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布製マスクはダメなのか?「不織布マスク着用のお願い」の報道をみて思う

ニュースを見ていた時、ふとこういった話題が目に入ってきました。

『広がる「不織布マスク着用のお願い」飛沫カット機能高く配布する店、場所も』

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スーパーコンピューター「富岳」のデータからこのニュースの話題は来てるんですね。

緊急事態宣言をきっかけにこういう風潮が出てきたんだと思いますが、今までと状況は全く変わっていないのに、『感染が拡大したのはマスクのせいか?』と思わせるくらいの報道です。

マスクに責任をなすりつける前にもっと出来ることがあるんじゃないかとも思いますが、今回はマスクについて改めて振り返ってみます。

< 今回の内容 >
✅CDC(米国疾病予防管理センター)での布製マスクの扱い
✅不織布マスクとサージカルマスク
✅マスクに関する過去記事要約まとめ!(読んでください)

CDC(米国疾病予防管理センター)でのマスクの扱い

↑ CDCのマスクについてのページはこちら ↑

【1】2歳以上の人は、公共の場や家庭内以外の人と接する際はマスクを着用する必要があります。
【2】マスクの着用は、自分だけでなく他の人も保護します。全員マスクをすることが最も効果的です。
【3】マスクは社会的距離(ソーシャルディスタンス)の代わりにはなりません。特に家庭内以外の人と屋内で接する場合には、少なくとも6フィート(2メートル)離れていることに加えて、マスクを着用する必要があります。
【4】マスクに触れたり取り外したりした後は、石鹸と水で20秒以上手を洗うか、60%以上のアルコールを含む手指消毒剤を使用してください。
【5】一人で外に出ているときや、家族と一緒にいるときは、マスクは必要ないかもしれません。ただし、一部の地域では、公の場でマスクの義務が課せられている場合があります。お住まいの地域の規則を確認してください。

冒頭にこのような項目の記載があります。すでに知っていることが多いと思いますが、改めて内容を確認してみてください。

全員マスクをして距離をとる(距離をとるだけでは不十分)。マスクに触れた場合には手を洗いアルコール消毒を実施する。簡単にまとめるとこんな感じです。

CDCの文章の中では、布製マスクを「Multi-layer cloth masks」と書かれています。「多層構造」であるという意味になります。

マスクの種類についても「推奨」「非推奨」が挙げられています。

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布製のマスクすべてがダメなのではなく、光を透過するような薄いマスク、1層のマスク、適切にフィットしない緩すぎるマスクといった非推奨のものの理由が記載されています。

CDCでは、さまざまな布製マスク材料の有効性を研究しています。

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【布製マスクに最も効果的な生地は】 ◎

■ 綿や綿混紡などのしっかりと織られた生地
■ 通気性
■ 2層または3層の布(ファブリックレイヤー)

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【布製マスクに効果の低い生地は】 ❌

■ ゆるいニット生地などのゆるく織られた生地
■ 呼吸が難しい(プラスチックや革など)
■ 1層の布

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布製マスクも、丈夫な生地を使って階層をつくり作成されたものに関しては、普段使いのマスクとして推奨されています

使用している素材や作り方も大切ということです!

そもそもニュースで取り上げられていたデータも、ただスーパーコンピューター富岳のデータを用いて『飛沫量がどれくらいカットされるかを検証したもの』であって、それが『どれくらい感染リスクを高めるか?』まで検討されているものではありません。

『不織布マスクが絶対正しい』論に惑わされずに、そして『不織布マスクさえしていれば安心』のような風潮にならないように、

・手洗い
・ソーシャルディスタンス
・室内の定期的な換気
・不要不急の外出自粛

などその他の対策もきちんと行い感染予防に努めましょう!!

一歩間違えるとこの報道によって、やっと供給が安定して価格帯が落ち着いてきた不織布マスクの値段が高騰する危険性さえあると危惧しています。

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💁‍♂️ここで不織布マスクについてワンポイント❗
コーヒーブレイクです☕

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サージカルマスクと3層構造不織布マスクの違いって何だ?

CDCのページではこう書かれています。
「使い捨てフェイスマスクは使い捨てマスクです。それらはオンラインおよび大規模小売店を通じて販売されています。これらは、サージカルマスクや他の医療用マスクと同じではありません。」

これが正しいかどうかわかりませんが、そもそも日本には医療用マスクの規格がありません。

米国の医療用マスク規格(ASTM-F2100-19)では、PFE(微粒子濾過率)、BFE(細菌濾過率)、液体防護性、呼気抵抗、燃焼性でバリアレベル1~3に分類されていて、これらをサージカルマスクと呼んでいます。

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この基準に照らし合わせて考えるとレベル1なら日本の不織布マスクも大半が該当しそうです。

一般的に病院で使用されている「サージカルマスク」と呼ばれるものは血液などの透過性も抑えた防水性のレベル3のものが多数を占めていると思います。

詳しくは製品の性能表示を確認してみてください。


その他過去にマスクに関する記事も書いているので、是非あわせて読んでみてください。

◎ハムスターの実験ですが、非感染者がマスクをしている状態では33.3%感染リスク、感染者がマスクをしている状態では16.7%感染リスクとなっています。
感染者の飛沫を抑えた方が、非感染者がノーマスクの感染者と対面するのと比べて感染リスクは減るというものです。

◎これは相互にマスクをすることによって、感染リスクを更に低下することができるという画像の話です。
更に物理的な距離をとることによって感染リスクを下げることができるという内容を文献報告をもとに記載しています。

◎世の中には2層性マスクというのも存在していて、それを手にしたときに書いた記事がこちらです。
3層の内訳や、それぞれのつけ心地について考察しています。

◎不織布マスクが不足していた時期に、洗って使用できるのか?どうやって快適に使用するか?を考えて書いた記事です。
アロマのマスクスプレーも実際に使ってみると、気分転換になっていいですよ。

◎コロナ禍の初期のころに、付け慣れないマスクの着用で頭痛を起こすことが多かったので、マスクと頭痛の関係について思いを込めて調べたものです。
原因は、酸欠もしくは、耳周囲の筋肉の緊張によるものだったのかもしれません。最近は日常的になってしまい、そういったこともありませんが。

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