オールカラー ミョ～な絶滅生物大百科 (廣済堂ペーパーバックス)

　たった六百円で買えるペーパーバックスです。いわゆる「コンビニ本」です。普通の本屋には、あまり置いてありません。コンビニで探したほうが、たぶん、あります。

　だからといって、本書を侮ることはできません！
　費用対効果という面では、たいへん良書と言えます。

　絶滅した古代生物が、おおよそ百種も、しっかり紹介されています。すべて、カラーのイラスト付きです。
　分類、生息域、大きさ、ラテン語の学名まで、載っています。古生物マニアには、これが嬉しいですね(^^)

　ただし、古生物の名称や分類には、異説が多いです。本書の記述が、正しいとは限りません。
　本当に調べものをしたい場合には、本書の記述を鵜呑みにしないで下さい。他の文献も当たりましょう。本書の巻末の参考文献一覧が、役に立ちます(^^)

　本書は、古生物に興味を持つ入口として、すぐれています。
　イラストが多いので、古生物にまったく詳しくない人でも、親しみやすいです。説明文も、量が多すぎず、難しくもありません。

　中学生以下のお子さんに、古生物の紹介をしたいなら、本書をお勧めします(^^)

　逆に、古生物に詳しい人には、説明がもの足りないでしょう。また、まじめな方にとっては、本書のちょっとおちゃらけた表現が、気にさわるかも知れません。

　それでも、六百円で、これだけ楽しめて、知識も身につく本は、そうそうないでしょう。
　単なる古代生物の紹介だけでなく、「動物の系図」など、生物学の基礎知識のコラムも、入っています。
　普通の本屋になければ、注文してでも、買う価値はあると思います。

　以下に、本書の目次を書いておきますね。

はじめに

絶滅動物もしも選手権
　１「ありえない！見た目」の部
　２「常識はずれなデカさ」の部
　３「スピード狂恐竜」の部
　４「超バブリーなツノ」の部
　５「ムチャな首の長さ」の部

　動物の系図
　本書の見方

１章　ミョ～な形の絶滅生物
　ハルキゲニア
　オットイア
　シダズーン
　アイシュアイア
　ハプロフレンティス
　コノドント

　など

　絶滅生物７つの謎（１）　カンブリア爆発のウソ！？

２章　ミョ～な顔の絶滅生物
　オパビニア
　カンブロパキコーペ
　ネオアサフス・コワレフスキー
　ヘリコプリオン
　ディプロカウルス
　リストロサウルス

　など

　絶滅生物７つの謎（２）　もしも”ほっぺた”がなかったら

３章　ミョ～な行動の絶滅生物
　ウィワクシア
　ディイクトドン
　ファルカタス
　ロンギスクアマ
　シャロビプテリクス
　プテロダウストロ

　など

　絶滅生物７つの謎（３）　「恐竜はのろま」の大誤解

４章　どデカい絶滅生物
　カメロケラス
　アースロプレウラ
　ブロントスコルピオ
　プリオノスクス
　リードシクティス
　アンフィコエリアス

　など

　絶滅生物７つの謎（４）　進化するほどデカくなる！？

５章　凶暴な絶滅生物
　アノマロカリス
　ダンクレオステウス
　イノストランケビア
　クシファクティヌス
　ベルゼブフォ
　クロノサウルス

　など

　絶滅生物７つの謎（５）　主役チェンジのウラ事情

６章　アノご先祖にあたる絶滅生物
　ミロクンミンギア
　リニエラ
　オドントケリス
　ディロング
　パキラキス
　プルガトリウス

　など

　絶滅生物７つの謎（６）　生物界”仕分け”の真相！？

７章　アノ動物にソックリな絶滅生物
　マストドンサウルス
　メガランコサウルス
　アルマジロスクス
　ドロミケイオミムス
　カプロスクス
　プロトプテルム

　など

　絶滅生物７つの謎（７）　最近見かけなくなった女神様

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主な参考文献