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【Googleがやっている】チームに権限を与えるとは?

はじめに

一般的に企業のチームでは、各メンバーが専門分野や担当業務に基づいて役割が与えられ、上司が指示を出し、部下はその指示に従って業務を進めます。
権限や決定権は、経営陣や部門長にあるのが一般的です。
「2023年卒版 一流ホワイト企業ランキング」で1位を取った「Google」のマネージャーはチームに権限を与え成長させるために、4つの行動をとっています。

・細かく管理しない
自由にやらせつつも必要に応じて助言をする
チームに対する信頼を明確に示す
チームの成果を周囲に伝える

Google re:Work「チームに権限を与える」より

仕事をチームに任せ、新しい取り組みを試みるチームメンバーをサポートし、不必要な助言は行わないようにします。
また、チームメンバーに権限を与え、マネージャーを通さずにプロジェクトに関する決断を下せるようにし、チームが達成した成果を他の人にも伝えるようにします。

では、この行動でどのようなメリットがあるのでしょうか?

①チームメンバーの自己成長

細かく管理せず、自由に仕事を進めることで、チームメンバーは自己成長の機会を得ることができます。
自ら考え、責任を持って取り組むことで、能力やスキルの向上が期待できます。

②創造性とイノベーションの促進

チームメンバーが自由に取り組むことで、新しいアイデアやアプローチが生まれやすくなります。
柔軟性と創造性を重視する環境は、イノベーションの促進につながります。

③チームメンバーの意欲向上

チームメンバーが自由に仕事を進める環境では、彼らの意欲ややる気が高まります。
自己責任感やチャレンジ精神が促進され、成果に繋がることが期待されます。

④チームの信頼関係の構築

チームメンバーに権限を与え信頼を示すことで、彼らは自身の能力や責任を確信し、より一体感のあるチームが形成されます。
信頼関係の構築は、コミュニケーションや協力の円滑化に寄与します。

⑤チームの成果の可視化と評価

チームの成果を周囲に伝えることで、他の部門や上級管理層に対してチームの貢献を明確に示すことができます。
成果の可視化と評価は、チームのモチベーション向上や評価制度の公正性につながります。

チームに権限を与える=信頼関係を構築する

Googleでは、プロジェクトを完了させるために必要となる権限を与えることでチームメンバーへの信頼を示します。
マネージャーは、メンバーが自分の判断や責任を持って仕事を進められる環境を提供することで、彼らの能力を引き出し、成長を促します。

この風潮は、マネージャーの細かい指示や承認を求めずにチームメンバーが自主的に行動することを助長するものです。メンバーがプロジェクトの進行や意思決定に関わり、自身の能力や知見を活かして結果を出すことが期待されます。
また、マネージャーは必要なサポートや肯定的なフィードバックを行い、チームメンバーが自信を持って業務に取り組めるようにします。

メンバーが自主的に行動できる環境では、意思決定や問題解決が迅速に行われ、イノベーションやクリエイティビティが促進されます。さらに、メンバーは自身の仕事に対して責任を持ち、自己成長を達成する機会が得られます。

ただし、信頼を示すということは、マネージャーが適切なバランスを保つことも意味します。
メンバーには適切なサポートやフィードバックを提供しながら、必要なガイダンスや方向性を示すことも大切です。

オープンなコミュニケーション

Googleはオープンなコミュニケーションも推奨しています。
マネージャーとチームメンバーは、目標やプロジェクトについて明確に話し合います。
これにより、チーム全体が同じ方向を向いて進むことができます。
また、チームメンバーが自分の意見やアイデアを気軽に言えるような環境が作られます。
みんなが自由に意見を出し合える環境を作ることで、新たなアイデアや視点を得ることができます。

例えば、ブレーンストーミングを活用します。
チームメンバーに積極的に参加してもらい、自分の考えやアイデアを出し合います。これにより、多様なアイデアが集まり、新たな解決策や創造的なアプローチが生まれるかもしれません。
そして、アイデアを出したメンバーを積極的に称賛します。
成果を出したり、新しい視点をもたらすメンバーは、肯定的なフィードバックを受けることでさらなるやる気を引き出します。
全体として、オープンなコミュニケーションと自由な意見交換を促進することで、チームの成果やイノベーションの促進につながります。

