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墓参りついでの埼玉旅行(加須→行田)

突然でなんだが、私の母方は祖母も祖父も埼玉県行田市にいつから住んでいるか分からないという血筋。それに加えて、父方の祖母も埼玉県行田市の土着の人間。という事は、東京出身だの板橋が故郷だのと言っている私ではあるが、75%が行田人なのである。

そんな事もあって、子供の頃から行田へはしょっちゅう通っていたのだが、最近は祖父祖母が亡くなり、あまり面識のない親類しか居なくなってしまったため、たまの墓参りくらいでしか行かなくなってしまった。

という訳で、たまには墓参りも兼ねて行田界隈を1日かけて回ってみようじゃないかと思い至った次第である。

で、さっそくで何ですが、ここは私と女房が1回行っただけでドハマリした加須のお蕎麦屋さん。農道の中に突然現れるので、初見だと迷うかもしれん。(入り口がどう見ても農家なのも罠)

加須というと ”加須うどん” で有名なんだが、それを我慢してでもここで蕎麦を食うべきだと申し上げたい。
普段は新蕎麦の季節になると長野の蕎麦集落まで遊びに行くのだが、そこと比較しても遜色ないレベルで美味しい。

店内はまったく気取っておらず、素朴で落ち着く感じ。今回は地の野菜やハチミツを売っていてとても気になった。

上:合鴨のつくね焼き 550円
下:野菜の天ぷら盛り合わせ 600円

1品料理の料金で分かる通り、お値段は総じてお勉強価格。クオリティと値段のバランスで言うと「算数苦手か?」という印象を受ける。
愛する板橋の飲食店と似たような金銭感覚であり、申し訳なくてついつい余計な物まで頼んでしまう。

やって来ました愛するもりそば!(並盛で650円くらいだったはず)
香りもいいし食感もいいし値段も高くないしでステキ。やはり加須うどんを1食ガマンしてでも来る価値がある。

息子は近頃甘ったれモードに突入しており、すぐに「ボク自分でたべられな~い」と、親に食べさせて貰おうとするのだが、この蕎麦を一口食うや上手にフォークを使ってがっつき出した。
上手に食えるじゃないか、なんだお前。

[店名] 蕎麦 匠
[住所] 埼玉県加須市北辻216
[TEL] 0480-65-7257
[営業時間] 11:30~14:30(木~日のみ営業)
[定休日] 月・火・水
[備考] この店の難点は、とにかく初見ゴロシの立地である。大きめの道路から細い農道に入って少し進んだ場所なので、近付いたら一度車を停めて場所を確認した方がいいかも。(特にカーナビが古い場合が不安)
またランチタイムしか営業しておらず、月~水まで休むという方針なので、平日の昼間にフラっと蕎麦を食いにという場合は高確率でやってない。

続いてやって来たのは、上の匠から程近い場所にある、加須はなさき公園。
ここは一番のウリはプールだそうなのだが、オフシーズンでも広大な敷地を活用した様々な遊びができ、下調べの段階でとても気になっていた。

[店名] 加須はなさき公園
[住所] 埼玉県加須市水深1722
[TEL] 0480-65-7155
[営業時間] 10:00~17:00
[休園日] プールは夏季(7~8月末日)のみ、それ以外の室内施設などは月曜休みの場合が多い。ボート乗り場は平日は休みらしい。
※敷地が広くてあれこれ色々とあるため、事前の確認をした方がいいです。
[駐車場] 約1,200台分、プール期間のみ有料
※ 詳細は下記のサイトでご確認を
http://www.parks.or.jp/kazohanasaki/index.html
http://saipo.net/11210040.html
https://www.jalan.net/kankou/spt_11210ah3330146283/
http://www.go2park.net/parks/kazohanasaki.htm

普段はプールとして使われている場所は、オフシーズンになると魚が放されて釣り堀になるという、実に思い切った二毛作。

園内はレンタル自転車(有料・4輪アリ・混雑時は返却待ち)で回れるのだが、確か借りられる時間が30分程度なので、何か目的地がある場合の移動手段としては使いづらい。レンタルしたらひたすら園内をグルグル回るだけになると思う。

家族連れで初めて来たという場合は、ひとまず4輪のレンタル自転車を借りて家族で園内を一周し、面白そうな場所に目星をつけて後で徒歩移動なんて使い方がいいと思う。

広大な芝生ゾーンの隅っこには、複数のアスレチック遊具を1本に繋ぎ合わせた ”コバトンの迷宮” があり、迷宮の名の通り途中で道が分岐していたりと面白い造りをしている。
サイズ的には3~10歳くらいまでの子供に丁度良さそう。2歳だと大きい子に弾き飛ばされたり押しのけたりされそうでちょっと不安かも。

また、この公園には巨大な池があったり、広々としたバーベキュー場があったりと、「別にプール無くてもいいんじゃね?」と言えてしまうほど充実している。
特にバーベキュー場は事前の予約が必要なく、場所が空いていたら勝手に使い始めてしまっていいそうな(料金を払ってないグループのところには、後でスタッフが徴収しに来るみたい)。
このシステム、とても素晴らしいと思う。

散々加須で遊び倒したせいで、息子は車に乗るなり爆睡。起きたらもう行田のお墓というVIP待遇である。
息子は何故かお掃除にハマっており、この日も歯ブラシで一生懸命お墓の掃除をしてくださった。
涼しい季節はいいけど、夏場は蚊が多いから止めてね……。

無事に墓参りが終わったところで、行田土産といえばここだろうと十万石饅頭を買いに ”ふくさや” へ。

本来の目的は十万石饅頭だったのだが、店内の試食コーナーで出会った ”あん小町” があまりに美味しく、正直こっちを大人買いしたくなってしまった。
薄い焼きサブレ風の生地の中に餡が入っているんだけど、キミら十万石饅頭なんか買っているヒマがあったらこれを食べた方がいい。
和菓子というより限りなく洋菓子の味で、そこまで大量の餡が入っている訳ではないので万人が食べやすい甘さ。なにこれまた買いに来る。

[店名] 十万石行田本店
[住所] 埼玉県行田市行田20-15
[TEL] 048-556-1285
[営業時間] 8:30~19:00
[定休日] なし
[オフィシャルサイト] http://www.jumangoku.co.jp/index.html
[備考] 通販だとお決まりのセットでしか買えないが、実店舗に行くとバラで組み合わせて買えたりするのでオススメ。
またこの日は賞味期限の問題でもあるのか、妙に安く叩き売られている子もいたので、それを狙って行くのもいいかも。


と、本来はこれで東京へ帰る予定だったのだが「そういえば、行田が田舎なのに東松山って遊びに行った事ないなあ……。東松山スタイルのやきとりを東京で食べた事はあるのに、本場では食べた事ないなあ……」と煩悩が頭をよぎり、急遽東松山へ向かうことに。

(続)

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皆様からの金銭サポートがあると、子育てに追われる哀れなオッサンの生活がいくらか楽になると思わせておいて、息子の玩具やお菓子や遊園地代で殆ど溶けます。