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OKOPEOPLE - お香とわたしの物語

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OKOCROSSING が運営する、香りにまつわる「わたしの物語」を編み集めるプロジェクトです。https://oko-crossing.net/okolife
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2020年8月の記事一覧

子どものつむじは甘い匂い

子どものつむじは甘い匂い

子どもが2歳になってよくしゃべるようになった。突然「やっぱ蚊だよね〜」とギャルめいた抑揚と内容のあってない発言をしたり、紫陽花を「ハクサイなの!」と言い張ったり、日没後に深い青になる空をみて、「あおのじかんだよ」と教えてくれたり。

そういう子どもをみていると、ますますおもしろくなってきたなと嬉しい一方で、もう完全に赤ちゃんではないな、とも思う。かつては赤ちゃんだったのに、その期間は終わって、子ど

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「永遠へ」 〜 明治神宮、命の森の匂い ~

「永遠へ」 〜 明治神宮、命の森の匂い ~

猛暑に焼けつく8月の週末、久しぶりに明治神宮の森を散策した。庭好きの友人との都内”探庭活動”は究極のマイクロツーリズム。とは言え、この暑さでは鎮守の森の日陰無しには15分と歩いていられない。

今年創建百周年を迎える明治神宮は、私たちが愛してやまない大都会の緑の聖地。ファッションの街原宿の駅のすぐ隣に、東京ドーム15個分の広大な敷地の荘厳な森が広がっていることを、一体どれだけの人が意識しているだろ

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庭ぐらしダイアリー 香りのある生活

庭ぐらしダイアリー 香りのある生活

こんばんは。今日は、最近興味を持っている、香りについてのお話をします。

友人のおうちで「聞香」をしたことがある。文字通り、「香りを聞く」ことだ。
小さな香木のかけらに火をつけ、静かにその香りに心を傾ける。
ささやかな香りに集中する時間は、頭がすっきりし、どこか世界が変わったような気がした。

わたしがヨガや瞑想と縁があって、その周りには、「香り」があった。
心を落ち着けてくれる、香木の香りがとて

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香りと海と

香りと海と

お香の店を継ぐ夫と結婚して10年。
いま、これまででいちばんお香を必要としている。

コロナ以前、ちょっとした用事で毎日外に出て、仕事やお稽古でいろいろな方にあって、そういうひとつひとつが自分を忙しくもし、充実させ、香りの刺激にも飢えていなかったように思う。

ステイホームの数ヵ月はどうしても家での時間が長くなり、顔を合わせるのも家族だけという日もあった。そんな中、この10年でおそらく初めて、本当

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集める愉しみ:皮革編

集める愉しみ:皮革編

「香木」の他にも好きなことがある。皮革製品。特にバッグには目が無い。この傾向は女性に多いと聞くのだが、思い当たる節がある。私は男性だが、心は女性的な方だと常々思っていて、私たち夫婦はどこか、性別逆転の傾向がある。妻の名誉の為に書き添えておくが、彼女は大変女性的だ……。

皮革と言っても色々あるが、その中でもエキゾチックレザーには強烈な興味がある。クロコダイルやオーストリッチ……これも祖父の影響が多

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