Fumitoshi Ogata (緒方文俊)

DeNA Co., Ltd. 技術開発室でブロックチェーン技術の研究開発を行なっており…

Fumitoshi Ogata (緒方文俊)

DeNA Co., Ltd. 技術開発室でブロックチェーン技術の研究開発を行なっており論文執筆やOSS開発などを行なっています。 CNETJapanでもWeb3関連の連載を書いています-> https://japan.cnet.com/article/35193161/

マガジン

  • エンジニアがみるブロックチェーンの分散化と自動化の未来

    株式会社ディー・エヌ・エーの緒方です。 技術開発室という部門で、ブロックチェーン技術の研究開発を行なっており論文執筆やOSS開発などを行なっております。 ブロックチェーンというテクノロジーはAIなどと同様にして、ビジネスと、テクノロジーがタッグを組み、一緒に促進してく必要がある分野です。 ビジネスリードでは、テクノロジーの本質を無視した設計で、本来の旨味が見出せません。逆に、テクノロジーリードが過ぎると、市場のニーズを無視した不要なプロダクトを生み出してしまう危険性があります。 今回は、開発の話は最小限にしつつ、少し先の未来を見据えたブロックチェーンの未来、ビジネスの応用について書きたいと思います。

最近の記事

  • 固定された記事

CnetJapanでWeb3の楽しみ方について連載中です

noteの更新が最近滞っている理由のひとつでもありますが、CnetJapnaにて昨年の9月から定期的に寄稿を行っています。テクノロジーという観点で、技術者意外にも分かりやすい、「お金との関わりだけではない、Web3の楽しみ方という、旅のパンフレット」的な位置づけで執筆をしているものになりますので、ぜひご覧ください。 ブロックチェーン技術というものはトークンという性質によって、基盤を分散管理として運営されていることは紛れもない事実ですが、それを利用するdApps自体は、必ずし

    • 聖マリアンナ医科大で空想動物を作るイベントを開催しました by AnimalMashup

      Web3 x 3Dプリンターの実証として聖マリアンナ医科大で子供達を対象としたイベントを行ってきました。入院中のお子さん向けのイベントでしたので、写真などのレギュレーションの関係上、イベントの様子などは、こちらのHPをご覧ください! 今回活用したのは筆者オリジナルの3D造形ソフト「AnimalMashup」になります。これまで、3D関連のイベントには、sculptglというブラウザで動作するアプリケーションを活用していたのですが、子供達がより短時間で、色々なパターンを作れる

      • 「8mの津波を子供達の作った3D作品で体感する防災ARワークショップ@いわき」を開催しました

        いわき + DeNA で防災をテーマとしたワークショップを実施しました先週、いわき市とDeNAで防災のためのAR活用ワークショップを開催しました。タイトルは、「呼び覚ませ、ナミプトルの猛攻」というちょっとモンスターハンターに出てそうなタイトルを考えてみました(笑) 自分はツナミザウルスと命名していたんですが、同僚の案でナミプトルとなりました。 怪獣を作ってARで視聴するワークショップDeNAから、緒方と今泉が参加して、冒頭に自己紹介と3Dソフトの操作説明。そして、そこからは

        • みきゃん博士のクリーチャーズファイルVol.2@えひめこどもの城

          3Dプリンターを活用したWeb3親子体験イベント2023年11月5日(日)、えひめこどもの城で、Web3親子体験として、3Dプリンターを使ったイベントを行いました。 夏休みに総合科学博物館で3Dプリンターを活用した体験会を行ったのですが、とても好評で、その第二弾のイベントとなります。前回のイベントレポートはこちら。 また、Web3と3Dプリンターってなぜ関係があるんだろう?とか、詳しい話は、CnetJapanに記事にしておりますので、あわせてご覧ください。 えひめこども

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        • エンジニアがみるブロックチェーンの分散化と自動化の未来
          57本

