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何を以て自分を語ろうか。

文章を書くとき、うっかりすると否定形を続けるクセがある。「これを食べないのは仕方ないけど、今食べておかないと今後も知らない世界に触れられないかもしれない」みたいな、ないないないないづくしになる。昔、推敲して本当に1ブロック丸々が「ない」で構成されているのを見たときは愕然とした。発想が否定からスタートし過ぎている。

文章が「ない」づくしになる要因として、考えることも否定形から始まってしまう。ポジティブに表現してもよいところなのに、ネガティブから書きたくなる。褒めたり評価したりするより先に、批判・指摘・懐疑がパッと思い浮かんでしまう。

このクセは「推敲するクセ」を上塗りすることで何とか抑えてきた。でももっと積極的に違うカラーで上塗りしたほうが良いかもしれない。コメントが流れていくニコニコ動画の中でこんな言葉を見たからだ。

何を好きかで自分を語れ

自分が好きなモノ。気に入った場所。ハマっている趣味。他人にはわからなくてもいいからしたいコト。どうしても推したい人。

ああ、「好き」から始めれば文章は変わるのか。

これまでは「嫌い」から文章を書いていた。これが気に入らない、あれは間違っている、それは無理など。何かを減点する話ならいくらでも続けていられる。もうその回路は何十年も使っていて、脳内の隅々までネガティブハイウエーが通っている。

何を好きかで自分を語る、ということは私にとってそのハイウエーを逆走するのに近い。ちょっと気を抜くと真正面から目一杯ネガティブがぶつかってきて、また元の方向に流されそうになる。うう、こらえろ。


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