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冷房なし生活 in 宮崎県椎葉村

たまには軽めの話題で書こうと思う。
下書きに保存されている記事タイトルを見ると、とてもじゃないが、片手間では書けない。
ということで、さらっと書けそうな、ついさっき思いついたテーマがタイトルにある通り。

3月末に椎葉村にやってきて以来、冷房なしで生活している。
公営の住宅に住んでいるが、もともとの設置はされていない。欲しければ、自分でつけなさいというスタイルだ。入居当初は面倒くさくて、様子を見ることにしたのだった。様子を見ていたら、あっという間に季節は巡って、本格的な夏がやってきたというわけだ。

椎葉村のことを知らない人は、「え?宮崎で冷房なし???」と驚くことだろう。だって、南国・宮崎でしょ?マンゴー育つんでしょ?と。絶対暑いでしょ、やめときなよと。

だが、世の中例外というものはつきもので、宮崎は宮崎でも椎葉村は山の中。平野部とは少し様相が異なる。暑いのは暑い。ちゃんと真夏日はやってくるし、ときに猛暑日にもなると思われる(まだひと夏を過ごしたことがないので確証はないが)。さらに空気がきれいだからか、宮崎だからか、双方相俟ってか、日差しが強い。そして湿気がハンパない。湿気がハンパないのだ。何度でも言おう、湿気がハンパないのである。除湿器がフル稼働だ。暑くなる条件はそろっている。実際、暑い。

だが、山々に囲まれた椎葉村は、冬には地域によって雪が降るという豹変ぶりを見せる。南国における、北国なのだ。そう北国。北国の寒さには慣れているつもりだったが、春先の寒さには驚愕した。4月、暖房をつけずに朝起きたら室温が10℃なんてこともあった。札幌の実家の真冬並みだ。そうした環境だからだろう、夏であっても日中と朝晩の寒暖差は比較的大きいように思う。朝晩はしっかりと気温が下がるのだ。熱帯夜にはほとんどならないのではなかろうか。

だから、いくら暑いとは言っても、冷房なしですぐ死ぬようなことはない暑さとなっている(もちろん、対策は必要だけど)。それに、木々の日陰や川のせせらぎ(もう少し荒々しいかな)、(夕方には)虫の鳴き声なども手伝って極端な暑さを感じない。うっかりすると、夏は夜。月のころはさらなり、なんて言い出してしまいそうになる。……それはないか。

なんでこんなことを書こうと思い立ち、書いているのか。
実は、つい先日札幌の実家に帰ったら、ないはずのエアコンがついていたのだ。そう、我が家ではずっと冷房なしで札幌の夏を乗り越えてきていた。
しかし、ついに購入したらしい。まだ稼働させたのは2,3回と言っていたが、とうとう一線を越えたらしい。

年を取るにつれて暑さに疎くなるとも聞くから、これから年を重ねる両親のことを思えば、とても安心だ。だが、あー、ついにつけたかぁという変な喪失感もあった。何だろうか、この感情は。変なプライド?そうかもしれない。でも、そんな一言で片づけたくないというプライドもまた顔をのぞかせる。

元々冷房なしでは生きていけない!というタイプではない。むしろ、冷房の無慈悲な風は嫌いだ。早く人類は、特定の箇所だけ冷えすぎるという永遠に解決できないように思える問題を、どうにかこうにか解決する糸口を見つけてほしい。冷房で寒すぎて、厚着をするだなんて、なんて滑稽なことをしているのだろうといつも思う。それを北海道でやられると、より複雑な気持ちになった。そこまでじゃないでしょって思ってしまうのだ(ちなみに、北海道というひとくくりが良くないのは知っている。北見とか遠軽とかやべー暑さになる時があるし)。

とはいえ、冷房なしで暮らすのには危険な暑さである日が増えているとも聞く。冷房なしを推奨したいわけではないが、屋内と屋外の寒暖差を最小限にして、体に負担をかけることはしたくないなと常々思う。案外人間の適応力も捨てたもんじゃない。

ま、職場は結構冷房ガンガンなんですけどね。


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