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そのサッカーを疑え!

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2019年12月の記事一覧

国立競技場の印象。ナショナルスタジアムにしては小さすぎる!

国立競技場の印象。ナショナルスタジアムにしては小さすぎる!

 新が取れた国立競技場。実際に入場してまず感じた印象は「小さい!」だった。スタンドの面積が器に対して少ないのだ。収容人員は6万人。しかしこの器だったら7万は行けたのではないかと思えてしまう。

 なぜスタンドの面積が小さく見えるのか。理由の一つは屋根にある。その面積がパッと見、広く映るからである。実際には世界の一般的なスタジアムと比べて広いわけではない。割合は適正だ。実際より広く見えるのは、屋根が

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森保J。選手に求めるユーティリティ性が監督采配に欠けているという皮肉

森保J。選手に求めるユーティリティ性が監督采配に欠けているという皮肉

 E1選手権対韓国戦。スコアは0−1だったが、内容は惨敗だった。韓国に敗れ優勝を逃す。東京で開催された前回大会(2017年)とこれは同じパターンだ。日本代表(ハリルジャパン)は北朝鮮(第1戦)、中国(第2戦)に連勝したものの第3戦の韓国に敗戦。スコアは1−4で、ハリルホジッチはこの惨敗が引き金となり解任の憂き目にあった。

 日韓戦の熱はかつてほどではなくなっているとはいえ、日本の世論は韓国に敗れ

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得点王に輝いた右利きの右ウイング。仲川輝人が世界的に激レアな例である理由

得点王に輝いた右利きの右ウイング。仲川輝人が世界的に激レアな例である理由

 4−2−3−1の3の右、あるいは4−3−「3」の「3」の右(右ウイング)には、左利きが起用されるケースが目立つ。日本代表を例に取れば堂安律、久保建英がこれに当たる。かつての本田圭佑も1トップ下や0トップもこなしたが、一番多かったのは4−2−3−1の3の左だった。

 その反対側(左サイド)は右利きを置くケースが目立つ。日本代表で言えば、乾貴士、香川真司、そして原口元気(ロシアW杯など右を務める場

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森保式3バックはハリルホジッチ的サッカーの方が適していると言いたくなる理由

森保式3バックはハリルホジッチ的サッカーの方が適していると言いたくなる理由

 森保監督は来る10日から始まるE1サッカー選手権の代表メンバー発表会見で「3バック、4バックどちらでも戦えるようにシミュレーションしています」と述べた。雑な言い回しだと思った。

 この日に限った話ではない。布陣を語る時、具体的な表記ではなく森保監督は「3バック」、「4バック」と言う。これまで森保監督が披露した4バックは4-4-2と4-2-3-1で、3バックは3-4-2-1だ。しかし4バックと一

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