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業務提携と資本提携、どう違う?

ニュースで度々目にする言葉です。

「へぇー、あの2社が手を組んだんだ」とさらっと流していませんか?

同じ提携でも、中身は違います。確認します。


違いは、資本(株式)の移動があるかどうか


結論から言えば、両者の違いは

「提携に伴い、資本(株式)の移動があるかどうか」

この違いを理解するために、改めて企業同士が"提携"する背景について確認してみましょう。

どんなときに、企業は提携を行う?


企業経営では、自社ではどうも解決できない問題が出てきます。

例えば、新商品開発。

「新商品を作る技術はあるんだけど、ブランドも販売網も足りない…」と悩んでいたとしましょう。

同じく「モノさえあれば売れるんだけど、技術がなくて…」と悩んでいる企業があったなら、提携の始まりです。

こうした両社の課題があって、お互い補完し合えるとわかれば、提携が始まります。


業務提携とはどういうものか?


ただその在り方は、業務提携と資本提携とは違います。

業務提携は資本交換せずに業務面のみ提携します。

具体的には、技術、人材、顧客などを持ち寄って、お互いの足りない部分を補完します。

さて、ここからが本題。

業務提携は、相手の資源を借りるため、ゼロから立ち上げることに比べれば、スピードも早くリスクも抑えられます。

ただ、資本の交換がない分、両社の関係は薄いのが悩ましい点。

例えば、自社は良かったけれど相手方がそうでもない場合、関係は解消されてしまうことも…。

資本提携の方がガッツリ握れるけど、リスクもある


じゃあ、ガッツリ握れる資本提携の方がいいんじゃない?

いえ、お察しの通り、相手が株主として加わる訳ですから、譲渡する資本によっては経営に介入してくることも。

最悪、自社の意見を通すために敵対的TOBに転じる可能性もあります。


最後に、少し厳密に話すと、出資しつつもお互いの独立性が保たれることを「資本提携」と言い、今回のような資本参加を伴う業務提携を「資本業務提携」と言ったりします。

ただ、多くは資本提携は業務提携と同時に行われます。

提携はメリデメの両面あるので、経営者としては慎重に検討したいものです。

★元ネタtweetはこちら


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