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小説がスマホで読まれる時代に向けて

 上の写真のように、「小説がスマホで読まれる時代」。僕は必ず来ると思っています。来年か、3年後か、5年後かはわかりませんが。ただし、もしそうなるなら「先行者利益」を得たい。それが僕がnoteを始めた理由です。

 僕は、世間の多くがまだLotus1-2-3という表計算ソフトを使っていたときに、すでにマッキントッシュでExcelを使っていました。

 企業はおろか、中央官庁ですらホームページを持っていなかった時代に、メモ帳でホームページを作成し、毎日1個、Excelのテクニックをアップしていました。

 すると、聞いたこともない会社から、「弊社のホームページにクールサイトとして掲載させていただけないでしょうか」とメールが来たので、もちろん断る理由もなく即決でOKしました。

 その会社がYahoo!でした。「変な名前の会社」と思ったことを今でもよく覚えています。

 僕は当時、もう1つあることをしていたのですが、長くなるので割愛します。ただ、当時の僕は「先行者利益」を得ることだけを考えて、目先の利益など度外視で、脳みそに汗をかきながら、とにかく自分に課したノルマは黙々とこなしていました。

 脳力的にも体力的にも限界でしたが、そのおかげでその後の20年間は、ITライターとして生活することができました。僕の本が「日本一のITライター」とまで言われるほどよく売れたのは、僕が20年間頑張り続けたからではありません。

 すべてはこの「先行者利益」のおかげです。当時は、Googleはまだ日本に上陸しておらず、検索は「Yahoo!一強」でしたが、この検索の精度がとにかくひどく、使い物にならないレベル。当時は、ホームページを教え合うのに、わざわざURLを教えていました。

 しかし、検索ボックスの下には「政治」「スポーツ」「コンピュータ」などのカテゴリー分けされた、Yahoo!に認められたホームページが掲載されていました。しかも、僕のホームページはサングラスアイコン付きのクールサイト。そこでクリックして僕のホームページに飛べば、僕の本が並んでいる。

 それは売れますよね(笑)

 締め切りと本のクオリティさえきちんと保てば、いつ仕事をしようが、いつ寝ていつ起きようが自由。ですから、僕はこの20年間、目覚まし時計で起きたことはほとんどありません。いつも自然覚醒で、脳と体が要求するだけ寝ます。だから、恐ろしいくらいに健康です。

 そして、これからの20年を考えたときに、「僕は今、当時と同じ状況にいるな」と直感し、すぐさまネットで色々なサイトを調べて、まずはnoteでお世話になることにしました。

 まだ、始めてたったの1ヵ月半ですから、わからないことも多いですし、なによりも「結果」がまったく残せていません。

 実は、noteからメールが来ていることも一昨日知りました。迷惑フォルダに入ってしまうので気付かなかったのです。そして、「運営事務局のメール」を見て、noteの階層の深さに愕然としました。

 僕は、AKB48が売れる直前に、彼女たちが僕の原作『エブリ リトル シング』の舞台に出演したことから、一部のメンバーと親しくなりました。そのうちの一人(すでに卒業しています)と先日電話をしていたときに言われました。

「私たちが人気が出る前は、アイドルはAKB48と地下アイドルの2階層しかありませんでしたが、今は、地上は3階建て、地下は5階の8段階の階層ですよ。アイドルも大変な世界ですね」

 僕の感覚では、今、noteは3階層になっていると感じます。
 元々がパワーブロガーで、ファンを連れてnoteに引っ越してきた1軍。
 前述の「運営事務局のメール」に掲載されたことのある2軍。
 それ以外の3軍。

 僕は間違いなく3軍にいるわけですが、ことnoteに関しては「後発」なわけですからそれも当然です。
 ただ、note自体がSNSとしては2軍です。Instagramを知らない人はいませんし、僕は昨年から目を付けていましたが、あっという間にTikTokが1軍に上り詰めました。

 もちろん、絶対王者のtwitterやYouTubeもありますし、一時の勢いはありませんが(僕が見ていないだけかもしれませんが)SHOWROOMというサイトでも、10万人のファンを持つ女の子もいます。

 それを考えると、note自体がまだ2軍SNSなわけですから、今ここでじたばたしてもしかたないと思っています。
 見据えるべきは3年後だと思います。そう考えれば、今noteをやっている人は全員が「先行者」だと思います。

 それでも、毎日を無為に過ごしたくないですし、当然トライ&エラーの連続にはなりますが、努力の方向性も間違えないに越したことはありません。

 僕は現在、『無限ループ』というミステリー小説を連載していますが、小説の連載は本当に難しく、みなさんが苦悩していることがよくわかります。

 僕は毎日連載に決めましたが、読み手の立場で、多忙な平日に毎日読んでくださるのか?
 ある方は、週末にしか掲載しないとプロフィールに書いてありました。
 ある方は「5の倍数日に掲載」、面白いと思ったのは、「スキの数が、一話前のスキの数を上回ったら最新話を載せます」という人もいました。

 これは、相当なチャレンジャーですね(笑)。最悪、いつまで経っても最新話を掲載できないリスクがあるからです。ただし、裏を返せば、それだけ作品に自信をお持ちである、もしくは、「作品を安売りしたくない」ということなのでしょう。

 と、話が長くなりましたが、友人にも相談してみて、『無限ループ』は水・土・日(プラス祝日)の週3回連載にすることにしました。
 毎日は読んでいただけない。しかし、週末だけでは忘れられてしまう、などなどの総合的な判断です。

 繰り返します。
 小説がスマホで読まれる時代は必ず来ます!
 正直、それがnoteなのかどうかはわかりません。
 ですから、時間が許すのであれば、複数のサイトに掲載した方がいいかもしれません。

 いずれにしても、3年後を見据えたときには、僕たちは全員が先行者です。
 少なくとも、noteというまだまだ狭い世界の中で、「1軍」とか「3軍」とか一喜一憂するのはいかがなものかと思います。
 そうした考えでは、途中で気持ちが折れる危険性が高いからです。

 僕も、Office2019のリリースを控え、3冊の本を書かなければなりません。
 まあ、3ヵ月、仕事もせずに充電していたので、問題はありませんが、しばらくは仕事中心の日々に戻ります(蛇足ですが、三度の飯より好きなテニスのグランドスラム、全米オープンが今日から始まります)。

 その中で、できることをやっていきたいと思います。

 人生は「どれだけ」頑張ったか、ではありません。
 人生は「どう」頑張ったか、で決まるものだと思います。

 今は、一人でも多くの方に、『カブトムシと少年』をお読みいただけたら幸いです。

「ドラゴンボールZ」ベジータの声優による感涙の朗読


 

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