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超進学校のぼっちが、大学生活を楽しめた理由【東大】


はじめに

私は東京大学の4年であり、一週間後に卒業式を控えている。この4年間を振り返ってみると、小中高あるいはそれ以前のどの時期よりも、楽しくて充実していたと思う。

4年前の今ごろは、東大に合格した喜びに浸りつつも正直不安を抱えていた。超進学校に全くなじめずぼっち気味だった私は、大学でも同じ状態になることを恐れていた。しかし大学に入ってみると、もちろんカースト上位では全くないものの、友達と海外旅行に行ったり、彼女を作ったりと人並みの生活は送れるようになった。1日中誰とも喋らず塾、学校、家の往復を繰り返した高校時代と比べると、大きすぎる進歩である。

本記事では、超進学校で馴染めなかった私が、どうして大学生活をまあまあ楽しむことができたのかを考察する。そしてくすぶっている高校生や、大学生活に不安を抱えている新入生にエールを送りたい。

①求められるスペックが変わった

高校までは、運動神経とコミュ力が2大スペックである。これらが優れていないと、(特に男子の場合)カースト下位になることが確定してしまう。イケメンや高身長も、正直そこまで優位に働かないと思う。また、私は超進学校に通っていたこともあり、勉強ができることでは全く差別化できなかった。

しかし大学に入ると、運動神経がよかったりコミュ力が高いことももちろん価値があるが、顔面や身長といった容姿面でのスペックも重視されるようになる。私はもともと身長が177㎝とそれなりに高い。また大学に入って眼鏡からコンタクトに変えたおかげで、顔面も中の上くらいになった。

また、高校までは一切価値を持たなかった学歴であるが、大学に入ると特に他大の人との交流も増え、高学歴の価値が高まったと感じる。

このように大学生になり、求められる能力が変わったことで、相対的に私の地位は向上した。地位が向上したおかげで、高校までは関われなかったような人とも交流できるようになり、結果友達づくりも上手くいったのだと感じる。

②コミュニケーション力が向上した

中高時代は友達もほとんどおらず部活も入っていなかったため、コミュニケーション力が著しく低かった。大学に入り危機感を感じた私は、①でスペック上げをして最低限の自信をつけると同時に、サークルや課外活動、マッチングアプリを通して実戦経験を積みコミュニケーション力を身に着けた。

特にマッチングアプリでは、異性とのコミュニケーションを学べたと思う。高校まではほとんど女子と喋ったことがないレベルであったから。

③コミュニティが広がり、細分化した

高校まではクラスと部活がコミュニティのすべてであり、この2つに馴染めないと詰む。しかし、大学ではクラス、研究室、サークル、バイト、インターンなど様々なコミュニティがある。そして高校までの同質的なコミュニティと異なり、通っている大学や性別、年齢層が異なる人もいるようなコミュニティにも入る機会がある。

こうなった場合、1つのコミュニティに馴染めなくても、他のコミュニティでは馴染める可能性があるのだ。実際私も、大学1年のころに入った部活では馴染めなかったが、学科のクラスでは馴染むことができた。このように、複数コミュニティに所属し、セーフティーネットができる点も大学の良さだろう。

また、東大生が少ないようなコミュニティに入ることもある。ここでは「勉強ができる」ことで自動的にキャラ付けされる(良くも悪くも)。しかし超進学校で無キャで苦しんだ私にとって、むしろこれはありがたかった。

④超進学校以外の出身者に対して"先輩"になれた

これは東大内コミュニティでの話になる。東大は超進学校出身者が多いものの、言い方は悪いが超進学校を「薄めた」ような、「レベルを落とした」ような雰囲気がある。

私は高校受験で超進学校に入り、在学中は中学受験組に対して劣等感を抱えていたが、大学に入ると逆に私はかつての「中学受験組」の立場に回った。すなわち、「地方で神童と言われて育った人が、東大で天才と出会い絶望する」みたいなことを高校時にすでに経験していたため、大学に入ってからはその点に悩まず、東大の雰囲気にスムーズに馴染めたのである。

まとめ

超進学校に馴染めなかった私が、大学生活をそれなりに楽しむことができた理由を考察してみた。個人的な話も多いが、皆さんも共感したり、参考にできるような、一般的な教訓もあるのではないだろうか。



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