて関係性を築く感覚を身につけてください。画面の向こうにいる誰かと自分の考えていることを交換し合う。競争しないビジネスは、関係性を作ることからはじまります。


最初は1人に送る手紙から。それをブログにしていくだけ。そうすると「あなたともっと一緒にいたい」と言ってくれる人が、あなたに会いにくるようになります。言葉で言うと簡単に聞こえるでしょ?ぜひやってみてください。なかなかこれが難しいんだな〜。



さあ一緒に悩みましょう。
個人が食える程度のコーチビジネスの世界へ、ようこそ。




追伸


公式LINEで「こんな長文を送ってしまいすいません…」とすごく申し訳なさそうにメッセージを送ってくれる人がときどき現れるんですけど、僕は日常的に3000字とか4000字の手紙を全世界に公開している人間なので、申し訳ないと思うのは1万字くらい書いてからにしてください。もっと長くて大丈夫。


長文が苦手な人はもういっそのこと五七五で送ってください。以上です


ちゃんと全部見てるからね

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追伸2


ヘッダーの画像は2年前にnoteの売上で買った車を車検に出したときの写真です。書いたnoteが車になって、noteを見て会いにきてくれた人とドライブをする…なんてサステイナブルな世界…明日は隣の県までお寿司にいくよ


2年近くも前の文章なので今とだいぶ文体がちがうけれど、そのときのことをかいた記事を置いておきます。その時にしか書けない文書を心がけていると、どんどん文体が変わっていくからおもしろいです。コミュニケーションしてるなあと思います。


いただいたサポートはミックスナッツになって僕のお腹の脂肪として蓄えられます。