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地元の踏み切り【怖い話】



こんばんは。




これは大学1年生の頃、高校の部活の先輩に誘われて起きた出来事です。






外は真夏。セミが鳴き、町では太鼓や笛の音が聞こえ、出店も並び、外はがやがやと、世間の皆が夏を楽しんでる頃。


先輩から一つの電話が鳴った


先輩『あの踏み切りで肝試ししようぜ。』





そう。あの踏切とはこの地元ではかなり有名な話。

踏み切りがあり、その奥には神社だけがあるなんとも奇妙な神社だ。

そこではよく自殺が起き、誰も近寄りたくはないので心霊スポットとして有名な所である。






僕『え???あのやばいとこですよね?』

 『怖すぎるので無理です…』

と断ったが

なんと部活の先輩のマネージャーでもあり、そしてめちゃめちゃ可愛いHちゃん先輩も来るとのこと。


僕『それは断る理由ないですね(キリッ)』

先輩『おいwwwwwwwまあいいけどさ、他に連れて行く人考えてといてな』



そう言われ、友達を誘い


メンバーは先輩とHちゃん先輩と僕含めた後輩3人の計5人でいくことになった。




〜肝試し当日〜


時刻は深夜2時

その日は先輩が車を出してくれた。

踏み切りまで行くには大きい通りに車を留めて、細い道を歩いて行かないと辿りつかない場所にある。

いざ車を停め細い道を歩くと、踏み切りが見えた。


少しずつ歩みを進めると、なぜか夏なのに踏み切りの方へ歩くたびにひんやりと寒くなってくる。そして暗闇の中見える踏み切り、そして奥にある神社はいかにもお化けが出そうという感じである。


そこで友達が1人言い出した。

友達A『ごめんなさい僕、ちょっと怖すぎるので車で待っててもいいですか…?』

僕『え、車1人の方が怖くない?笑』

友達A『あっちいくよりは平気…』

先輩『わかった、車のカギ渡しておくね』

Hちゃん先輩『気をつけてね』


4人で行くことに。


踏み切りの目の前までついて一息…





先輩『やべえなここ』


友達B『雰囲気出てますね……』


先輩『2、2で別れていかない?笑』


Hちゃん先輩『え〜無理だよほんとに、いくなら4人だよ…』



そんな冗談を言っている中、踏み切りが鳴った。


カンカンカンッと音をたて

遮断機が降り始める。



僕『とりあえず待ちましょう』


そういって電車を過ぎるのを待つことにした。








すると、電車の光が少し見え始めた頃

あり得ない事が起きた。


Hちゃん先輩が、遮断機を乗り越え踏切を渡り神社へいこうとしてるのである。



先輩『え、ちょ、え???待って待って!なにしてんのこわいこわいこわい』


Hちゃん先輩『……』


僕と友達はさすがにやばいと思い、Hちゃんの先輩の手を掴み『ちょ、一旦車へ戻りましょう』


そのまま手を掴みながら、先輩と友達と僕は急いで車まで走った。

車へつき

友達A『あれ?早かったですね』

僕たちは、Hちゃん先輩を押し込み車に乗り込んだ。そして、友達Aには返事をせず無言で車を走らせた。

そして、とりあえず明かりのあるコンビニへ。


皆飲み物を買い、そして落ち着いたのか、友達Aに事情を説明し、そしてHちゃん先輩を問い詰めた。




先輩『まじで、ほんとにお前悪ふざけがすぎるんだよ、ほんとにやめろ』


友達B『そうですよ、勘弁してください…』



僕『死ぬほどびびりました…なんで電車来るのに踏み切り渡ろうとしたんですか?…』


Hちゃん先輩『………え?……なんのこと?……』


先輩僕友達『え?………』









その後、詳しく聞いたところHちゃん先輩は車を降りた記憶が一切なく、ずっとみんなで車にのっており、とりあえずまだみんなが心の準備ができてないから一旦コンビニへ来たとのこと。

その事の記憶が一切ないみたいでした。


Hちゃん先輩の性格から考えると、そんな場面で人を騙すような人ではないので今思い返しても恐怖でした…


何かが乗り移り、どこかへ連れて行こうとしたのかもしれませんね。




とりあえず、冗談半分でそういうところに行くのにはおすすめしません。お気をつけ下さいませ。



















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