見出し画像

2人目妊娠が怖い

子どもは元々一人っ子の予定だった。

妊娠中は産むまでつわりがあり、初期のつわりは太陽の光さえ気持ち悪くなるほどで、食べても吐いてもずっと気持ち悪かった。
妊娠中に満足に食事できたことはほぼなく、つわりで大幅に体重が落ちた。出産時の体重は赤ちゃんと胎盤の重さくらいしか増えなかった。
産後はつわりのトラウマで手が震えて、食事をするのが怖かった。
陣痛出産の痛みならあと5回は経験できるな。と思うくらい、とにかくつわりが辛かった。

今でも、妊娠中の辛さはひしひしと思い出せる。
でも息子が夜通し寝るようになって、もう1人子どもが欲しくなった。
私は妊娠中からずっと周囲に「2人目が欲しいと言い出したら止めてね」と言うほどだったのに。

産んでみると、子どもというものはもう信じられないくらい可愛くて愛しい。
たまたま私は、子どもを可愛くないと思ったことがなかった。

息子は、お昼寝は抱っこでしか寝なくて、何時間も抱っこし続けていると肩も腰もバキバキに凝るけど、そんな身体の疲労でさえ愛しさに比べたら乗り越えられる。

息子と2〜3歳差になるように妊活しよう。
そう決めた。大体今年の9月くらいからかな。と。

妊娠中に風疹の抗体が低かったので、ワクチンの予約をした。
訪問看護師や保健師にも相談した。

里帰りを希望していたが、母が体力的にきついようで、息子もいるし夫も育休を取れるようだし、自宅近くの産院で産もうと考えた。

まだ先のことではあるけど、色々と準備しておこうと思った。

不安材料は、つわりと双極性障害。
産後は精神科医に精神科入院を勧められるほど、産後の精神状態は良くなかった。
気を抜いたら自死してしまいそうだった。

妊娠中も産後も、死にそうなほど辛い。
同じ妊娠出産はないとはいえ、あれをもう一度経験するのか。しかも、息子を育てながら。

夫婦で何度も話し合った。
どうしてももう1人産みたい私に対して、夫は、一人っ子でも2人きょうだいでも、どっちでもきっと楽しいと言ってくれた。
そして、私の心身の負担をとても心配していた。

周囲は、一人っ子も2人以上のきょうだいもいる。どちらもデメリットやメリットはあると思う。
私は、別に周りが産めと言うので産まなくてはと思うことはなかった。

産まなかったら後悔するかも。もう私は今年32歳だ。そんなに時間はない。

息子にとってはどっちがいいんだろう。
10年後にタイムスリップして、息子に聞けたらいいのに。
赤ちゃんの息子は何も言えない。親の私たちが決めるしかない。

息子の寝かしつけをしている時、私が「妊娠までの期間、死に近づいていってる気がする」と言った。それほどまでに怖い。

夫は「そんなに辛いなら、今は考えなくてもええんちゃうか。絶対こうしなあかんってことはない。どっちを選んでもいい。9月からってのは、とりあえずやめにしよう」と言った。

馬鹿みたいな話に聞こえるかもしれないけど、私は自分を自分で追い詰めすぎてた。先の先の先まで考えすぎる悪癖で、またもや一人相撲で疲弊していた。

一人っ子でもいいし、もう1人産んでもいい。

そう思えたら、肩の荷がふっと降りた。
じとじと湿った心に、夏が訪れたようだった。

今決めなくてもいい。
今月末の旅行やお花見のことでも考えて、日々成長する息子の姿をゆっくり眺めていよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?