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エピローグ第20話:なぜディクソン巡査はミルドレッドの黒人差別発言にあそこまで激怒したのか?『THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI(スリー・ビルボード)』徹底解剖


ウィロビー署長がディクソンから目をそらした「ある瞬間」に、バッヂが「消えた」んだよ…

ある瞬間?

それが「アンジェラ憑依の瞬間」のサインだったんだ。

・・・・・

何を言ってるのか意味がわからない人は、きっと前回を未読の人だよね。

まずはコチラからどうぞ。

バッヂが消える瞬間までを詳しく見ていこう。

どうしてもアンジェラの死体発見現場を「再確認」したかったウィロビー署長は、どうでもいいことを話し続けているディクソンを鬱陶しく思い、「邪魔だからあっちへ行ってろ」と冷たくあしらった。

ウィロビー署長はディクソンに「うだうだ言ってると、お前の母ちゃんの前歯をへし折るぞ」とか言ってたね。

ディクソンは「へ!?」って驚いてたけど(笑)

あれも「ディクソンへのアンジェラ憑依」の伏線だ。

この次のシーンは「アンジェラの母ミルドレッドが前歯を抜くシーン」だから…

ああ!そうか!

・・・・・

「邪魔するな、あっち行ってろ」と言われたディクソンは、「自分が連れて来たくせに何だよ…」みたいな表情で、ウィロビー署長から離れる。

そしてこの時、ディクソンは「妙な動き」を始めるんだ。

急に体中がムズムズしてきたらしく、顔をしかめて身をねじらせ、体を掻き始めるんだよね…

そういや変な動きしとったな。何やったん?

虫にでも喰われたんか?

あれが「アンジェラ憑依の瞬間」だ。

異物である「霊」が身体に入って来たので、ディクソンは違和感を感じていたんだよ。

この映画では憑依が何度も行われるけど、その瞬間が描かれるのはここだけだ。

とても重要な描写だよね。

でも、なんでディクソンなのさ?

ディクソンは精神年齢が子供並みだ。ピュアだから敏感なんだよね。

子供って、少しでも痒かったりムズムズすると、すぐに反応して掻いたりするでしょ?

そういう「わかりやすいリアクション」が欲しかったんだと思うよ。

他の大人、特に女性では絵にしづらいから…

確かにペネロープやウィロビーの嫁アンが同じ動きしたら、完璧にコメディになってまう…

ディクソンというキャラやさかい成立するんや…

身をよじらせて体を掻きながら離れていったディクソンは、後方で立ちどまる。

ここで「憑依完了」だ。

ディクソンに入りこんだアンジェラは、ストレッチでもするかのように上半身を軽く振って、新しい体の動きを確かめた。

そしてこの時バッヂは消えていた…

<続きはコチラ!>


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