見出し画像

狩猟免許試験(わな猟)を受けてきた話 愛媛ver.

 なぜ狩猟免許を取得したかという話については、また改めて別記事で。
 狩猟免許試験(わな猟)は、①知識試験、②適正試験、③技能試験の三項目。まず初めに知識試験が行なわれ、知識試験合格者のみが適正試験を受け、さらに合格者のみが技能試験を受けられる。
 事前にネットで得ていた情報と実際の試験実施方法に相違点があったので、今後試験を受ける方の何かの参考になれば。相違点については、あ、そういう感じでやるんや、と少し戸惑った。ある程度各都道府県の裁量に任せて試験を行なっているのかなという印象を受け、事前に得ていた情報は他都道府県での実施方法だったのだろうなと後から思った次第。
 なお、わな猟以外の免許試験の場合は、異なる点があるのでご注意を。
 

①知識試験(正答率70%以上で合格)

○法令、猟具、鳥獣に関する知識及び鳥獣の保護管理に関する知識について、三肢択一式で行なう筆記試験
 試験時間は90分。解答が早く終わった場合、試験開始後30分経過後、退室可。
 試験対策としては、事前に入手した大日本猟友会発行の狩猟免許試験例題集をきちんとこなし、分からないところは狩猟読本で確認するという勉強をすればOKだと思う。この例題集及び狩猟読本の購入費用は事前講習会受講料(¥6,000)に含まれているため、事前講習に参加する方は手に入れることになるし、講習を受けない方は購入のみもできる(らしい)。
 狩猟読本&例題集は銃猟、わな猟、網猟全ての内容について網羅されているが、わな猟についてのみ勉強すれば良い。ただし、わな猟試験であっても法令や鳥獣の保護及び管理に関する知識の項目については、鳥類に関する問題が出題されることはある模様。

②適正試験

○視力、聴力、運動能力の三項目の検査
 視力検査は両目で行ない、メガネ、コンタクトの場合はその旨免許証に記載されるそうなので装着して行なう。
 聴力検査は両耳で行ない、ピー音が聞こえるかの検査。
 運動能力検査は、狩猟を安全に行なうことに支障を及ぼす恐れのある四肢又は体幹の障害がないかを検査するもの。腕をぐるぐると回したり、手を握ったり広げたり、屈伸運動をすることが検査だった。

③技能試験(正答率70%以上で合格)

○猟具の取扱い及び鳥獣判別試験
❶鳥獣の図画を見てその鳥獣の判別を瞬時に行なうこと
 この試験実施方法が事前に得ていた情報と違っていた。ネット情報では、一人一人個別に試験が行なわれ、試験官より提示される鳥獣の図画を見て、狩猟鳥獣であるか否かを口頭で答え、狩猟鳥獣についてはその種名も答える、とあった。実際の鳥獣判別試験は、知識試験と同じ会場(大会議室)で知識試験と同じ席に受験者全員が着席したまま行なわれた。試験前に解答用紙が配られ、部屋前方のスクリーンに映し出される図画を見て、解答用紙に○(狩猟鳥獣)及び種名(オス、メスの区別がある場合はそれも) or X(非狩猟鳥獣)を記入する形式だった。スクリーンに図画が表示される時間は5秒間、その後10秒間の解答時間があり、次の鳥獣が表示されるという繰り返し。次の鳥獣が表示される前には特に案内やテロップなどなく淡々と進む。この一斉受験方式だと、他の受験者の動向で正答がある程度分かってしまう気がしなくもないが、ま、いいか。
 出題された鳥獣は狩猟鳥獣9種、非狩猟鳥獣7種であり、例題集の鳥獣判別のページにあるものそのままだった↓

この16種について判別を行なった
狩猟読本の絵がそのまま試験に使われていた

ネットでよく見るイタチのオス・メス判別が鬼、という件について、愛媛県の場合?イタチの図画の右上にシルエットが二つ表示され、問われているのが大きい方か小さい方のどちらであるかを矢印で指し示してくれている。よって、難易度は高くない。このことについては事前講習会でも教えてもらえたので、他都道府県ではどうか分からないが、愛媛県に関してはこういったやり方のようだ。

こんな感じで、どちらの絵であるかを示してくれる

❷わなを見て当該罠の使用の是非を判別すること
 一人ずつ個室で行なわれた。入室すると解答用紙が手渡され、テーブル上に並べてある数種のわなについて、使用可であるか否か(禁止猟具でないか)を判別し、○Xで記入解答する。これも事前情報では口頭で解答するというものだったが、解答用紙への記述だった。
 判別を行なったのは、ワイヤー式くくりわな、ストッパー付き筒式イタチ捕獲器、ストッパーなし筒式イタチ捕獲器、さんなし箱おとし、小型金属製箱わな、とらばさみの6種のわなだった。
 運搬が大変な大型の箱わなは、試験運用上用いられない可能性が高い(と思う)。
 
❸鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則第2条第2項に掲げるわなの1つを架設すること
 上記判別に用いたわなから一つを選択し、実際に作動する状態に架設(セッティング)を行なう。焦らずゆっくり行なって良い。事前講習会に参加すると、実際に試験で使用されるわなとほぼ同じタイプに触って架設の指導が受けられ、架設の練習もできるので、わな猟が全く初めての人は事前講習会に参加する意味が充分にあると思う。事前講習会では、架設が簡単な小型箱わなで試験を受けることを勧められ、架設練習を行なったので、本番の試験でもそれを選択した。

 と、まぁ試験当日はこんな感じだった。今回同会場の受験者は銃猟&わな猟W受験、わな猟のみ受験合わせて30人ほどで、全員が合格していた。
 コロナ対策のため、試験中ずっと換気が行なわれていたが、会場に暖房が効いておらずめっちゃ寒かった(試験日は12/4)。この時期に受験される方は、室内での試験とはいえ、あったかい服装で受験されることをオススメする。それと技能試験は一人一人行なわれるので、待ち時間が結構長かった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?