私の中の私が笑った
【感情のコントロールが出来ない】という悩みを改善したという話。
悩み
昔からだとそうだったと思うが、
イライラしてから自己嫌悪になり悲しんでいるとき、チェーンのように悲しかった出来事を次々と思い出して
それを辿ってひたすら落ち込むような感覚があった。
どうして何度も思い出して苦しまなきゃならないのか。周りにとっても迷惑なのに。
コントロール出来なかった。
夫と子供にも罪悪感があった。
忘れたいことBOX
私は12歳ごろ、痛くてつらくて思い出したくないような出来事を「忘れたいことBOX」に入れてしまおうと思い立った。
例えば、よく2人でいた友達が私を置いて別の友達のクラスへ遊びに行ってしまって、
休み時間にひとりぼっちで友達がいないみたいで恥ずかしかったこと。
修学旅行に行ったとき、男子3名女子2名のグループの時、友達が別のグループと行動してしまった。女子は私一人しかいなかったこと。
寂しかった。
家族に言って、「なにそれひどい」って言ってもらえたんだ。だけど、起こった出来事は変えられないし癒されなかった。
「忘れたいことBOX」に入れておけば、思い出して辛いという事は無くなった。
日常に支障がなくて普通でいられるならそれで良かった。
思い出から必死で逃げる
小学校、中学校、高校、就職。その忙しい日々も私に何かを深く考える事をさせなかった。
忘れるようにしてたら、自分の感情がわからなくなっていた。
統合失調症と診断され入院した。
勤めた会社は2年で退職した。
7年かけて寛解状態となった。
結婚して出産した。
産後クライシスに怯えていたが、産後の状態は絶不調だった。
夫をたくさん傷つけてしまった。
嫌いな思い出たちは、癒されないままもっと増えていた。
最後のチャンス
33歳のある日、言い争いがこじれて
「出ていけ」「わかった」となり、子供を夫の元に残して家を飛び出した。
マンガ喫茶で一晩過ごした。
当時、モヤモヤしてる事を紙に書きなぐると頭の中が整理できていたので、マンガ喫茶でもひたすら書いていた。
もう元には戻れないな…と絶望し泣きながら書いた。
【夫のせい】で、私は自分を「金を稼がないダメなやつだ」と思わされてきた。とか
産後にヒステリー起こしたり感情的になったりしたから、「未熟なダメなやつだ」と思わされてきた。とか
渡されるお小遣いを私の好きなように使った時は何かを言われて、「私の自由は無いんだ」と思わされてきた。とか。
あれ…?
なんで「誰か」の基準で生きなきゃいけないんだ?
だからモヤモヤしてたのか?
なんでこんなに何かに我慢して生きてるんだ?
でも…
度重なる言い争いの中で、私は夫の芯の部分に、
透明で、薄いガラスのような
すぐ割れそうな
小さくてとても綺麗なものが隠されていると知っていた。
それが壊れないように守ろうと必死なのもわかっていた。
人の心はよく見えた。だから「こうしたらいいのに…」と余計なアドバイスをしたり「その行動は間違いだよ」とか思っていた。
でも逆効果だった。苦しめるだけだった。
守れなかったな…
守りたかったな…
こんなに夫のことわかってるのに、悔しい。
【誰かのせい】にすることで、【自分】から逃げてきたんだ。
もう【自分】が変わることしか、残されていなかった。
まだ夫と子と一緒に生きたい。
まだチャンスがあるかもしれない…。
見つめる
醜い弱い自分を見るのはすごくこわかった。
でも、やらなきゃずっと辛いままだ。と何となく思ってた。
「嫌な思い出の中にいる自分」だ。
思い出したくない思い出の中で泣いてる、幼いままの自分だ。
その子たちに苦しめられてきたのだと思っていた。
でも、その子たちを閉じ込めたのは自分だった。
いますぐ謝らなきゃ、進めない。
「わかってほしい」と泣いてたんだ
頭の中で過去の出来事を思い出しながら、その時の気持ちを思い出して書き出した。
こんなこと言われて嫌だった、こんなことされて悲しかった。
いつまでも忘れられないものだから鮮明に思い出せた。
今の自分が伝えたいことを書いた。
「いままで見ないフリしていてごめんね」
「あなたが嫌な思いしながら耐えてくれたおかげで私は生きてこられた。ありがとう。」
「もうさみしい思いさせないからね」
「ずっと一緒にいるね」
勝手な想像だけど、それで小さい私が笑顔になったような気がした。
嫌いな思い出の数だけこなしていくと、味方が一人づつ増えた気がした。
夫と子に、誠意をもって謝って、いまも3人で生活している。
いまの私の中には、笑顔を取り戻した私達がいる。
私という絶対の味方がいる。
自分を苦しめない
許せないことがあると、そのぶんだけ今の自分が苦しむということを体験した。
もうじゅうぶんだ。
許せない出来事を作らないために、起こる出来事に対して自分が深く納得する答えを探す。
頑張らなくていい。
どう考えたら心地良いのかを探っていく感じだ。
どんな答えでも、許しながら生きられるように。
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