        記事

          「カードゲームで学ぶDAO@愛媛Web3.0カレッジ2023」の講義を行いました

          愛媛Web3.0カレッジ2023が9月に開校、いよいよ第1回目の講義、「Web3.0の動向と地域コミュニティの新しい在り方」が実施されました。 この講座の後半に投票によって様々な意思決定を行うイベントを計画していたりするのですが、参加される方は、そもそもDAOってなに?というところからスタートする方も多く、今回は、DAOの概念を理解してもらうことを第一に計画しました。とはいっても、30分程度のコンテンツの中でDAOを体系的に触ってみるというのは至難の技。色々と考えた結果、「

          「カードゲームで学ぶDAO@愛媛Web3.0カレッジ2023」の講義を行いました

          愛媛県総合科学博物館で3Dプリンターを活用したWeb3親子体験会レポート

          はじめに 先日、愛媛県総合科学博物館で、Web3親子体験という形で、3Dプリンターを使った施策を行いました。Web3と3Dプリンターってなぜ関係があるんだろう?とか、詳しい話は、CnetJapanに記事にしておりますので、こちらを見ていただくとして、、noteでは、準備や、イベントの中身、cnetさんで扱えなかった写真がたくさんあるので、写真を使いながら細々としたことを記録しておこうと思っています。 事前準備今回お世話になったのは、愛媛県総合科学博物館。 新居浜の近くで

          愛媛県総合科学博物館で3Dプリンターを活用したWeb3親子体験会レポート

          Twitterの有料化に共なって進む、非中央集権的なSNSの議論

          Twitteでこれまで無料で公開されていたAPIの有料化などに伴って、これまで利用されてきたTwitterログインをはじめとする機能が落とされるなど、ユーザーにとっては不便を強いられる状況があります。開発者にも、これらの仕様に関連する変更などが突如、降ってくるケースが多いのではないでしょうか。 かつて、Mixiの足跡機能などの仕様変更が波紋を呼んだこともありますが、企業によるアプリケーションの仕様変更については、マネタイズを含めて、様々な要素が絡み合うため、時には非常に難し

          Twitterの有料化に共なって進む、非中央集権的なSNSの議論

          DAOにおける投票の仕組みの選択肢を知る

          Snapshotや、TallyなどのDAO用のVotingシステムでは、さまざまな投票の仕組みが用意されていて、その仕組みを選択するだけで、投票の仕組みを選ぶことができます。しかしながら、このような投票の仕組みを選ぶ作業は、その仕組みがどういった特徴を持っているかどうかを知らなければ、意味がありません。投票の仕組みや方法論については、さまざまな書籍や、動画がありますが、TEDEdのWhich voting system is the best?という動画は、具体例を通じていく

          DAOにおける投票の仕組みの選択肢を知る

          NFTデジタルコンテンツ x 拡張現実でデジタルを手に取れる体験

          はじめに最近、ニュースを見ていて、匂いのするNFTの話題があって面白いなと思いました。 ブロックチェーンによって、デジタルにおいてもフィジカル(リアル)と全く同じように、クリエイターさんの一点ものの表現ができるという部分は、デジタルでありながらもフィジカルの良さを全面に出すことができるため、これまでになかった新しいコンテンツが生まれるのではないかという期待があります。しかしながら、一方で、Walletの中にあるNFTコンテンツはそのままでは、そうした特徴を感じにくく、仮に我

          NFTデジタルコンテンツ x 拡張現実でデジタルを手に取れる体験

          [2023年度版]ふるさと納税 x NFT事例

          はじめにふるさと納税の返礼品として、NFTの利用が進んでいます。下記、記事によると、2022年に初めて、後志管内余市町でNFTが返礼品として取り入れられ、2023年中には、100以上の自治体に広がるのではないかと言われています。 返礼品のNFTには、自治体の観光名所などが描かれていたりするなど、地元の魅力を知ってもらうことを前提とした設計がされていますが、それだけではありません。NFTを利用することで、山古志の事例のように関係人口を増やしていくことによって最終的には、税収だ

          [2023年度版]ふるさと納税 x NFT事例

          愛媛県と共同でNFTを活用した地域活性化の実証実験を行いました(+現地でNFT集めてきました!)

