ハムレット144-145 Ⅳⅴ

オフィーリア あら、そうでした、誓いの言葉を忘れていたわ―
 (歌う)慈悲深い神様に誓います―
 ああ、酷いわ恥知らず!
 若き殿方、豹のごと、
 いずくに在りても虎視眈々―
 殿方達の恥知らず、その女(ひと)は言いまし
 た、貴方と契りを交わしたその宵に、二人寝床で
 睦みあったのに、遠くの山に日が昇る頃、貴方は
 呟いた―契りのことだけど…その積りだったよ、本
 当に。あのお天道様に誓ってね。俺の寝床におま
 えさんが迷い込んで来なければね―
王 (傍らに)何時(いつ)からこうなんだ?
オフィーリア 何事もよしなに収まっていただきたいわ。辛抱しなければいけませんわね。ですのに、涙が止まりませんの… 父なるあの方が冷たい土の中で軀を横たえているのを想いますと。此の度のことは、じきに兄の耳にも入ることになりましょうね。兄上、御忠告、感謝していますわ―
さあ、馬車を呼んで! お休みなさい、奥方、皆様、お休みなさい、麗しき奥方、皆様方! お休みなさい、お休みなさいませ!
(オフィーリア、奥へ)

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