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テレワーク中に怪我、労災になる?

もしも皆さんがテレワーク中に怪我したら、労災として認められるのでしょうか?

例えば、自宅で仕事をしていて、うっかりパソコンの電源ケーブルにつまづき、転ぶなどです。

これは自己責任?それとも労災として認められる?

労災になるための3つの要件とは?

労災とは、労働者が業務に従事しているときに、事故によって負傷したり、疾病にかかったりしたことにより、死亡したり、障害を負ったりした状態のことです。

労災と認められるためには、以下の三つの要件が必要です。

  • 業務上の事故:業務に従事しているときに、突発的かつ外来的な力によって身体に傷害を与えること。

  • 業務上の疾病:業務に従事しているときに、業務の性質や環境によって身体に疾病を引き起こすこと。

  • 業務との相当の因果関係:業務上の事故や疾病が、業務と社会通念に照らして通常想定される範囲の関係があること。

最終的には個別事情で判断されますが、これらの要件をすべて満たしていれば、労災として認められやすいです。

テレワーク中に怪我で労災になる場合、ならない場合

  • テレワークの指示や承認がある場合:テレワークは会社からの指示や承認があることが前提です。その場合、テレワーク中は業務に従事しているとみなされます。したがって、テレワーク中に起こった事故や疾病は、業務上の事故や疾病として扱われます。例えば、テレワーク中にパソコンの電源コードにつまずいて転倒し、骨折した場合や、テレワーク中に目が疲れて視力が低下した場合などは、労災として認められる可能性が高いです。

  • テレワークの時間や場所が明確に決まっている場合:テレワークは自宅だけでなく、カフェや図書館などの第三の場所でも行うことができます。しかし、テレワークの時間や場所が曖昧だと、業務との因果関係が証明しにくくなります。そのため、テレワークの時間や場所は、事前に会社と合意しておくことが望ましいです。例えば、テレワーク中に自宅からカフェに移動する途中に交通事故に遭った場合や、テレワーク中にカフェでコーヒーをこぼしてやけどをした場合などは、労災として認められる可能性が低いです。

一方で、以下のような場合は労災として認められにくいです。

  • テレワークと関係のない行為をしている場合:テレワーク中に仕事と関係のない行為をしているときに、事故や疾病に遭った場合は、業務との因果関係がないと判断されます。例えば、テレワーク中に昼寝をしているときに蚊に刺された場合や、テレワーク中に家族と喧嘩をしているときにストレスで胃痛になった場合などは、労災として認められないでしょう。

  • テレワークの安全管理が不十分な場合:テレワークは自宅や第三の場所で行うため、会社の安全管理が及ばない場合があります。そのため、テレワーク中に事故や疾病に遭った場合でも、会社に責任がないと判断される場合があります。例えば、テレワーク中に自宅の電気設備が不良で感電した場合や、テレワーク中に第三の場所の衛生状態が悪くて食中毒になった場合などは、業務との因果関係が認められないため、労災として認められない可能性があります。

以上のように、テレワーク中に怪我や病気になった場合、労災として認められるかどうかは、様々な要素によって変わります。テレワークをする場合は、会社とのコミュニケーションや安全管理に注意することが重要です。また、テレワーク中に事故や疾病に遭った場合は、速やかに会社に報告し、必要な書類を提出することが必要です。テレワークは便利な働き方ですが、リスクも伴います。テレワークをする際は、自分の身体と健康に気をつけましょう。適切な休憩やストレッチ、快適な作業環境の整備など、テレワーク中の災害を防ぐためにできることはたくさんあります。

: テレワーク中の労災について
: テレワーク中の事故・疾病に関するQ&A

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