          はじめに昨年末から、およそ1ヶ月の間、愛媛県で「みきゃんNFT」の実証実験を行いました。愛媛県のクリエイターさんに参加いただき、NFTを発行、愛媛県と東京都で配布を行いました。企画全体の詳細については、愛媛県庁から出されている下記概要をご覧ください。 実証実験概要 分析レポート cnetjapanにも記事をあげておりますので、こちらもあわせてご覧ください。 さて、今回の実証について、まちを訪れる、まちと関わる、経済活動に関わる、可能性を広げるという観点からみていきたい

          愛媛県と共同でNFTを活用した地域活性化の実証実験を行いました(+現地でNFT集めてきました!)

          CEDECでWeb3、分散型ゲームについてお話しました

          当記事については、参加リポートに近い内容になります^^ 登壇の中身につきましてはまた別途ご紹介させていただきます。 8月23日~8月25日の三日間コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス2022(CEDEC2022)が開催されましたが、その中でお話をしてきました。当日の発表資料については下記からダウンロードできる他、あらためて内容についてはどこかで機会をいただいて共有させていただきたいと思っています。 既に要約記事などが書かれていたりするので、こちらも

          CEDECでWeb3、分散型ゲームについてお話しました

          NFT自動販売機と街づくりに繋がるリテールテック

          打ち合わせまでの時間があったので、新宿にできたNFT自販機を体験してきました。歌舞伎町の入り口に設置されている自動販売機。真っ白な下地に大きな文字でNFTと書かれているため、NFTに興味のある人なら、すぐにわかります。 1000円札を入れると、機械音がして、ゴトンと硬い音がして、排出口に銀色の袋が出てきました。銀色の袋をやぶくと中からチケットのようなものがでてきます。6月に予定しているアートイベントのチケットであるとのことです。 OpenSeaをはじめ、nftは多くの場合

          NFT自動販売機と街づくりに繋がるリテールテック

          Web2.5かWeb3.0か、悩める技術とビジネスの妥協点

          はじめにWeb2.5というのはその名前の通り、Web2とWeb3の間を目指そうという動きのことです。Web3は完全に分散化された世界です。企業などにおける中央集権の管理を排除して、すべてを分散管理していこうと動きです。 しかしながら、今の多くのウェブサービスはWeb2で作られており、Web3に移行するには大きな痛みを伴うことは事実であり、ユーザー自身もWeb2の慣習になれていて、Web3を受け入れるのには時間がかかると言われています。そういった懸念から、Web2とWeb3の

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          Web3、メタバース、NFTの関係性とは(初心者向け勉強会サマリー)

          最近、私が主催する勉強会の中で、Web3、メタバース、NFTこれらの概念にどのような関係性があるのか、初心者向けに解説するものが、非常に人気のコンテンツとなっています。今回は、勉強会で利用しているドキュメントを使いながら、Web3、メタバース、NFTが導く、未来のコンテンツのあり方について、資料を中心とした勉強会サマリーとしてお届けしたいと思います。 Horizon Workroomsでメタバース体験さて、勉強会はMetaのHorizon Workroomsを使って行ってい

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          嫌悪されるRMTの歴史と、NFTはビデオゲーム業界に受け入れられるか

          はじめにGameFiやNFT、メタバースなど、ゲームを経済活動と繋げる動きが活発化しています。ゲームのキャラクターやアイテムを売買する行為は、ゲームをシンプルに楽しみとして捉える側面からすると、金融商品としての側面がフォーカスされていて、ゲーマーのニーズを置き去りにしている感は否めず、賛否両論ある状況にあるのではないでしょうか。 DecentralandやTheSandboxなどをはじめ、メタバースエクスペリエンスでは、活発に取引がされていたり、ザッカーバーグ氏の示すMeta

          嫌悪されるRMTの歴史と、NFTはビデオゲーム業界に受け入れられるか