1話30分程度のAmazonオリジナルドラマで全8話。軽い気持ちで見始めてハマってしまいました。いわゆるロードムービーですね。
現代インドの3世代同居の家族。薬を飲め、外出するなと健康管理に口うるさい息子にうんざりの“おばあちゃん”、彼氏と喧嘩して仕事か結婚かの岐路に立った“孫娘”、毎日毎日三食、家族の食事を作り“家族のために”明け暮れて、家族とは、夫婦とは何かと自問する“母親（妻）”の3人の女たち。「私の人生、これでいいのかしら？」それぞれの目的と思惑、勢いが一致して、女3人で家を出て旅に出ることになったのはいいけれど……。

スイート・カーラム・コーヒー　～人生の交差点～
SWEET KAARAM COFFEE 

3人のなかでは最も先進的？なおばあちゃん、一番保守的で古風なお母さん、現代っ子だけど就活や結婚を考えてもう子供ではいられなくなってきた孫娘、それぞれの人生が旅という時間のなかで並行して描かれ、旅の道中で出会う人たちとクロスして、価値観が揺さぶられ、悩みに向き合って。
旅に出なかった男たちも、“女”のいない生活のなかで当たり前と思っていた“当たり前でないこと”に気づいていきます。

サブタイトルは「人生の交差点」。ロードムービーということもあって、道中、同じように旅をしている人たちとの出会い、交流があるわけですが、バックパッカーのような緩い計画でゆったりした時間を過ごして、結婚式に呼ばれて参加して……みたいな旅は、今の自分にはできなさそうなので、少し憧れます。

チャイお茶の国インドで、タイトルに入っているのがコーヒーなのも面白いし（なぜティーでなくコーヒーなのか、シーズン１を見た限りではわからず……）、「カーラム」ってどういう意味だろう？と調べてみたら、どうも「業カルマ」と関わりがあるようで（私の検索力ではそこまででした）、そこも気になります。

ラストは旅から帰ってきて大団円……かと思いきや、「この後どうなっちゃうの？」という新たな謎（？）展開を引き起こし、こんな見事な「続きはシーズン２で！」に「そう来たかーっ！」となった、続きがとても楽しみな作品です。