見出し画像

料理人としての独自のポジショニング

料理人としてのスタイルも多様化やオリジナリティが必要だと思う。
一流のレストランといえば、一般的にはミシュランの星つきレストランが挙げられるだろう。
そしてミシュランの星つきレストランのシェフは当然一流のシェフということになる。ミシュランのような食通が選ぶ一流の評価は非常に重要だということは間違いない。
料理の味やクオリティはレストランの魅力の中心だし、食通の支持を得ることはシェフにとって大切なことだから。

でも、レストランにはビジネスという側面もある。ブランド力や顧客の体験という視点での一流もあると僕は思う。ビジネスの世界ではユーザーエクスペリエンスなんて言われているが、顧客の体験の重要性をいくつもレストランを経営してみて理解するようになった。美味しい料理に加えて、お店の雰囲気やサービス、価格設定など、全体的な体験がお客様に与える印象に大きな影響を与えると感じている。

今日、ランチで南青山のCICADAというレストランに行ってきた。そこはいつも賑わっていて、お店自体もおしゃれでくつろげる空間だし、それでいて価格もリーズナブル。料理のクオリティはミシュランの星つきレストランには及ばないけど、店の雰囲気やサービス、価格など全体的に素晴らしいといつも感じる。僕にとってここは一流と呼べるレストランだ。

レストランは料理を提供する場所だから、料理のクオリティが最も重要だ。僕も料理人としてそのことには変わりない。
ただ、シェフとして、魅力的なレストランという場所を提供しつつ、シェフとしての生き方も他とは違う道を歩みたい。僕にとっては自分自身の料理人としてのスタイルを確立し、誰にも真似できない独自の道を追求することが大切なんだ。

レストランのクオリティってなんなんだろうか。
シェフ(料理人)のクオリティってなんなんだろうか。

僕は独自のポジショニングと差別化を考え、シェフとしての新しい道を追求していきたいと思う。

サポートいただけると励みになります。