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そのサッカーを疑え!

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2019年5月の記事一覧

CL決勝リバプール対スパーズ。番狂わせが発生するメカニズムとその可能性

CL決勝リバプール対スパーズ。番狂わせが発生するメカニズムとその可能性

 チャンピオンズリーグ(CL)決勝。今シーズンの舞台はアトレティコ・マドリーの本拠地、ワンダ・メトロポリターノだ。イングランド勢同士の対戦がマドリードで行われる。というわけで、現地には両軍サポーターが大挙押しかけている。スタンドのキャパシティは67829人ながら、現地には10万人は駆けつけるだろうと言われている。

 同じマドリッド行きの飛行機に乗っていた赤いユニフォームのサポーターに話を聞けば案

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レナト・アウグスト(北京国安)級の外国人選手をJリーグで見たい

レナト・アウグスト(北京国安)級の外国人選手をJリーグで見たい

 アジアチャンピオンズリーグ(ACL)のベスト16に、川崎フロンターレを除くJリーグ勢3チーム(鹿島アントラーズ、浦和レッズ、サンフレッチェ広島)が駒を進めた。ベスト16の内訳はサウジ4、日本、中国各3、韓国、カタール各2、UAE、イラン各1となる。

 Jリーグ勢は何とか面目を保った格好だが、その過程で鮮明になったのは中国勢との争いだ。H組で3位に終わった川崎Fはその5節、ホーム等々力で対戦した

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川崎F対名古屋をCL級に押し上げるためには

川崎F対名古屋をCL級に押し上げるためには

 金曜日に行われたJリーグ、川崎フロンターレ対名古屋グランパスは1-1の引き分けに終わった。内容で上回ったのは名古屋。55対45ぐらいの僅差ながら、その差にはそれなりの意味があった。

 だが、その違いについて触れる前に、一歩引いた視点に基づき試合のレベルについても言及したくなる。Jリーグの上位対決。CLなど欧州のトップと比べて何が違っていたか。

 Jリーグにおける他の一般的な試合より楽しめたこ

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CL準決勝。バルサ、メッシではなくリバプールによって最大値が更新されたサッカーの魅力

CL準決勝。バルサ、メッシではなくリバプールによって最大値が更新されたサッカーの魅力

 バルセロナがリバプールに3-0で先勝したチャンピオンズリーグ(CL)準決勝第1戦を見て一番に何を思うか。リオネル・メッシは確かに凄かった。現在31歳。サッカー選手として下り坂にさしかかる年齢である。アタッカーにとってはなおさらだが、俊敏さと巧緻性はそのままに円熟味が増している印象だ。この試合の3点目のFKシーンでは、弾道のあまりの鋭さに震えが来たほどだった。まさにマンオブザマッチ級の活躍をしたメ

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