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知床 世界自然遺産へ

◆2005年7月17日
いまの知床連山。
ぼくは行けませんでしたが、写真が手元に届いたので書き留めておきます。
世界自然遺産登録後初の連休とあってか、知床は非常に混雑(ウトロが渋滞)していたようです。
この連休に、我が会のKさんが1泊2日で、羅臼岳登山口~三ツ峯ケルン~第一火口宿営地~硫黄山へと縦走し、S口さんとNさんが初日日帰りで三ツ峯ケルンまで同行登山してきたそうです。
今年は残雪も多いので、三ツ峯、二つ池、第一火口宿営地も8月まで共に水場がありそうですね。

羅臼平への大沢雪渓
三ツ峯から望む羅臼岳
第一火口宿営地から望む羅臼岳
知床硫黄山頂上

◆2005年6月1日

17才のときに高体連登山大会で初めて訪れ、その後の学生時代は木下小屋の新築手伝い、渓流魚のオショロコマの生態研究で数ヶ月も在住し、冬山登山では幾度と体感してきている、ぼくにとっての青春の地・知床は、いよいよ7月の世界自然遺産への正式登録が確実視されてきました。

世界自然遺産推薦地・知床の審査をしている国際自然保護連合(IUCN、本部・スイス)が、知床について「世界遺産に登録することが適当」と勧告する評価報告書を国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出していたことが5月31日に小池百合子環境相が同日の記者会見で明らかにしました。
登録の可否は7月のユネスコ世界遺産委員会(南アフリカ・ダーバン)で正式に決まりますが、同委の判断にはIUCNの評価が大きく反映されることから、知床の登録はほぼ確実な情勢になってきたようです。

IUCNは知床について「特異な生態系の生産性が見られ、海洋生態系と陸上生態系の顕著な見本」「知床はシマフクロウやシレトコスミレなど多くの希少種が生息し、サケやトド、渡り鳥類にとっても重要な地域」などとして「生態系」と「生物多様性」の2点で登録基準に適合すると判断しているようです。ただ「複雑な海岸地形」などの自然景観は登録基準に当たらないと退けたようです。

一方、遺産登録後に求める「勧告」として、IUCNは、
《1》2008年までに完成させる海域管理計画の策定を急ぐ
《2》サケ科魚類へのダムによる影響とその対策に関する戦略を明らかにしたサケ科魚類管理計画を策定する 
《3》登録後2年以内に海域管理計画の履行の進ちょく状況などを評価するための調査団を招く-
など5点を挙げたようです。

知床の世界遺産推薦地は陸域4万8700ヘクタール、海域2万2400ヘクタールの計7万100ヘクタール。希少なシマフクロウやヒグマ、トドなどが生息し、流氷が運ぶプランクトンは海洋生物の栄養源にもなっています。

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