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“聞く”ことの難しさ。注意力が持続しない子供たち。

 学校のクラスにいる時、授業や朝の会(ホームルーム)などで先生の話を聞きます。
その話が数分で終わる場合もあれば、授業のように45分~50分ほどの授業の場合もあります。
小学校に入ったばかりの1年生ならば、「先生の話をしっかり聞いてくださいね~」と学校の先生が丁寧に何度も言ってくれるかもしれませんが、学年が上がっていくにつれて先生の話を集中して聞くことは当たり前だと思われるようになっていきます。

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  2021年、新型コロナの影響が衰えることなく、公立の小中学校の2学期は昨年ぶりのオンライン授業が実施された学校も少なくありません。
在宅でオンライン授業を受けることの難しい児童のために、家庭で受けるかわりにOne to Oneでオンライン授業を受けることができるように調整しました。
学校の授業を見学できる機会はなかなか多くありませんが、今回オンライン授業を隣で見ることができて感じたのは、45分~50分の時間を集中して聞くことが難しい子供たちにとってオンライン授業についていくのは困難であるということでした。また、授業の内容を理解することが容易ではない子供たちにとって、先生に注意されることがない環境の傍らにスマホやゲームという誘惑があるのも理由の一つです。

ーオンライン授業を受けている子どもとスタッフの様子ー
 
 One to Oneスタッフ「今、学校の先生が言ってた話を聞いてた?」
 Aくん「え?何?」
 One to Oneスタッフ「プリントのこの範囲を解くように指示してたよ」
 Aくん「え?うそ?知らんで。そんなん。」

 One to Oneスタッフ「なんで授業中なのに(授業と関係のない用事で)スマホ触ってるの?」
 Bくん「みんな、やってるよ」
 One to Oneスタッフ「え?そうなの!それは学校の先生が認めてるの?」
 Bくん「(答えにくそうな顔で)いや、、、、、、」

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 ワントゥワンでは個別の療育を通して「聞くこと」の学習を行う場合があります。Ipadで動画を見てる子どもに「普段はYouTubeでどんな動画を見てるの?」と聞くと「ぼく、この動画好き!」と教えてくれるのですが、聞いている内容の返事にはなっていないことがよくあります。ましてや「YouTube好き!!」と答えてくれる時もあります。どんな動画を見てるのか聞いているので、質問に対する答えとしては適切ではないのです。小学生の低学年くらいなのであれば、とてもかわいいです。ただ、学年が上がるにつれて生活の中でも学校でも複雑な質問をされることも増えてきます。「〇曜日の〇時から○○の場所で○○があります。持ち物は○○です」。聞くことが苦手な子どもにとっては情報量が多すぎて、聞いた内容を理解することがとても難しいです。
 さらに、聞くことが苦手なまま中学にあがった場合、教科ごとに宿題を出されたり、部活や塾や習い事の予定・持ち物を聞いたりしたときに把握することが非常に困難です。

One to Oneでは、こういった聞くことに対してできるだけ早い時期から「聞く学習」「聞くトレーニング」を取り入れています。聞いている内容を聞き漏らさないように、聞く状態をキープし続ける集中力もトレーニングします。聞くことを苦手としている困る子供たちが一人でも減って欲しいですね。

(文責: One to One 撰)

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