プロジェクトを上手く任せる

Googleは、チームに権限を与え、マネージャーを通さずにプロジェクトが完了するような働きかけを行っています。
では、どのように仕事を任せているのでしょうか?
Googleでは、任せるヒントとして次のようなポイントを挙げています。

目標を見据える。
最終目標は何か。最終目標を達成するにはどのような結果となればよいのか。どの部分を任せられるか。
自身を見つめる。
任せられない仕事の種類とその理由を考える。自分が得意、不得意な仕事は何か。
適任者を見出す。
職務遂行のためのスキルを有するのは誰か。この仕事が担当者のスキルアップにどの程度重要か。
委任する。
担当者と次の点について話し合います。

・業務の概要を説明する。
・新たな責任について詳しく説明する。
・質問、感想、提案を受ける。
・担当者の意見を聞き、親身になって答える。
・チームにどのような影響があるかを共有する。
・励ます。
・チェックポイント、成果物、締め切り、進捗管理の方法を決める。

連絡を取り合う。
担当者とは絶えず連絡を取り合い、最初に同意したチェックポイントを確認します。ただし、委任とは「任せる」ことであるのを忘れないでください。
感謝の念を示す。
委任した仕事を完遂したことを労い、感謝の念を示します。

Google re:Work「チームに権限を与える」より

この6つのポイントは、下記のように考えられます。

①最終目標とは何か

チーム全体の最終目標やプロジェクトの目的を明確にします。
それが何であり、どのような結果が求められているのかを共有します。

②任せられる部分

担当者がどの部分を担当できるかを考えます。
彼らのスキルや経験、興味関心に基づいて、適切な役割や責任を割り当てることが重要です。

③自己評価・自己分析

チームメンバーは、自身の得意な仕事や不得意な仕事について考える必要があります。
自分のスキルや経験に基づいて、どのような仕事が自信を持って担当できるか、また、どの仕事には他のメンバーのサポートが必要かを見極めることが重要です。

④適任者の特定

スキルや経験を有する適任者を見出します。
各メンバーの強みや専門性に注目し、誰が特定の仕事を最も適切に遂行できるかを判断します。

⑤スキルアップの重要性

与えられる仕事が担当者のスキルアップにどの程度貢献するのかを考えます。
成長の機会や新たなチャレンジを通じて、担当者がスキルを向上させ、個人として成長できるような仕事を割り当てることが大切です。

⑥説明する・親身になる

業務の重要性や任せる理由などについて説明し、役割の範囲を示した上で目標を設定します。
期待される成果については明確に伝え、仕事が完了するまでのプロセスを具体的に言及することは避けます。
何を期待しているのかを確実に理解してもらうため、担当者の意見を聞き、親身になって答えます。

⑦負担の軽減・励ます

仕事の優先順位を決め、委任された仕事に関わる間は通常業務の一部を他のメンバーに任せ、プレッシャーを軽減します。
担当者の能力を信頼していることを伝え、チェックポイントや締め切り、進捗管理の方法を決めて一方的に指示を出すのではなく、すべて話し合いを通して決めるようにします。

⑧感謝する

委任した仕事を無事最後までやり遂げたことを労い、感謝の念を示します。

まとめ

Googleのように、プロジェクトの権限をチームに与えることでチームメンバーは自身の能力を最大限に発揮し、組織全体の目標に大きく貢献する可能性があります。
チームメンバーが自ら考え、責任を持って取り組むことで、能力やスキルが向上した優秀な人材を育てることができると考えられます。

プロジェクトの権限を経営陣や部門長だけが保持するのではなく、チームに与えることでチームメンバーの成長、組織全体の成長につながるのではないでしょうか?
チームの在り方、プロジェクトの進め方について、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。



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https://rework.withgoogle.com/jp/guides/managers-empower-your-team#introduction
https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/534753/


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