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「六法推理」を読んで(単純に面白い本を読みたい人にお薦め)

面白かった。単純に続きが読みたいと思った。法律に詳しい学生が、サークル活動として、無料法律相談を行っており、相談してくる学生を法律知識で助けていく物語。

主人公は、司法試験にパスしていないが、法律の知識が豊富かつ論理力に長けている。しかし、人の行動原理を推理するのが苦手。また、周りにあまり心を開かないという設定。

ヒロインの女の子は、前向きで他人の行動原理を推理するのが得意。そして、他人の心(主人公にだけかも)にずかずかと入っていく性格という設定。

この二人が、それぞれの個性を補いながら、相談される法律の問題を解決していく物語です。取り上げられているテーマも、「動画配信」「毒親」等、僕的には、なじみのうすいものだったので、新鮮だった。

困っている相談者が望むことと法律で解決できることの差異に主人公が悩みながら、最善の解決方法を思案するという構図も面白かった。

「法律や裁判が解決できることは何か」ということを少し学ぶことができた気がした。

 文章も読みやすくテンポ良く、内容もわかりやすい。癖のない、普通に面白い小説です。単純に面白い小説を読んでみたい人におすすめです。

作者:五十嵐律人 タイトル:六法推理 出版社:角川書店 11/17読了