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そのサッカーを疑え!

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2020年12月の記事一覧

今年のJリーグアウォーズに、日本によいサッカー監督が育たない原因を見た

今年のJリーグアウォーズに、日本によいサッカー監督が育たない原因を見た

 以下は、Jリーグアウォーズで発表された2020年シーズンのベスト11だ。

GKチョン・ソンリョン DF登里亨平、谷口彰悟、ジェジエウ、山根視来 MF三笘薫、守田英正、田中碧、家長昭博 FWオルンガ、エヴェラウド

 FWの外国人選手2人を除けば、優勝した川崎フロンターレの選手で占められている。11人中9人。これまで1チームから選出された最大の人数は2018年の川崎と、2002年のジュビロ磐田の

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5人の交代枠を最も有効に活用した監督は(その2)。鬼木、片野坂、下平vs.宮本、浮嶋、三浦

5人の交代枠を最も有効に活用した監督は(その2)。鬼木、片野坂、下平vs.宮本、浮嶋、三浦

 以下の表は、各監督が選手交代を実行した1試合の平均値だ。
(※監督がシーズン途中で交代した神戸と清水は、引き継いだ後任監督のデータになる。清水の平岡宏章監督は9試合分、神戸の三浦淳寛監督は15試合分となる)

1(1位)川崎・鬼木達 4.91人
2(11位)大分・片野坂知宏 4.82人
2(15位)横浜FC・下平隆宏 4.82人
4(5位)鹿島・ザーゴ 4.7人
5(10位)浦和・大槻毅 4.6

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1試合平均4.91人。5人の交代枠を最も有効に活用した監督は(その1)

1試合平均4.91人。5人の交代枠を最も有効に活用した監督は(その1)

 再開された7月4日以降、変則で過密な厳しい日程をこなすことになった今季のJリーグ。選手のコンディションを考慮し、欧州と同じように、前後半各1回、給水タイムを設け、従来3人だった選手交代枠も、交代機会3度までの5人制に拡大して行われた。

「間」のあるスポーツとされる野球に対し、サッカーは流れるスポーツ。いちいち試合が止まらないところが特性であり魅力と言われてきた。VARの採用に抵抗感を示す人が当

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サモラーノ、アジャラ、ケーヒルのふわりと浮くヘディングと上田綺世の類似性

サモラーノ、アジャラ、ケーヒルのふわりと浮くヘディングと上田綺世の類似性

 サッカー界で最近、論議を呼んでいるのがヘディングだ。選手の脳に著しい影響を与える。将来的に認知症を患う可能性が高いとするデータが明らかとなり、制限を加えるべきだとの声が相次いでいる。

 グラスゴー大学の研究によれば、サッカー選手が引退後、年齢を重ねていく中で、認知症など神経変性疾患で死亡するリスクは、一般の人の数倍に及ぶとのこと。かのボビー・チャールトンが認知症を公表。今年7月に亡くなった兄の

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