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腰痛研究を20年分集めて徹底比較!腰痛リスクを最大45%減らす方法とは。

今回は、腰痛にお悩みのアナタに過去20年に渡る腰痛研究から、最適な方法をご紹介します!

腰痛は、軽視できる問題じゃない。

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腰痛はとても多い疾患です。アメリカの調査によると、腰痛の年間治療費は250憶ドルにも及ぶことが分かっており、成人の4人に1人が過去3カ月以内に腰痛を経験したことがあるといわれています。人生の中で腰痛を感じる人は84%にも及ぶともされている為、まさに全人類的な悩みという事が出来ます。

高齢化、肥満の増加、座りがちな仕事が増えることなど、ライフスタイルの変化によって、これからも腰痛を持つ人の数は増え続けることが予測されています。

腰痛はこんなにポピュラーな痛みなのにもかかわらず、原因がたくさんあり過ぎて、全て解明されている訳ではありません。原因が解明されている訳ではないので、治療法もいまいちハッキリしないのです。

もちろん、外傷などが原因の場合は手術が適していますが、手術や薬があまり効かない腰痛というのも存在します。

そこで、今回は『腰痛を防ぐ為にどんな方法が適しているのか』について”過去20年”に渡る研究成果をまとめあげた2016年のJAMA誌に掲載された論文をもとに紹介していきます!

腰の手術などをしている場合や、強すぎる痛みがある場合は病院に行った方が良いので、必ず受診を。そこまでではないけど自分で何とかしたい!というヒトの為にお送りしていきます。

適切な運動は腰痛の頻度を35%減らすことが出来る。

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 やっぱり重要なのが”運動”です。898人の参加者のデータをまとめた結果、運動を効果的に行った場合、腰痛の頻度は35%減らせることが示されました。

運動といっても、キツいものではありません。『5分の運動を1日1回』もしくは、『”大きくストレッチ10回→1分休む”を1日2回』するだけでも十分な効果が得られました。

まぁ言われてみれば当たり前なのですが、腰痛の人が腰を動かしすぎたら痛みは倍増してしまうので、カンタンな運動で充分なんですね。

コチラの記事にて、最も腰痛に効果的なトレーニングを解説しています。腰痛でお悩みの方は読んでもゼッタイに損のない記事ですよ!


もっと高度な内容が知りたい方、体系的な知識を身に着けたいヒトについては、コチラの本がオススメです。運動アプローチ以外にも、マッケンジー氏が考える様々な腰痛の捉え方、対処法が載っているので、本気で腰痛をどうにかしたい方や、もっと詳しい内容が知りたい方は試してみて!


運動と組み合わせることで腰痛リスクをさらに10%減らし、腰痛の頻度を45%にまで下げる方法

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腰痛リスクを運動と組み合わせて、さらに減らす方法は”知識を身につけること”です。

442人の参加者に運動と学習を組み合わせて治療を行った結果、何もしていない人に比べて腰痛の頻度が45%低下したことが示されています。

学習だけでは腰痛に効果が無いことも2343人を対象とした別のデータにより示されている為、『正しい知識は、運動による腰痛改善効果を高める』と結論づけることが出来ます。

腰痛に関する知識を身につけたい場合は、なんだかんだ本に勝る方法は無いように思えます。

先程のマッケンジー体操を考案したマッケンジー氏自身が書いた著の方が専門的で詳しく書いてありオススメなのですが、一般の人には医療用語などが多く読みにくい印象でした。そんな人にはこの腰痛を直す教科書という本が読みやすくオススメです。

本の中にあるマッサージや温泉関しては効くヒト・効かないヒトが結構別れると思うので、「ふーん、そうなんだー」くらいに見てもらえると良いと思います!


意外と効かないコルセットやインソール

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コルセットと言えば腰痛治療の代名詞なんですが、短期間ではほとんど効果はありませんでした。1年など長期で見た時に効果が無いとも言えないような...という感じなので、医師などの専門家に勧められていない場合は特につける必要は無さそうです。


靴のインソールを変えたら腰痛に効く!という情報も出回っているようですが、1833人の参加者によるデータではほとんど効果が無いことが明らかになってしまいました。


紹介した腰痛対処法の注意点

どの方法も1年未満の”短期間の場合は効果が証明”されているのですが、1年以上の”長期間になってくると効果は落ちて”きます。

というのも、そもそも太り過ぎを始めとする他の原因疾患がある場合は、どうしても腰への負担は避けられません。太っても腰の骨や関節が強くなるわけではないので当たり前です。

まずはダイエットなど必要な努力をしていきましょう。私のnoteではダイエット系の情報も数多く提供しているので、是非そちらも使ってみてください。

さらに知っておいてほしいこととして、腰痛は腰に原因がない場合も起こります。うつや職場のストレス、人間関係の問題など、メンタルの異常が強く腰痛発生に関与していることが明らかになっているのです。

薬や手術で一向に治らない、しつこい腰痛というのは実在します。このような腰痛を”非特異的腰痛”と呼んだりします。なぜこういった腰痛が存在するかというと、心理的なストレスが問題なのに、それが原因で起こった症状に対すして薬や手術による対症療法だけを行っても根本的な解決にはなっていないからです。

こういった痛みが心理的なセラピーによって治ったという話は意外と珍しいものではありません。↑の本は、心と腰痛の密接な関係を提唱するサーノ博士の著書。数十万人の腰痛患者を救った全米ベストセラーの『Healing Back Pain』の内容を拡充した「心はなぜ腰痛を選ぶのか」という本です。

何をやっても良くならない腰痛で悩んでいる人は、こちらも試してみてください!薬や手術で治せない腰痛もあるという事を知りましょう。


引用
Steffens, Daniel, et al. "Prevention of low back pain: a systematic review and meta-analysis." JAMA internal medicine 176.2 (2016): 199-208.




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