あなたはどっちの生産者?消費材と嗜好品

農業は、多くの農家にとって生計を立てる手段であり、
食料供給の源でもあります。
しかし、農業を始める際、最初に考えるべきことは、どの方向性で進むかです。野菜と果樹、それぞれ異なる市場と異なる消費者に向けられており、選択する方向性によって農業経営のスタイルや戦略は大きく変わります。
ここでは、野菜と果樹の生産者としての役割、価値観、そしてそれぞれの市場における役割について探求しましょう。
前半野菜、後半果樹になります。

野菜の生産: 消費材を支える農家

野菜は私たちの食卓に欠かせない存在です。
サラダ、野菜のサイドディッシュ、スープ、そして様々な料理に使われ、健康的な食事の一部として位置づけられています。野菜生産者は、この消費材の供給に尽力し、家庭用消費者や飲食店などをターゲットになると思います。

1. 生産力と効率性

野菜の世界では、生産力と効率性がキーワードです。大規模農法やハイテク農業を活用し、高収量を追求することが一般的です。野菜は日常の食事に欠かせないため、供給安定性が求められ、大量生産が重要とされています。有機栽培などの付加価値でちょっと贅沢な嗜好的消費材としてブランディングするのもありだと思います。

2. 品質と新鮮さ

野菜生産者は品質と新鮮さにも注力します。新鮮で風味豊かな野菜は消費者にとって魅力的です。品質管理は、農地から市場までのサプライチェーン全体にわたります。近年は道の駅ブームですが、新鮮な野菜が農家から直接出荷されるのもその要因の一つかと思います。

3. 市場の変化に適応

野菜生産者は季節に応じて生産物を切り替え、市場の変化に適応します。需要が高まる時期に供給することが必要です。また、価格競争が激しいため、コスト管理が欠かせません。

果樹の世界: 嗜好品を育てるアーティスト


僕自身は柿農家ですが、
果樹の生産者は、果物を育てるアーティストとも言えるのではないでしょうか。果樹園から収穫される果物は、嗜好品としての価値が高い傾向にあるでしょう。果樹ですと、この嗜好品としての価値を高めていくのがいいのではないかと思っています。

1. 品種の選択と特別な製品
特定の品種を選び、その品種の特性を最大限に引き立てます。
品種によって風味や甘さが異なり、その個性を引き出すことが大切です。
また、果物を加工して特別な製品(ジャム、ジュース、ワインなど)を生産することも可能になります。

2. ブランドとストーリーテリング
果樹園主は、自分のブランドを築き、ストーリーを語ります。果物は季節的であり、その短い出荷期間を活かしてブランドの魅力を高めます。消費者には、果樹園主の情熱とストーリーが伝わることが重要だと思います。その手段のひとつとして、SNSが一番いいのではないかと考えています。ITスキルを身につけることは現代の農家にはかなり必要なものだと思います。
また、文章力も重要でセールストークやキャッチコピーなどを考える際に役立ちます。僕個人的には、このスキルはラジオ(ボイシーやスタンドFM)や読書で鍛えられると考えています。シンプルに経営的思考や自己啓発など様々な知識が身につくので一石二鳥です。

3. 市場の需要と嗜好品市場
果樹の生産者は高級食品市場や贈り物市場に供給することを目的に活動していくのがいいのかなと思います。需要が高かったりするからです。また自分で価格を決め直売やECで販売するのもいいかもしれません。しかし、競争も激しく、品質に対する高い期待があります。

消費者の選択と影響

消費者視点になると野菜と果物を選ぶ際に、さまざまな要因を考慮します。
価格、品質、栄養、地元産品への支持などがその要因です。農家の選択が消費者の食卓に影響を与え、市場に対する需要を形成しているのだなと思います。

結論: 農業の多様性が食卓に豊かさをもたらす

野菜と果樹、それぞれ異なる市場と異なる役割を果たしています。消費材としての野菜は、生産力と供給安定性が重要です。一方、果樹は嗜好品としての価値を提供し、ブランドやストーリーテリングが際立ちます。農業の多様性が食卓に豊かさをもたらし、消費者に新しい食の体験を提供しています。消費者は、農家の選択と情熱を支え、持続可能な農業を応援する。
農家はその応援に応え続ける。
このように、お互いに支え合う消費者と生産者の関係性が農業界により浸透するといいなと思います。

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