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9月のアートプログラムの反省

はらぺこあおむしリスペクトなアートプログラム

今月も、自分で企画・ファシリテートしたプログラムの初回が「あちゃぁ…」な感じだったので、猛省いたします。。笑

幼児クラス(未就学児)と子どもクラス(小1~4)で、絵本「はらぺこあおむし」でおなじみのエリック・カールの制作手法を取り入れたプログラムを考案しました。

-幼児クラス-
『いろんなもようのペーパーづくり』(1週目)

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<ポイント>
・絵の具を混色して、さまざまな色を表現する
・絵の具の水加減を調整しながら、表現する
・いろんな筆づかいを用いて、表現する

<材料>
・透明水彩絵の具
・コピー用紙などの薄い紙
・筆

<流れ>
①4~5枚の紙に、それぞれ好きな色を1色ずつ、紙全体に塗る。(10分)

②①の上から、さまざまな模様を描く。(30分)
→水加減や筆の使い方による表現の違いを示しながら、ペーパーを制作する。絵の具のにじみやデカルコマニーなどの技法にチャレンジしてもいいかも?


③ペーパーの完成!鑑賞会と片付け(10分)


-幼児クラス-
『ペーパーをつかって、いもむし&ちょうちょの紙ぶくろをつくろう!(2週目)

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<ポイント>
・線に沿って、紙をはさみで切る。
・配置を考えながら、切り取った紙のパーツを貼る。

<材料>
・紙袋
・前回作ったペーパー
・いもむしやちょうちょのパーツ(丸や羽)の形に切った厚紙
・鉛筆
・クレヨンや色鉛筆などの画材
・はさみ
・のり

<流れ>
①前回作ったペーパーの裏面に、パーツの型となる厚紙に沿って、鉛筆でパーツの輪郭をなぞる。(5分)

②①で書いた輪郭線に沿って、はさみでパーツを切り出す。(10分)

③紙袋の片面にいもむし、もう片面にちょうちょのパーツを貼る。(15分)

④クレヨンや色鉛筆などで、触覚や目、周りの風景などを描き足す。(10分)

⑤いもむし&ちょうちょ柄の紙袋の完成!鑑賞会と片付け(10分)


-こどもクラス-
『オリジナルペーパーをつかって、ポストカードを作ろう!』

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<ポイント>
・自分なりに、絵の具の水加減や筆の使い方をいろいろ試しながら、バラエティに富むペーパーを制作する
・制作したペーパーの柄から、ポストカードのイメージを広げながら、制作する

<材料>
・透明水彩絵の具
・コピー用紙などの薄い紙
・筆
・ポストカード型に切った画用紙
・鉛筆
・クレヨンや色鉛筆などの画材
・はさみ
・のり

<流れ>
①10枚ほどの紙に、それぞれ好きな色を1色ずつ、紙全体に塗る。(10分)

②①の上から、さまざまな模様を描く。(25分)
→水加減や筆の使い方による表現の違いを示しながら、ペーパーを制作する。絵の具のにじみやデカルコマニーなどの技法にチャレンジしてもいいかも?

③ペーパーを乾かしている間に、ポストカードに制作したい絵のイメージを下描きする。(10分)
→ポストカードは数枚、制作してもいいかも?

④下描きに合わせて、ペーパーを切って、貼る。適宜、クレヨンや色鉛筆などで描き足す。(25分)

⑤ポストカードの完成!片付け(5分)


反省点

大コケしたのが、幼児クラス。

まず、プログラムの導入として「はらぺこあおむし」の絵本を見せました。

私「みんな、はらぺこあおむしの絵本は見たことあるかな?」

子「ある~!」「あおむしさんが、食いしん坊であーだこーだ…」

私「このあおむしさんって、紙に絵の具を使って描いているんじゃなくて、(事前に用意しておいたさまざまなもようの紙を見せながら)こんな色んなもようの紙を作って、それを丸い形に切って、貼って、あおむしさんの絵になっているんだよね~」

子「ふむふむ……」

私「今日は、まず色んなもようのかみをつくって、次回、その紙を使って、いもむしさんやちょうちょさんを作っていくよ!」

子「ふむふむ……」

ただ、幼児さんにとっては、そもそも「いろんなもようの紙を作る」っていうことがイメージしづらかったようで、紙づくりの際、あおむしさんや、思い思いのモチーフを描き始めてしまい、完全に「絵を描く」感じになってしまいました。
どうしたもんかと思い、わたしが「これを形に切って、貼って、いもむしさんやちょうちょさんを作るんだよ?」と声を掛けると、
「嫌だ!切りたくない!持って帰る!」の一点張り。
そりゃそうだよね…。
一生懸命描いた、お気に入りの1枚だもんね……。
結局、その子のお母さんの説得によって、その子は不本意ながら、5枚ほど描いた絵の中から、次回の制作に使うものを3枚選び、教室に置いていきました。(これは完全に良くないです。本当に超反省です。。)

子どもクラスでは、参考作品を示しながら、「こうやって、いろんな柄、もようの紙を作って、それを形に切り貼りして、作品を作ってみよう!」と一連の流れを説明すると、大体イメージができて、制作に取り掛ることができていました。(ただし子どもクラスは、小1~小4の子がいるので、どうしても学年による差はありますが。。)

大人にも当てはまりますが、このようにある程度の年齢になると、
「着地点」が見えている方が、納得して/安心して制作できますが、
幼児さんの場合、はじめに制作工程を全部説明されたところで、理解するのが難しい場合も多く、またそれを聞く集中力も、なかなかありません。

そのため、「今日は、いろんなもようの紙を作るよ!まずは私と一緒にやってみようか!」と、あえてプログラムの着地点を示さずに、とりあえず手を動かしてみた方が、子どもたちにとっては、安心してその流れに乗っかっていけることもあるようです。
(このように、「ファシリテーターが子どもたちの状況に合わせて、一緒に制作する」ということができるのも、少人数体制のアート教室ならではかと思います。教師一人が数十人の生徒を指導する学校教育では、なかなか難しいですよね。。)

こうした紙づくりの際、例えば、スポンジやローラーを使って色を塗るなど、「その行為自体が、面白いもの」を取り入れるといいかもです。
(1回目に実施したプログラムを通じて、そもそも、筆で画用紙全面を塗るのは、なかなか時間がかかり、また筆を使うことで「丁寧に塗らないと」という意識が生まれ、余計時間がかかってしまうことが分かりました。それに、なかなか淡々とした作業になりがちなので、子どもたちのモチベ―ションも下がってしまうようです汗)

また、場合によっては、「今日は、みんな色んな紙を作って、いもむしさんやちょうちょさんを完成させたね。私は、こんな紙を作って、こんな作品にしてみたよ!」と、参考作品を、プログラムの導入時ではなく、終結時に見せることで、(今回は、「いもむしとちょうちょ」という制作するものがある程度決められているプログラムでしたが)今後、子どもたちが自分で何かを創造する際のヒントにつながる場合もあるかと思います。


やっぱり、何ごと「初回」は上手くいかない、自分の思った通りにいかないことがほとんどですね。。初回のプログラムの後は、いつもしわくちゃピカチュウ状態です。。。

でも、超当たり前なことですが、
「始まらないと終わらない」ですし、
そもそも「始まらないと始まらない」ので……
(もはや意味不明……笑)

ただの「失敗」として落ち込むのではなく、次に活かせる「材料」として捉えられるようになっていきたいです……!
(とはいえ、絶対に落ち込むのですが!笑)



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