noteオリオン座2

楽曲を巡る “恒星” と “惑星” の例え話

前回、音楽がストリーミングの時代になって、ポップ・ミュージックは憑依先が見つからなくて、宙をさまよっているということを書きました。

そんな中、昨日、とても興味深いニュースを読みました。

冬の星座を代表するオリオン座の話ですが、向かって左上にある星(オリオンの右肩にあたる星)“ペテルギウス” が、昨年の秋から比べ、明るさが1/3になったそうです

そこで今回は、楽曲を巡る “恒星” と “惑星” の例え話です。

恒星” とは、自らのエネルギーで輝く、星雲状ではない天体のことで、一番わかりやすいのは 太陽” ですが、オリオン座の ペテルギウス” も自ら輝く “恒星” です。

一方、惑星“ とは、自ら光を発することはなく、恒星の光を反射して光っている星のことで、太陽系では「水・金・地・火・木・土・天・海(冥王星は2006年に除外)」が “惑星”にあたります。

元々、楽曲というのは単体でその曲の魅力が認知され、人々に愛されていくのが理想です。つまり “恒星“ のような存在になることです。

タイアップがあろうとなかろうと国民的ヒットになり、楽曲単体で認知され、圧倒的な存在感のあるものが、“恒星的楽曲” です。

ところが、現実はタイアップによって初めて認知され、脚光を浴び、注目されていく楽曲がほとんどです。ドラマや映画、CMなどの話題に照らされ、脚光を浴び、ヒット曲としての軌道に乗っていくのです。それが “惑星的楽曲”です。

しかし、最近ではそういった現状に嫌気がさし、誰に日和ることなく、微力でも楽曲単体で光を放つような曲を作ることを目標として、地道に音楽活動をする人が増えてきました。

セルフ・プロデュースが大事だとされている時代ですから、この動機はとても大切なことです。

しかし、若くして全方位で人一倍、才能が抜き出ている天才型アーティストは、5年、10年に一人くらいしか出てこないのも現実です。

“その曲がさらに輝くためには何が必要なのか?”

“その曲がヒットの軌道に乗るためには何が必要なのか?”

自分にとって足りないパーツはどの部分かに気づき、それを認め、補うために行動できる人が、結果として “恒星的楽曲” を創り出すことができると思うのです。

一度や二度の失敗に決して心折れることなく、自分に正直に、必要があれば外部の声にも耳を傾けることで、セルフ・プロデュース能力を磨いていってほしいと思います。


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