りんぽよ

いろんなことを文字にしてみる試み

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「チー牛」という民族:陰陽戦争とメガネを掛けないオタクたち

🤓の「チ」 俺は大学に5年も通っているが、陰キャすぎて一度も学園祭に行ったことがなかった。なぜなら広告研究会(以下広研)やら実行委員やら、面白くないことを「オモロい」と称してつまらない内輪ノリを全世界に向けて発信してしまうゴミの祭典だと思っていたからだ。しかし行かずに評価するのも悪いので、今年になって初めて訪れることにした。けっこう楽しかった。1番よかったのは「広研狩り」だ。団体名の入ったユニフォームを着て群れている広研を探し、彼らを一人一人じっくりと指を差してみたり、目の前

    • キュウリ考@盛岡キチキチファームステイ

      イキりボランティア 夏休みの数週間、ある農家に世話になった。ボランティア兼バイトという名目で、3食寝床付きの有償手伝いをすることになっていた。俺は今まで、ことあるごとに都市的なものを批判し続けてきた。しかしながら自分自身が都市(というには名ばかりの埼玉のはずれ)出身で都市に住んでいる。これではまるで説得力がない。なので「俺は農業やったことあるけど、お前は?」というマンティングをとるためにせっせと土いじりをすることに決めたのだった。出かける前日、ドンキホーテに行き、なぜか自腹だ

      • 〜味障のグルメ〜ブチギレラーメン論 repesen北浦和

        いつもよりはたぶん短い、バカ舌グルメエッセイ。 しょーみ、ミショー 吾輩は味覚障害である。診断はまだない。あくまで味覚障害と自認しているに過ぎない。しかし、それを認めないことは認めない。というか、そう思うに至ったのは、周りの人間があまりにもお前は味障だ味障だともてはやすものだから「もしかして僕って・・・」と自らのアイデンティティに組み込んでしまったのである。可愛いでしょう?  なぜ味障か。飲み会に行けばつくねをおかずに一味唐辛子を食べ、飯屋に行けば卓上調味料をアリンコ観察

        • アーバニズムと愛の不具合 恋愛(作品)評論シリーズ② ”蛙化現象”を考える🐸

          ことばのはじまり 蛙化現象とは、昨今インターネット上で若い世代を中心に使用されるようになった恋愛ワードである。最も有名な例として、好きだった相手がフードコートでキョロキョロしながら席を探す姿を見たことで恋愛感情を失い忌避感情に変わったというものがある。今年6月5日にシンクタンクのZ総研が発表したトレンドランキングによれば、Z世代間の流行語第一位はこの蛙化現象だった。Google Trendsでの検索結果を見れば、このワード自体は以前より存在し何度か話題になっては沈みの繰り返

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          パンドラの箱開封してみた 恋愛作品評論シリーズ①『花束みたいな恋をした』

          ※この記事はネタバレを含みます はじめに 恋愛作品が嫌いだ。とにかく大嫌いだ。死ぬまで近寄らない。親の死に目よりみたくない。もしも頭に銃口を突きつけられて、何時何分何秒地球が何回まわったかをそろばんで数えさせられて、宇宙の成り立ちを理解してしまって脳がパンクしてしまい、死んだ方が楽なのに泣いて藻掻いてまだ生にしがみつく自分の愚かさに気付かされて、「お前を救ってやるから恋愛作品をみろ」と言われたとしても、それでもみたくない。それを自主的に見るのは世界が終わる時だ。むしろ逆に、

          パンドラの箱開封してみた 恋愛作品評論シリーズ①『花束みたいな恋をした』

          海外のアングラ音楽から見る”セリカ・サンプリング”

          1⃣はじめに内田樹の「日本辺境論」をご存じだろうか。日本とは何か、日本人とは何かを、主語を大きくしながら体系づけた傑作である。本書によれば、日本人は周りを見渡しながらキョロキョロと、〈ここにはない何か〉を探しているという。言われてみればそうである。保守革新に関わらず、どんな時でも「海外では~」という文言がかなりの説得力を持つ。 今回の話はこの理論に対するアンチテーゼではない。単なる疑問の一つ、果たしてそれは日本だけなのか、ということだ。 長々と書く気はないが、例えば西遊記に

          海外のアングラ音楽から見る”セリカ・サンプリング”

          ノリで入管視察した話

          はじまり 某テレビ局の選考を受ける友人がいた。ホテル代が浮くと聞いて私も行った。名古屋に来るのは初めて。何かの流れで入管に行くことになった。お互いがジャーナリストを目指していることもあり、興味があったからかもしれない。 当日、我々は乗るバスを間違えて、別の場所にきてしまった。桜本町から千年駅で乗り換え、競馬場前で降りる。名古屋入国管理局がある場所だ。その外観の清潔さは世間の悪いイメージとかけ離れていた。 施設の四階以上は関係者のみ出入りが可能だったので、まず三階へ。審理

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