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Nürnbergにある一人経営のカフェ「店員さんファースト」なのに感じる居心地のよさ

オフィスと持たないリモートワーカーである私たちは、仕事ができるwi-fiがある場を求めてよく奔走している。

一昨日も「締め切り間近の連絡を日本時間のその日までに出さなくては……!」と出先でwi-fiのあるカフェを探していた。その日はSIMカードのセットアップをしなくては行けなくて、運悪く2人ともSIMカードの電波が入らなくなってしまい、スマホなしの状態で移動をしなくてはいけなかった。

そんな形で適当な電車にのったら流れ着いたプランツラウァーベルク。おしゃれなカフェや雑貨屋さんが多く活気溢れる街だ。

wi-fiのありそうなカフェを見つけそそくさと店内へ。おしゃれなお兄さんが一人で切り盛りしていそうなカフェだった。店主は一見おしゃれすぎて怖いのかと思いきや、気さくで質問も丁寧に答えてくれる。
夕方くらいになると、犬を連れた方や子ども連れのママたちも訪れて、親しく話している様子から常連さんのように見えた。

ベルリンや、ベルリンに来る前にしていた10日間の南ドイツの旅でも店主一人で切り盛りしているお店を多く見かけた。

中でも一番印象的だったのが、ニュルンベルクでお昼ご飯を食べようとカフェに入ったところ、「今日のメニューはチリコンカンだけど、OK?」と聞かれ、わざわざテイスティングまでさせてくれる丁寧さ。話を聞くとランチのメニューは毎日日替わりの1種類のみだそう。

実はこういうメニューが1品のお店はここだけではなく、ドレスデンやベルリンでもある。こちらにきて「お客さま第一」ではなく「店員さんファースト」を感じる場面はとても増えた。

例えば、スーパーのレジは自分でレーンに乗せて店員さんは効率よくレジに品物を通す、ベーカーリーのパンをテイクアウトしたいときは自分でレジ横の袋に入れて持って帰る、などなど。

でも、私はこのサービスで十分だと感じた。困ったことは起きないし、なんでやってくれないの!という気持ちにもならなかった。

私が望んでいることは「お腹を満たせるおいしいものを食べたい」だったり、「料金を支払って品物を手に入れたい」という欲求なので、そこがクリアできていれば文句も生まれない。

逆に今まで見えない部分までサービスを受けていたということにこの時やっと気づくことができ、と感謝の気持ちが生まれた。

どうお客さんに満足してもらえるか、という思考になるけど”お客さんに喜んでもらえるために、自分がどういう状態だったら力を発揮できるか”というのを考える方が大切なのかもしれないと今回の件で感じた。

メニューのバライティーを増やしてどんなお客さんにも対応できることも大切だが、行き届いたサービスや居心地のいい空間づくりが必要なのであれば、メニューは渾身の1品で十分ではないかと気づいた。

それらのカフェに共通していたのは、地元の常連のお客さんらしい人たちがひっきりなしに来ていたこと。決まった時間にお店が開いているだったり、店主と話せることだったり、仕事や家事の合間にくつろげる空間づくりなど、お客さんにとって必要と思ってもらえる場なんだなあ、と。

自分という有限のリソースの中でどこに力をいれて行きたいのか、どの力どうすれば続けられるのか、お客さんに喜んでもらえるのか。

ドイツで訪れたお店で今後自分自身も考えていきたい学びでした。
また長くなってしまった。

今日のスポット

Café Bar maximilian
90461 ニュルンベルク Guttenbergplatz 9
https://www.facebook.com/barmaximilian/

(写真がなかった、ごめんなさい…!)

KAHRMANN'S OWN
Bötzowstraße 21, 10407 Berlin
https://www.kahrmannsown.de/

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