注意力散漫なアナタに贈る、簡単な解決法。
注意力散漫だと日常生活は本当に困りがちです。
・普段は余裕な仕事なのに、ケアレスミスをしてしまう。
・仕事中に他のことに気を取られて、集中できない。
・作業途中で投げ出してしまう
いろんなパターンがあります。ひどい場合にはADHDという疾患の可能性もあるのですが、別に病気の人でなくても、注意力は散漫になりがちです。
そもそも、注意力というのは使えば使うほどすり減っていく性質を持っています。疲れていたり、睡眠不足だったりすると、散漫になって無くなってしまうモノなのです。では、どうやって注意力散漫を解決するのか?
その答えはカンタン。上手に休んで注意力を回復すればいいだけです。
今回はシカゴ大学の研究に基づき、
「注意力を回復させ、注意力散漫を防ぐ、1つのカンタンな方法』
を提案します。
統合神経科学者が考える、注意力回復に必要な条件。
注意力とは、文字通り必要な場所に目を向け、集中を切り替えながら必要な行動をとる能力の事です。神経学分野では、注意力の使用量は環境によって大きく違うことが明らかになっています。
特に都市環境では、自然環境よりも多くの注意力を失ってしまうのです。なぜかというと、都市部では交通事故を回避するために車に注意しながら、道や側溝の違いに注意を向ける必要があるからです。さらに、路上の広告を無視するという注意もしなければなりません。
このように、都市環境では注意力は消耗し、散漫になりやすいと言われています。したがって、自然環境に触れることが注意力の回復スピードを最速化する為の効率的な方法なのではないか?と考え、研究チームは実験を行いました。
注意力を回復させる簡単な方法。
注意力をめっちゃ使う仕事をしてもらった後に、注意力が自然と都市部のウォーキングでどのくらい回復できるかという実験です。
・3~9桁の数字を聞いて、それを逆にして伝えるというテストをする
・テストは35分ぶっ続けで行った。
・Aグループは公園で50分ウォーキングして注意力回復
・Bグループは街中を50分ウォーキングして注意力回復
・もう一度テストを行い、スコアを採点。
・自然環境では注意力が上がって、スコアが約20%UP。
・都市環境では一応上がったものの、スコア6%だけUP。
自然環境の方がかなりスコアの増加率高いですね。さらに、自然環境でのウォーキングは、気分をリフレッシュさせる効果も観測されていました。
さらに、脳機能を調べるテストとしてよく使われるANTテストも行われました。ANTテストは素早く間違い探しをするゲームのようなテストで、神経学分野でよく注意力の測定に使われるテストです。
ANTテストでは2つの事実が示されました。
・自然環境でのウォーキングにより注意力は維持された
・都市環境でのウォーキングにより注意力は22%低下した。
これらの結果から、『自然環境でのウォーキングは注意力を効率的に回復させる方法』であることが示されました。
注意力を回復させるために50分も必要なのだろうか??
今回の研究は50分のウォーキングという、長い時間が必要なデザインでしたが、注意力回復に必要な時間は決してそんなに長くはないと考えられます。
コチラのnoteにも書きましたが、集中力は375秒で回復できます。
注意力と集中力は一応異なるものではあります。
・集中力=1つの物事に集中する力
・注意力=仕事をこなしつつも周りに意識を払える力。
つまり、集中力を切り替える能力のこと。
集中力と注意力は非常によく似ています。
脳の似た部分を使っているからです。
確かに注意力を回復させるためには50分という長い時間を取るのが一番良いのかもしれませんが、短い時間でもかなりの注意力を回復させられると考えられます。
したがって、注意力散漫で困っている人は是非短い時間のウォーキングを試してみては?先程のnoteの方法でも回復する可能性は高いですから、そちらも是非使ってみてください!!
脳の機能をうまく活かし、注意力を使わなくてもミスを防ぐ方法はコチラの本が参考になりますよ。
引用
Berman, Marc G., John Jonides, and Stephen Kaplan. "The cognitive benefits of interacting with nature." Psychological science 19.12 (2008): 1207-1212.
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