「低価格ライター問題」 十数年前に経験したある出来事 #1

「低価格ライター問題」 十数年前に経験したある出来事
#1  https://note.mu/oharan/n/n2f783cd9b952
#2 https://note.mu/oharan/n/ne4e03c870812


スマホゲーが低価格ライターを生んだ……?

先日、TwitterのTLでこのような記事を見かけた。

「低価格ライター」の起用は搾取なのか?
ゲーム攻略サイトの労働条件を考える
https://news.yahoo.co.jp/byline/shigiharamorihiro/20190731-00135973/?fbclid=IwAR0_v0cds9w9yhECHB0q9cb7dWf4uVnWRjA7BHYUYJligeBN11lTYaD5EEk

この記事では、パズドラなどのいわゆるスマホゲーの大ヒットをキッカケとし、有象無象の攻略サイトが誕生したこと、それに伴って超低価格で仕事を発注するサイトと、それを受けてしまうライターとが現われたことについて述べられている。

なかなか興味深い記事だなと読み進めたのだが、ふと思い出したことがある。今から十数年前に在籍していた、とある人気サイトについてだ。
上の記事では「スマホゲームの隆盛が低価格ライターを」という因果関係が語られているのだが、実はWEB系ライターの低価格化はずっと前から始まっていたのである。

探偵ファイルとの揉め事

知っている人は知っていると思うが、私は00年代初頭に大繁盛していた ”探偵ファイル” というサイトでプロデューサーをしていた。どれくらい繁盛していたかというと、毎日のPV数の平均が数十万件、サイトの広告料だけで月に4,000万円は儲けがあったというくらい繁盛していた。

そんな探偵ファイルは、ガルエージェンシーという ”自称日本一の探偵事務所” が経営母体となっており、売防法違反やら恐喝やらで前科盛り沢山の渡邉文男という男(ガルの創設者)がBOSSを名乗り「探偵ならではの情報を提供する」をコンセプトに人気を博していた。

私はそこで実際に働くようになる以前から、探偵ファイルの編集長や記者達と親交があり、協力関係にあったのだが、より大きく儲けるためにアダルト版の探偵ファイルを作ることになり、そのタイミングでプロデューサーとして中に入ってくれという話になったのである。

※以下、あまりの憎悪の強さから話がすっ飛びます

ところが、探偵ファイルをワンマン経営していた渡邉という男と見事なまでに意見が合わず、プロデューサー就任以降、私の仕事は渡邉へのダメ出しばかり。
なんたってあのバカは順法精神の欠片もなく、探偵ファイル名義で立てているBBSに、探偵ファイルのアカウントで無修正のエロ画像を貼り付け、「これでPV稼げるだろ!」とドヤ顔をするレベルのポンコツだったのだ。
アダルト版の探偵ファイルをやって大きく儲けたいのはいいけれど、このレベルの大馬鹿野郎を教育するところから始めねばならないというのは中々に難易度が高かった。

結果、ダメ出しばかりしていたら自己愛だけで生きているような渡邉が私を避けるようになり、気付いたら探偵ファイルをクビになっていた。

その塩対応で流石にブチキレ、そっちがその気ならば本気で揉めましょうと、探偵ファイル・ガルエージェンシーのウソを暴き立て、ついでに渡邉文男が隠したがっていた前科前歴も全部晒してやったのである。

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