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映画「リトル・マーメイド」ディズニーの本気を感じたディズニープリンセス

原作は子供の頃に見たような、見てないかわからないぐらい記憶が薄いが、本作を見て感動した。とにかく、海の描写が美しい。CGが見事で海の中の生物やら、人魚達がすごく奇麗に、美しく描かれている。素晴らしかった。アリエルが人間になって地上に行ってからは、海の描写が少なくなるのが残念になるぐらいだ。たぶん一番の見所はそこだと思う。海中での歌がよく、アリエルの歌声はさすがの一言。わたしはセバスチャンの歌が好きだった。アリエルのお目付け役であるかゆえに、アリエルの自由奔放さに苦労する姿は何かしら共感してしまった。大人になるだろうということか。アリエルの父、トリトンのがいうように人間には優しい人だけではない。本作では、悪い人間、つまり人を騙して、罠にはめるのは海の魔女だけであり、本当は嫉妬や羨望、怠惰、恨みなどネガティブな感情のほうがむしろ大きいのだ。恋人のエリックも優しく、相手を思いやることができるし、執事のグリムスビーもアリエルを偏見なくエリックの恋人として認めていく。ある意味で子供の世界観であり、悪い人は一人に集約されて、その人さえなんとかすれば物語は集結する。だが、現実は、悪い人は一人とは限らないし、いい人も悪い人になったりする。

本作は、ディズニーの本気が見て取れる。起承転結、アリエルとエリックの恋、海の描写、海の魔女と父トリトンの関係など、ツッコミどころが全くない。原作を知っている人の話を聞いたが、原作アニメとほぼ同じで、世界観はまったく壊していないとのこと。特に歌はすごくて、臨場感たっぷりだった。ディズニーとしては、アリエルの歌声を聞かせたいはず。ディズニープリンセスとして有名な人魚のアリエルであり、失敗しないようにつくられているように感じた。今までのディズニー作品以上に力を入れていて、ディズニーの一大人気キャラであるアリエルを真正面から描き、実写化という難しいチャレンジをしている。鑑賞前はアナ雪とは全然違う方向性に見えたが、本質は歌があり、オペラのような臨場感。ディズニーアニメ、作品の本質はやはり歌であり、それはキャラの人生、考え方、未来、コミュニケーションなど様々なものを内包している。そーゆー一見難しいことを真剣に楽しんでもらおうと作っている。大人にも子供にも、観たら考えることでいっぱいな作品だ。あと、海の魔女がめちゃくちゃハマっていて、インパクトが凄まじい。人間の欲望を一身に受けながらも、中に純粋な感情があるように見える不思議なキャラ。海の魔女が化けた女性がマジで美人だった。若い頃の海の魔女なのかなあとも思いながら、改心した海の魔女も見てみたいような気もする。

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