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CINEMレポ vol.11「哀れなるものたち」(2023年)

「哀れなるものたち」
Poor Things
(2023年/イギリス、アメリカ、アイルランド)

 天才外科医によって、胎児の脳を移植され蘇った若き女性ベラ。彼女は未知なる世界を知るため、大陸横断の冒険の旅に出る──。

 前情報を見て、これはわたしが得意じゃない怖そうなやつかな?と思っていたら、ジャンルにはSFロマンティック・コメディと書いてあってびっくり!それでいてR18指定の作品。しかも海外でも賞を受賞したりと話題になっていたので、一体どんな仕上がりの映画なの?と劇場へ足を運ぶことに。

 映画がはじまると、想像の範ちゅうを超えたストーリーに夢中でした!見た目は大人、心は赤ん坊のベラが旅を通して目まぐるしく変化していく過程と予測できないストーリーに目が離せなくて、2時間半弱があっという間。

 劇中のベラを取り巻く男性陣同様に、こちらも翻弄されるようなベラの存在感と魅力に圧倒されっぱなしでした。(素人のわたしでもわかる、エマ・ストーンの演技のすごさ…!)

 画面作りもとにかく見事ですばらしい〜!美術、衣装の美しさがとにかく目に鮮やかでうっとりするような映像がたくさん広がっています。
 音楽も好きでした。「夢の中って多分こんな感じの音してるんじゃない?」みたいな幻想的な音や不協和音で構成されていて、こちらの感情を煽ってくる感じがしてドキドキ。

 R18指定ということだったので、倫理観を逸脱した描写や性描写、生々しいシーンも多々あります(まず設定自体が禁忌ですものね)。だけどなぜだか、後味は清々しくて、心が晴れやかになったことがすごく印象的でした。 

 わたし的には最近見た映画でいちばん面白かったのですが(パンフレットも買っちゃった)、正直見る人によって、かなり受ける印象が変わるだろう映画だと思います。笑
 でも、それこそ映画鑑賞の醍醐味だよね〜!な筆者。ほんの少しでも気になっているならばぜひ、えいや!と映画館へ足を運んでみてほしい映画です。

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