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映画三昧今こそエイリアン3.4

何気なくNetflixをぽちぽちして何を観ようかとぼんやり探していた。
たまたまそこにエイリアン3が出てきて、
「懐かしいな-」と思い観てみようと思った。

エイリアンとは本来「宇宙人」とか「異星人」などを指す言葉だが、
ほとんどの人はこの映画に出てくる
怪物のエイリアンを思い浮かべるのではないだろうか。

それ程このエイリアンの怪物としてのインパクトが
強く恐ろしい生物だと脳に刷り込まれているからだろう。

リプリー役のシガニー・ウィーバーを観て
また「うわっ懐かしすぎ!」とひとり感慨深く観ていた。

3作目のエイリアンは1992年に公開された。

随分昔の映画なのに
すんなりとその世界観に入ることが出来るし、
まるで人間のようなアンドロイドが登場するが、
そこにチープさは微塵もなく現在でも通用するストーリーだ。

宇宙船や船内の様子などもすべてのクオリティーが
高いんだなと感心させられた。

何より、エイリアンの禍々しさに改めて恐怖を覚えた。

こんな姿の怪物をどんな人が考えたのか気になって調べてみた。

エイリアンをデザインしたのは
ハンス・リューディー・ギーガーというデザイナーだ。

残念なことに彼は2014年に亡くなってしまった。

彼の名前をGoogleに尋ねると、
多くの絵画や造作品を見ることが出来る。

どれも緻密で凝ったデザインでちょっと悪魔的というか
負のオーラというかそう言うのを感じる。

そういえば、エイリアンの姿形をじっくり見たことがない。

映画のなかでエイリアンはすばしっこく神出鬼没で
下からも上からもさっと来てパッと移動してしまう。

誰かを襲っている時に長いしっぽや大きな爪、
むき出しの歯など部分的なカットはあるけど、
全体像がよく見えず分からない。

でもこれはリドリー・スコット監督の演出であり、
全体像を見えなくすることでより恐怖感を煽っているのだ。

素晴らしい。

Google検索でエイリアンの全体像をじっくり見てみた。

全体に金属のような質感で出来ている。
四つ足でも人間のように二足歩行も出来る。
手足は長く大きなかぎ爪がある。
背中には幾つかの突起物があり、
長いしっぽで先端は鋭く尖っている。
頭部は後ろへと長く、大きな口と頑丈な歯があり、
口の中からさらに別の口が伸びて出てくる。
体液は強い酸性で金属を溶かしてしまう。
エイリアンは寄生した生命体の特性を
自身に取り込んで成長するのだ。
だから人間に寄生して生まれた成体は人間に
姿形が似ているという理屈だ。

まったく恐ろしい怪物だ。


続きが気になってエイリアン4も観てしまった。

前作でリプリーは自ら溶鉱炉に身を投げて死んでしまう。

本作はそれから200年後の世界だ。

軍の秘密の化学実験でリプリーの血液から
クローン人間として再生させることに成功する。

クローンリプリーの体内から「女王」が取り出され飼育される。
そしてたまごから生まれた幼虫を人間に寄生させ
12体ものエイリアンを実験飼育していた。

エイリアン達は仲間のひとりを殺し、
その体液で床に穴を空け脱走して人間達に襲いかかる。


200年後、死んだリプリーの血液からクローンを作るという
常軌を逸した所業を軍の秘密部署で行うという設定だが、
クローンで再生したリプリーはエイリアンと混じり合い
人間離れした能力が備わり、
エイリアンもまた人間として女性としての機能を備えてしまった。

その結果エイリアン女王はたまごを産むこと以外の方法
つまり体内で子供を育てる子宮を備えてしまう。

これは寄生させなくてもエイリアンを生むことが
出来てしまうと言うことだ。

施設から脱出する途中でリプリーはおぞましい姿の
自分の他のクローン達を目にする。
リプリーはクローンを殺し実験室を破壊するのだ。

リプリーが勤務していた企業も軍の秘密部署もなぜそこまでして
エイリアンを手に入れようとするのか理解に苦しむ。

制御不能で殺戮しかないエイリアンを軍事利用出来ると
考えているならあまりにも愚かだ。

実際人間は戦争などで捕虜に対し非人道的な人体実験を
行ってきた歴史がある。
争いや犠牲はこの世界から消えることはないのかと
絶望にも似た悲しい気持ちになる。

3.4を観て感じたのは今の世界でもまったく遜色なく
通用する内容であることに改めて驚き、
またエイリアンのフォルムの完成度の高さに
感服するしかないなと思ったところだ。



今日も読んでくださった方ありがとうございます。

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