note投稿写真_カオスから道筋を見出すには

社名から「製品」と「技術」が消える日~製薬業界から考える

トヨタ自動車や武田薬品工業など伝統的な製造業では、作っている製品(ex.自動車、薬品)や持っている技術を社名に冠していることが多い。この社名はいつまで続けられるだろう。

テクノロジーの進化、特に情報通信技術(IT、ICT)による大きな変化、昨今でいうDX(デジタル・トランスフォーメーション)がこれまでの業界構造を、産業のあり様を大きく変えているのだから、社名変更が時間の問題になるのは避けられない。

製薬業界も大きく変わってきている。

デジタルを得意とするスタートアップ企業だけでなく、塩野義製薬や大塚製薬など伝統的な企業でもデジタル技術で病気を治療する取組が始まっている。

再生医療の分野ではiPS細胞のような成果に加え、最近では3Dプリンターで細胞を積み上げて臓器を作るような動きも出ている。

今後は益々、スタートアップ企業、既存の異業種からの参入組などとの混戦になり、競合環境は激変していくだろう。

自社の提供する製品・サービスを予防、診断、治療、予後と全般にわたって、「ケア」と「キュア」で担う役割を再検討していくことになるだろう。

病気とは、健康とは、QOLとは、人間とは何か?といった「そもそも論」とも向き合わざるを得なくなると思う。

事業を構想するうえでは従来の枠組みに囚われない大胆な発想が求められる一方で、活動がバラバラにならないよう、企業として一定の方向感をもった取組である必要もあるだろう。

そこでカギを握るのが企業や事業の「再定義」であり、それは関係者皆が腹落ちできる「コンセプトとストーリー」になっている必要があると考える。

製薬業界も自社の社名(○○製薬)からいずれ「製薬」が取れる日がくるかもしれないと気づいている。かつて聴講したCEOの話から考えるに、欧米の製薬会社はもっと早くこのことに気づいていたように思う。

低分子から高分子への転換で遅れたように見えてしまう日本の製薬会社。
慎重さゆえか、治療機器より診断機器に偏りがちな日本の医療機器会社。

多様な人財、組織と連携して、今回の産業構造の転換、変革期を未来に向けた貴重なチャンスとして頂きたい、と超高齢社会の一員として願っている。

勝負はまだ終わっていない。

これまでも本業喪失、存続の危機に陥った企業はある。
変革の必要性にいち早く気づきながら、うまく対応できずに消えていった企業もある。

今後は変革に向けた「スピード」、「柔軟性と機動性をもった思考と行動」、それを可能とする「危機感の共有」が勝敗を分けていくのではないだろうか?

このことは製薬業界に限らず、多くの業界に関係するだろう。そもそも業界という括りが変わって行くのだから。。。


ご興味あれば、過去に書いたこちらのコラムもご覧ください。


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歩く好奇心。ビジネス、起業、キャリアのコンサルタントが綴る雑感と臍曲がり視点の異論。

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obanote@ミラリスト

自他ともに認める「歩く好奇心」。人や組織のための「情報コンシェルジュ」(必要な情報を収集/編集/翻訳してわかりやすく届ける)、「潜在力開発コンサルタント」。鏡のように人や時代を映して見せる「ミラリスト」。書いているのはこんな人(https://www.tiakk.com/
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